~私らの時代~『今と昔の結婚観の違いについて』
ども、こんにちは。 まさざね君です。
今回は、こんな対談があったら面白いだろうなと思って『超時空対談』なるものを企画してみました。
テーマは、『今と昔(戦国時代)の結婚観の違いについて』。
対談の進行は、まさざね君。
ゲストは、現代女性が鈴木理恵さん、戦国時代女性が長尾千代(千姫)です。
対談の前にゲスト2人の簡単なプロフィールから紹介しますね。
現代女性:鈴木理恵さん
・年齢:30歳
・未婚(付き合って6年目の恋人あり)
・職業:看護師 役職:主任 看護師歴:9年目
・歴史が苦手で、昔の人は自由がない、可哀そうだと思っている。
戦国女性:長尾千代(千姫)さん
・年齢:25歳
・既婚(14歳で嫁入り後、子供3人を授かる 男の子:2人 女の子:1人)
・現在:越前国40万石の戦国大名(長尾清正の妻)以前は隣国10万石の戦国大名の姫
・大変好奇心が強く納得するまで追求したくなる。
《対談スタート!》
まさざね君
「こんにちは。進行を担当します、まさざね君です。」
「では、これから結婚観の違いをテーマとした超時空対談を始めさせていただきます。」
「これは、私も興味のあるテーマですので闊達な意見交換が出来ればと思います。どうぞよろしくお願いします。」
現代:鈴木さん、戦国:長尾さん
「よろしくお願いします。」
【戦国武将の娘(姫)の結婚】
まさざね君
「早速ですが、長尾さん。 戦国時代の武将の娘(姫)の結婚について教えてもらえますか?」
戦国:長尾さん
「はい。 私たち戦国武将の娘(姫)の結婚といえば、政略結婚です。基本的にそれ以外の結婚はありえません。」
「鈴木さんの時代は、お見合い、恋愛、出会い系に事実婚や別居婚まであるのを、事前に渡された資料で知って凄く驚きました。」
現代:鈴木さん
「私の方こそ、政略結婚しかないなんて驚きです。 長尾さんは、あった事のない人と結婚なんて大丈夫なんですか? 私には想像できません。」
戦国:長尾さん
「確かに鈴木さんの時代の人から見たら驚きですよね。ただ、私の時代は、それが当たり前でしたから、特に違和感とかはなかったです。」
「この時代の政略結婚というのは、大名同志が同盟を結ぶため、もしくは実力の持った大名に服従する証の[人質]としての意味合いを持ってたんです。」
現代:鈴木さん
「えっ?! 私のイメージでは、お姫様って綺麗な着物を着て、優雅な生活を送っているように思っていたんで、、、。 政略結婚のイメージが全くなかったです。」
「それでは、お姫様は生まれた段階で政略結婚が決まっていたということになりますよね。それではまるで男の政治道具じゃないですか?」
「本当にそれでいいんですか?」
戦国:長尾さん
「鈴木さんからしたら、こういう結婚って恋愛の自由や選択がないので理解に苦しみますよね。」
「でもね、政略結婚に選ばれるのは、姫なら誰でも良いわけではないの。この候補に選ばれるということは、実家から外交官やスパイとして優秀であると認められたっていう名誉なことなのよ。」
「それにお嫁さんになるまでは、色んな修業をクリアしないと候補にも選ばれないの。修行には、[礼法][書道][茶道][芸事]など覚えることが他にも沢山あるんです。」
現代:鈴木さん
「えーっ! お嫁に行くのにそんなに修行するんですか? 私は、自分の仕事に関する勉強なら我慢できるけど、、、。 そういう花嫁修業は厳しいかな。(笑)」
【戦国武将の妻の生活】
現代:鈴木さん
「どころで、長尾さんは、今の旦那さんと結婚して幸せですか?」
戦国:長尾さん
「私の嫁入りは14歳でしたので、初めのうちは寂しかったですが、夫の越後国当主・松本清正は私をとても大事にして下さるので、とても幸せです。」
「実は、この時代は政略結婚なので、旦那さんは奥さんをテキトーに扱うような事は絶対できないんです。 結婚した相手といかに良好な関係を保つかというのが、戦国武将が成功していくための重大な条件の1つなんですよ。」
