お坊さん
朝からバタバタ。
お坊さんが、いらっしゃる日。
ずーっと
ずーっと
わたくしは、教師と坊主ってものが嫌いだったけれど
父が亡くなって、今のお坊さんとご縁が出来て。
お葬式の時に、「お坊さんに連絡してください」と言われて
そんな御縁は今まで結んでいなかった我が家。
結構、慌てた。
「いらっしゃらないようなら、こちらで手配しますけれども、
でも、できればご存じの方の方が・・・」
そう、葬儀社の人に言われたけれども、う~ん、困った。
これは、お願いするしか・・・と言いかけて、母が、ハッと思いだした。
「そういえば、お墓を建てた時に、お世話になった、あの!」
ああ、そうだった、そうだったと
慌てて連絡したら、気持ちよく引き受けて下さったのが、今の我が家のお坊さん。
友人に聞いた話で、まあ、世の中にはいろんな人がいるという話ではあるのだけれど、頼んだお坊さん、100万単位の御布施を要求とか、弟子のような人を4人程連れてきて、それぞれに要求とか。
下世話な話。
けれど、気が動転している時に
「それはそういうものだ」と言い切られれば、言いなりにってパターンは
結構多いらしい。
別に値切ろうとか、そういうことは思わないけれど
分相応に・・・そう考える我が家の気持ちを、よく汲んで、理解してくださるお坊さんだ。
「そうか。なんでも「人」によるんだなあ」
って、当たり前のことに気づいた。
我が家にいらっしゃるお坊さんは、
普段は仏教系の大學の教授をなさっていらして、そのせいか
お金の面もさっぱり清潔。
ありがたいことだ。
で。
今日、お坊さんの髪の毛が伸びていた。
「若返りましたね」って、母が言ったら
「先日、書類を見ていたら、急に左目が見えなくなって
どうもごくごく軽い脳梗塞だったらしく、「頭を冷やすな」ってお医者さんから言われたものですから、剃髪をやめているのですよ」と、お返事がかえってきて、驚く。
「段々、そういう年齢に・・・ってことですな~。
毎日、元気っていうことは、「当たり前」じゃないってことです。」
って、自分に言い聞かせるように。
その言葉が、なんだか響いて
黙り込んだわたくし達の耳に
「ホ~~・・・ホケキョ!!」
鶯の声。