コイツはただのクレーンじゃない!「タダノ ラフテーンクレーン」制作記<上>
noteの世界のみなさま、ご無沙汰しております。オヤジモデラーのきんぐじょーです。
前回投稿で一部画像をお見せしました「2024-2025への越年を承知で手を付けた新たなキット」の制作の様子を、ご紹介したいと思います。
白とブルーの車体が、なかなかに新鮮
さて、今回手がけるのは、ハセガワ製「1/35 タダノ ラフテレーンクレーン GR-130NL/N クレヴォ mini G4」。車体の正式名称が長い!(笑) それだけじゃありません。ご存知の方も多いかもしれませんが、こちらのキット、完成時のクレーンアームの延長時には高さ70センチ超になるのに加え、つり上げワイヤーなども再現されたギミックが特徴です。
ハセガワ製の「働くクルマ」シリーズ、これまでも何台か作ってきた赤い「コンバイン」や「トラクター、オレンジ色の「ホイールローダー」など「赤色・黄色系」の車体とは異なり、今回は白とブルーが車体の基本色。なかなかに新鮮です。
制作方針及び目標としては①車体が小さいので電飾は見送り②細かい部分もできるだけ丁寧に仕上げる③組み立て工程と自分の力量を考えて、塗装は筆塗りで-としました。スケールモデルですので、改造などはせず、シンプルに組み上げ&ちまちま塗装を楽しむことにしました。
いきなり凡ミス…ヤっちまったなァ!
説明書に従って組み立てを始めます。まずは車体の下半分の「シャーシー」部から手をつけます。
で、いきなり凡ミス……(涙)。
ランナーからパーツを切り離す際に、パーツの一部を切断。車輪を取り付けるH型のアクスル(車軸)の一部を欠損させてしまいました。説明書を良く見ておけば防げたものを…。
「ヤっちまったなァ!」
1ミリにも満たない細い棒状部をニッパーでプツンとやってしまったので、瞬間接着剤でも再生は難しそう。くっつけたところで、何かの拍子で取れてしまいそうです。
「さて、どうしたものだろう」とあれこれ考えた結果、この棒状部分は切り取ってしまい、ゼムクリップを短く切った「針金」でパーツをつないでみることにしました。
つなぐパーツ双方にそれぞれドリルで穴を開け、切ったゼムクリップを差し込み、ここは瞬間接着剤で固定。…やれやれ、なんとか再生できました。
トラブルは何とかリカバリーでき、その後の作業へ。車体の裏側に取り付ける駆動部を組み立てていくと、四輪駆動&四輪操舵だということが分かります。しかもちゃんと可動します。
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ちなみに私、若い頃に一時期、ホンダ・プレリュードの「4WS」に乗っていました。「4WS」のステアリングの「グニュッと曲がる」感じが割と楽しかったことを思い出します。
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こうした作業用車両は小回りが大切なのでしょう。完成後は隠れてしまう部分ですが、ハセガワさんのキットは、こうした車体の構造なんかも丁寧に再現されていて、勉強になります。
タイヤの取り付け部のディスクブレーキ部分はなかなかに細かいですが、説明書の通りに、シルバーとゴールドで塗り分け。
こちら、後からタイヤを取り付けてみて分かったのですが、ホイールの穴から覗くと、かすかに金色と銀色のブレーキディスク部が見えるのです。細かい部分ですが、何だかちょっと嬉しくなります。
ほかのシャフト部分はセミグロスブラックで。これまで作ってきた建設機械などもそうでしたが、セミグロスブラックはこうした車体のエンジンやミッション部分には良く使われますね。
車体前部にはウインカー類とか、車幅灯(?)もありますが、ここはシルバーを塗った後に、クリアーオレンジやイエローを上塗りすることで、ライト類を表現するようになっています。本来なら、ラッカー系で下塗りして水性アクリルで上塗りなんでしょうが、ほぼ「チョン塗り」なので、共に水性で作業してしまいました。
ここでもうひとつミス…。ヘッドライトのクリアー部品をピンセットでつまんで取り付けようとした際に、つまむ力が強すぎで、「パチ」っとどこかに飛んでいってしまいました。作業机の裏側に落っこちてしまったらしく…やむなく、右側は透明UVレジンを盛り上げて、それらしくヘッドライトに見せかけることにしました(画像は後ほど)。
成形時の「痕」もなるべく丁寧に処理
これまでのキットもそうでしたが、パーツ類には成形時にできた丸い「へこみ」や「出っ張り」が残されていることが多いですよね。完成時に見えない部分であれば、こうした「痕」は放置するのですが、パーツによっては見えてしまいますので処理が必要な部分もあります。
最近入手したセラミックブレードで周辺を削ってから丁寧にやすりがけして目立たないようにしておきます。きちんと加工される方はパテ埋め処理すると思いますが、私のレベルではこのくらいで十分です。
タイヤ部分を覆う、上部のパネル部分なども取り付けていきます。指定色は純粋な「ブルー」。こちらも筆で重ね塗りします。パーツの成形色も青ですが、塗ってみると結構印象が違ってくるものですね。
こうした車体の表面色などは、ざっくり組み立てて、エアブラシで一気に塗ってしまった方がキレイに仕上がるとは思うのですが、作業時間が思うように取れないのと、組み立て→色塗り→組み立ての繰り返しを少しずつ楽しむのもアリではないかと。
車体の黒っぽい部分は、ほとんどの部分が、かなり黒に近い「ジャーマングレー」か「セミグロスブラック」。塗っては組み立て、塗っては取り付け…ちまちました作業を繰り返し、少しずつ姿・形が見えてきました。
ちょっと気になったのが、エンジン部が収められている部分から突き出すマフラー部。パーツには排気口としての「穴」が空いていなかったので、ちょっとだけ、ドリルで掘ってみます。細かいところですが、こうしたディテールが気になってしまうと、つい一手間加えたくなります。もちろん自分の制作技術で可能なら、ですが。
車体の下半分完成。道のりは遠い
こうした作業を積み重ねて、「タダノクレーン」の車体下半分は概ね組み上がりです。全部のヘッドライト周りや、後部のウインカー部分も細かい透明パーツにクリアカラーを何とか塗りつけて、それらしい感じに(画像を見る限り、あまり美しくないのですが…涙)。
ただ、このままではまるで「トレーラーの荷台部分」とか「JR貨物の荷台車両」という印象ですね(笑)。やっぱり車体の上半分がないと…完成までの道のりはまだまだこれからです。
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いったん一区切りついたところで、2024年最後の投稿となる今回の記事はここまでとさせていただきます。次回の投稿では車体上半分のクレーン基部やキャビン部分の作業をご紹介できたらと思います(その後の作業はあまり進んでいないのですが)。
読んでいただき、ありがとうございました。2025年もよろしくお願いいたします。
みなさま、良いお年をお迎えください。