「言い方が悪いですが、旦那さんにとっては内も外も戦場みたいなもんですね。」
「そして、旦那さんは正室以外に側室をもうけても良いが、浮気は許されません。」
「なので、それが原因か分かりませんが、男の人は戦場などで常に小姓(常に主君の傍に仕えてた家来)と一緒にいたので、外では男色に走ってしまう人も多かったらしいです。うちの旦那さんも多分例外ではないと思います。(笑)」
現代:鈴木さん
「政略結婚で一緒になった二人ですが、旦那さんが(長尾)千代さんを大事にしてくれて幸せと言えるっていうのは凄く羨ましいですね。」
「ただ、側室っていうのも少し引っかかりますが、、。それよりも男色に走るっていうのはちょっとショックです。」
戦国:長尾さん
「確かにそうかもしれませんが、これも時代の違いかもしれませんね。(笑)」
現代:鈴木さん
「もう一つ気になったんですが、長尾さんは普段どんな生活を送ってますか?」
戦国:長尾さん
「家事とか身の回りのことは、お付きの女性がやってくれるので特に何もやってません。」
「でもね、それ以外にやることがいっぱいあって結構大変なんですよ。」
「子育ては、現代のお母さんと同じように養育をやってます。ただ、後継ぎとなる嫡男(長男)については、幼いうちから私の手を離れて乳母が母親代わりとなるのです。寂しいけど、しょうがないですね。 また、嫡男には高僧(優秀なお坊さん)が家庭教師みたいになって英才教育を行ったりします。」
「他には、旦那さんの裏方の仕事が結構多いですね。」
「例えば、他家への贈答品の手配、家同士の付き合い、冠婚葬祭など、細かいことに気を使って熟知してないと、これがなかなか大変なんです。」
「これがしっかりできないと旦那さんだけでなく、松本家の顔にも泥を塗ることになりますからね。」
「それと、旦那さんが戦に行ったときは、臨時の城主としての仕事があるんです。」
「政務に関することは留守役の家来がやってくれますが、決済等の決定権は私なので結構責任重大なんですよ。」
「何だかんだ話しましたけど、何といっても嫁の一番の仕事は子供を産むことですね。特に後継ぎとなる男子を産むということが最も重要な仕事なのかもしれません。これが叶わないと、正室であっても結構辛い立場なってしまうから、その重圧が一番ですね。」
まさざね君
「たとえ正室という立場であっても、側室が先に男子を産んだ場合、その子が後継ぎとなる可能性も出てくるので、正室のプレッシャーはかなり大きいと思います。」
「また、戦というのも出てきましたが、長尾さんの話を聞いていると、なんとなく平和な生活を送っているように感じますが、この時代は常に死を間近に感じてた戦国時代ということを忘れてはいけません。」
「例えば、敵が侵攻してきて壊滅的な大敗をして降伏した場合、妻と女児は実家に帰されるか、実家の使者が迎えに来たりします。」
「ただ最悪のパターンは、実家に帰る前に《乱取り》の犠牲になることもあります。」
【最悪のシナリオ】
現代:鈴木さん
「まさざね君、乱取りって何ですか?」
まさざね君
「長尾さんの前では話しにくい事ですが、乱取りとは雑兵(下っ端の兵士)に許された報酬の事なんです。」
「もっと具体的に話すと雑兵は、戦に勝った報酬として負けたところから、食糧、金銭、家財、奴隷狩りなどが許されてました。」
「最悪の場合、逃げ遅れてしまうと辱め(はずかしめ)を受けたあと殺されたり、奴隷市場で売られたりと最悪の最後を迎える可能性もあります。」
現代:鈴木さん
「それって、、、リアルすぎて怖すぎます! 戦国時代って、そういうのが当たり前だったんですね。」
「何となく私のイメージでは、華やかな生活を送ってるのかなと思ってましたが、、、。大変な生活を送っていることが、よくわかりました。」
