vol.2 専門知識がお金になってない人は、実は「専門知識」が盲点になっている~専門家の罠
「資格がお金になっていない」
「すごく安い単価で仕事をしている」
個人事業主のご相談に乗る事が増えました。
その中で、共通している事があります。
よくよく、お話をヒアリングしてみると、
そもそも、自分の専門知識に自信があるがために
「市場調査」をしていない、方が多いです。
例えば、あなたがシェフだとしましょう。
「自分が美味しいと思っているから、きっと美味しいはず」
とお客様に味見をしてもらっていない、イメージです。
私は、前職は、オリーブオイルのバイヤーをしていて、
様々な種類をテイスティングしてきました。
実は、本場の「イタリア人が美味しい」と思っている品種は、
日本人のお客様には「辛すぎる」と言われました。
合わない人が多いのです。
日本人のお客様向けにするなら、もっと「柔らかい味」
をブレンドする必要がありました。
お客様は何を求めているか?を
必ず確認する必要があります。
ただ「先生業」の方(講師、士業の方)のお話を聴くと、
これをやっていない方が多いです。
例えば、英語の先生は、
「自分の得意な【英語文法】」にこだわる人も多くみられます。
しかも、マニアックにやりたがる、方も。
でも、一般の人にとっては、英語の文法は、
学生時代の嫌なイメージがあり、
「またあんなことやるのか」とネガティブな体験
を思い出してしまう、ことが多いようです。
講師側は、嬉々としていても、
受ける側は、
「いやーー、文法か。おもしろくなさそう」
と感じてしまうことも。
ここに、ズレ、温度差、が出きてしまいます。
たとえ、絶対に必要だったとしても、
ネガティブな感情が沸いてしまいます。
これが「専門家の罠」と言われるもの、です。
私の友人に、鉄道オタクの男性がおります。
彼に「◎◎まで行くには、どうしたらいいかな?」と相談すると、
「あ、これはね、」と丁寧に説明してくれる。
ありがたいのですが、
「理解不可能な情報」もずっと説明してくれるので、
こちらは、
「私、もう大丈夫だから、理解できないし」と思ってしまいます。
自分の専門分野に居すぎて、周りが見えなくなる。
そして
【一般消費者の意見と、異なっている事に気づかない】
もしかして、これは、一般消費者は、要らないと思ってないか?
それを謙虚に見つめる姿勢が大事です。