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#0085【マンション管理】防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針とは?
国土交通省が警察庁と連携して「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」を策定・公表しています。皆さんご存知ですか?共同住宅とあるため、マンションを念頭においた防犯の指針です。知っておくと何かと有用なこともあるのでこの指針の要点について説明します。
【基本原則】
「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」では4つの基本原則が示されています。
①監視性の確保
これは周囲からの見通しを確保することが防犯に有効とするものです。
②領域性の強化
居住者の帰属意識の向上やコミュニティ形成の促進を図ることが防犯に有効とするものです。
③接近の制御
犯罪企図者の動きを限定し、接近を妨げることが防犯に有効とするものです。
④被害対象の強化・回避
部材や設備等を破壊されにくいものとすることが防犯に有効とするものです。
【照明設備】
「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」では、防犯の観点から照明設備の照度の目安について基準が設けられています。
〈①50ルクスの照度設置場所〉
以下の場所には、人の顔、行動を明確に識別できる程度以上の照度が求められます。
・共用玄関の内側の床面
・共用メールコーナー
・共用玄関の存する階のエレベーターホール
・エレベーターのかご内
〈②20ルクスの照度設置場所〉
以下の場所には、人の顔、行動を識別できる程度以上の照度が求められます。
・共用玄関の外側の床面
・共用玄関以外の共用出入口
・共用玄関の存する階以外のエレベーターホール
・共用廊下、共用階段
〈③3ルクスの照度設置場所〉
以外の場所には、人の行動を視認できる程度以上の照度が求められます。
・自転車置き場、オートバイ置き場
・駐車場
・通路
【まとめ】
マンションの防犯対策は投資目線でも入居者の安心・安全を確保して入居につなげる大切な要素であると考えます。皆さんもぜひご所有のマンションにおいて今回紹介した「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」を参考に対策を講じてみてはいかがでしょうか。最後までお読み頂きありがとうございました。