「でも、せっかくお嫁に行ったのに子供が出来なかったり、男の子が生まれなくて立場が辛くなるのは本当に切ないですね。」
【現代女性の結婚】
まさざね君
「では今度は、鈴木さんの結婚観について教えてもらえますか?」
現代:鈴木さん
「そうですね。私は、看護師という仕事をしているので、勤務の都合上、休日がバラバラなのと、一人前の看護師になるために勉強と仕事で多忙を極めたこともあって、気がついたらこの年齢になってましたぁ。(笑)」
「私の周りにも結婚していない友人が結構多いんですよね。この職種って結婚するのが早いか遅いか両極端なんです。」
「それでも、付き合って6年目の彼氏がいるので、35歳までには結婚したいですね。」
「あっ、私の事は置いておいて、長尾さんの時代と違って、いまって色んな結婚があるけど、自由過ぎるからなのか経済的事情からなのか結婚する人が年々減ってるんですよ。」
「だから、出生率も低下の一途を辿ってるし、子育て環境も決して良くないですよ。このままだと日本中が老人だらけになって、やがて日本から日本人が居なくなってしまいますよ。(笑)」
「この問題解決のためには、結婚だけに目を向けるのではなく、子育てしやすい環境整備を国が中心となって構築していかなくてはいけないし、喫緊(きっきん)の課題でなないですかね。」
「それらが少しでも改善されれば、私も結婚に不安がないし、楽しい子育てが出来るのかなと思ってます。」
「スミマセン。ちょっと堅い話になってしまいましたぁ。」
「あと、長尾さんの時代と比較しても結婚の選択肢が広がっていることは確かなので、女性だけでなく男性も積極的に結婚というものに関わって行けばいいのかなと思います。」
「最近、結婚や恋愛に消極的な男性が増えてきましたからね。(笑)」
戦国:長尾さん
「そうですね。私から見ても選択肢が多いというのは凄く羨ましく見えました。」
「ただ、私の時代は選択肢がない分、中身が充実していたようにも感じますね。」
【まとめ】
まさざね君
「それぞれの時代の結婚観について、お話して頂きましたが、一長一短あるように感じました。良い部分が繋ぎ合わされば理想の結婚観になるかもしれませんね。」
「また、鈴木さんから、子育て環境について出ましたが、確かに現代は核家族化や共働きも多く、ハード面、ソフト面ともに課題が山積しているので子育てしにくい環境になっているのは否めないですね。」
「戦国時代は、少なくとも戦国武将の家においては、身の回りを世話するお付きの女性がいたので、子育て環境としては整っていたのかもしれません。ただ、嫡男に関しては、幼子のうちから母親と離れるので、今の考えからすれば寂しいような感じはしますね。」
「このあと、時間があれば長尾さんから身内の女城主や戦好きなお姫様などについて色々と聞きたかったのですが、時間となりましたので、また別の機会をもうけられればと思います。」
「では、最後にお二人から一言ずつお願いします。」
戦国:長尾さん
「今回、超時空対談に出演して、鈴木さんの時代との違いを知ることが出来てたので大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。
また、次の機会がありましたらよろしくお願いします。」
現代:鈴木さん
「私は、長尾さんから話を聞く前と後では、戦国時代の女性のイメージが大きく変わりました。今回の話を聞いて、私の中の結婚観を変わってきたように思います。
私も次の機会がありましたらよろしくお願いします。」
まさざね君
「時代によって違いがありますが、それぞれの時代を精一杯生きましょう」
「女性は、弱くなんかない! 男なんかより遥かに強いです! 私も頑張りまっす!」
「ありがとうございました。 では、また~♪」
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