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コイツはただのクレーンじゃない!「タダノ ラフテーンクレーン」制作記<下>

 noteの世界のみなさま、こんにちは。還暦まで5カ月を切ってしまった、自称オヤジモデラーのきんぐじょーです。
 遅くなっていまい恐縮ですが、あらためまして、明けましておめでとうございます。2025年も、よろしくお願いいたします。
 さて、今回の記事も、前回に続き、「タダノ ラフテーンクレーン」の制作の様子をご紹介します。少しずつですが、作業を何とか進めることができまして、今回は車体上部の運転席やキットの〝目玉〟となる伸縮するクレーンの「ブーム」部などを組み上げて完成にまで持ち込みました。では、始めます。

「グランプリホワイト」で車体上部を塗り塗り

 車体下部が概ね完成したので、車体の上部、運転席周りなどに手をつけます。上部の塗装色は説明書では純粋なホワイトでしたが、ここは少し色合いを変えてみようと思い、わずかにグレーが入ったグランプリホワイトを使うことにしました。
 ただ、実際に塗っていくと、パーツの成形色とはほとんど変わらず、どこを塗ったか分からないほど。表から見えない部分や後々パーツを接着する部分との塗り分けなども注意しながら(とは言っても、塗り漏れなどもあるのですが)、一通り筆塗りで処理していきます。

車体上部を組み上げて着色。この画像では成形色との見分けがつきませんね

 概ね塗り終えて組み立てへ。キットにはクレーンの「ワイヤー」となる黒い糸が付いていまして、あらかじめ「巻き上げ」部のパーツにぐるぐる巻いてからクレーン基部に組み込みます。ブームを支える「シャフト」部は専用のネジで取り付けるようになっています。

シャフト部分をつけたところです。ネジのアタマが分かりますでしょうか

「運転席」周り…お決まりの極小デカール登場

 お次は運転席。シートや運転席周り、ハンドル&メーターパネルなどをチマチマと組み上げて筆塗りした後、座席内の注意書きシール(?)やメーターパネルのデカール貼りに移ります。

組み上がったハンドルやメーターパネル

 「ハセガワ」さんの「働くクルマ」は35分の1スケールですが、とにかく細かく丁寧に作られていて「再現力」が半端ではありません。今回も例に漏れず、メーター周りとか、クレーンの操作用の画面(と思われます)、操作スイッチ類のために極小デカールが用意されています。毎度のことですが「老眼にはキビシィ~!」作業です。

左が組み立て後。右がデカール貼付後です

 とはいえ、何度も経験してきた微細デカール貼りですから、つまむと開く「逆作用ピンセット」やマークセッター&綿棒の力を借りつつ、ちまちまと貼り付けて、今回は概ね上手くいきました。私の肉眼では判然としないのですが、アップで写真撮影すると、すごく細かく「パネル画面」類が再現されていることが分かります。しっかし、こういうデカールってどうやって「印刷」するのですかね? その技術には毎回驚かされます。

組み上げた運転席周り

 運転席前方にくっつく赤・黄・緑の三色のランプの透明パーツが重なる回転灯もまた、細かいパーツで構成されています。下から順番に「接着しては極細筆でクリアカラー塗り」の3回繰り返し。目が痛いです(笑)。こうした細かいところも、メーカーさんのこだわりなのかもしれませんね。アタマが下がります。

回転灯部分。左から順に1段目の緑、2段目にクリアーイエロー着色&クリアーレッドを塗る前、一番右が完成したところです

 運転席のウインドー部は、塗装する際に少し汚れてしまい、塗装の際部分の色分けもあまりキレイではありませんが、何とか仕上げて、組み上げます。ワイパー類のパーツを接着して、運転席が組み上がりです。

運転席組み上がり。前方から
運転席を後方から。メーターパネルに付いたディスプレイも見えます

 この段階で、車体各部にあるミラー類も組み上げて、塗装してしまいます。キットにはミラーの鏡面用のデカールもついていますが、ガンダムマーカーのメッキシルバーで塗って、鏡面をそれらしく。さすが安全第一を考えている「作業車」だけあって、さまざまな角度のミラーが、車体のあちこちに配置されていて、そうした細かい部分もしっかり再現されています。

ミラー類はメッキシルバーで

 ちなみに、キットには「運転・操縦者」のフィギュアも付いていますが、そちらの組み立てなどは、これも毎回のことで、端折っています。

伸縮ギミックの「ブーム」部分でまたしてもパーツ破損!

 さて、いよいよ今回の制作作業の〝ヤマ場〟とみられるクレーン本体の「伸縮ブーム」の組み立てに入ります。ブームの鉄骨部分は、なんと「塗装禁止」。先端に向けて徐々に細くなっていく6つのブームパーツは差し込み式で組み上げますが、これが結構「ぎちぎち」。塗装なんてしようものなら、すぐに塗膜が剥がれてしまうでしょうし、伸縮も難しくなりそうです。納得。ここは素直に「塗装禁止」に従い、表面に800~1200番のヤスリをかけて、若干ツヤ消し感を出すだけにしました。

ブームの鉄骨部分。上が組み上げ後、下はヤスリをかけた後です
ブーム部分。伸縮します

 でも、組み込んでみると、やっぱりキツい。伸縮具合を試しつつ、組み上げたものの……ここで2回目のミス! 組み立て後にブームを抜き差ししてスライドの具合を確かめていたときのことでした。「うーんきついな。上手く縮まないなあ」と、ぐっと力を入れた際に勢い余って、一番外側の白いブームの下側に取り付けたパーツのU字型の先端に手がぶつかり、2カ所が破損!(涙) 部品にひっかかれて手にもひっかき傷が…。

赤丸部分が折れてしまった部分

 このまま放置しても目立たないだろうとは思いつつも、何とか修復したいところ。折れた部分はかなり小さかったものの手元に残ったので、瞬間接着剤でくっつけることにしました。
 ところが今度は、破損した2カ所の片方を接着しようとピンセットでつまんだ際に、案の定「ピンッ」と弾かれて、どこかに飛んでいってしまったではありませんか(泣)。
 「こりゃリカバリー無理か…」とも思いましたが、どうにも諦めきれません。ランナーにあるパーツナンバー部分を切り出して形を整えて先端に接着。それっぽく修復することに成功しました。やれやれ、です。

何とかそれっぽく修復。この後ブルーを塗りました

トラブル&ミスを乗り越えて…ようやく完成

 こうしたトラブルも何とか克服しつつ、なんとか組み上げた運転席と車体上部を合体。車体下部への取り付けは接着なしで、組みつけるだけになっていて、ちゃんと回転可動するようになっています。

運転席との合体前。クレーン基部と車体下部を組み付けたところです
運転席を載せてみた仮組状態

 で、ここからは、再び微細デカール貼付作業に没頭します。車体下部、運転席、ブーム部分を組み上げる前に、それぞれ「注意書き」類のステッカーなどを貼っていきます。どれもこれも本当に細かく再現されています。

左はブームの付け根部分。右は車体右側面。こういうステッカー、実車にも貼ってありますよね

 最後に「ワイヤー」の黒い糸をブームに通して、クレーンフックを取り付け、「タダノ ラフテレーンクレーン GR-130NL/N クレヴォ mini G4」のギブ・バース!です。
 まずは、ブームを縮めた「走行状態」の画像です。私の腕を考えると、まずまずの仕上がりかと。

車体右側から
反対側から撮影。「TADANO」のロゴが目を引きます

続いてブーム部のアップです。

なかなかにメカニックな感じ。「ザ・働くクルマ」。
運転席後方からの撮影画像です

 次はこのキットの売りであるブームを伸ばしたところです。こうして見ると、伸ばしたブームの長さが際立ちます。

縦に長くなってしまうので、トリミングして2つの画像を

 伸ばすとあまりにも長く、縦画像で撮影すると大きすぎるので、2カットを合体させた画像に。それでも、どうしても車体が小さく、余白が多くなってしまいます。ご容赦ください。
 キットには、クレーン使用時に脚となって踏ん張る「アウトリガ」も付いているので、作業時の様子が再現できます。もっとも完成品を飾るために棚に収めるときは「走行時」スタイルにせざるを得ませんね。

同じ35分の1スケールの「 日立建機 双腕仕様機 アスタコ NEO」と並べてみました

 で、ひさびさに「アイツ」も登場させ、試しにちょっと吊り上げてみたところも撮影してみました(笑)。

「ゴーヘイ、ゴーヘイ」って感じですかね

◇ ◇ ◇

 今回の記事はこれにて終了です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
 当初は3回くらいの「連載」を想定していましたが、思っていたより早めに完成させることができました。なので、前回記事も、タイトルを「①」を「上」と修正して更新しております。
 次回にチャレンジするキットは、何にしようかちょっと迷っているところ。ただ、次も1カ月後を目処に、何らかのキットに手をつけ、その制作作業をご紹介したいと考えております。読んでいただけるとうれしいです。
 それでは、また、noteの世界で。

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