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映画『有り、触れた、未来』で魂がロケンローして来た件、あるいはシアターキネマティカでの世界最速上映について云々 (矢口)

 おそらく長文になるので今のうち一言でまとめておくと、キネマティカで3/3(金)の朝8:30〜世界でどこよりも早く、ぶち込む作品があるので同席して一緒に魂をセッションして欲しいんです! というスピリチュアルな告知となりますこと、先にお伝えしておきます。

【長文】
 劇場を運営して毎日アホのように忙しくしているとたぶん。寿命が縮まったり、足腰がグラついてきたり、毛髪に来たりするわけなのですが、というか、その実感があるのですが。

「劇場でいい作品を観ると、時間が止まる。だからその分、寿命が伸びる」と言ってのけた敬愛する人の論法を借りるなら、毎週末時間が止まって感動をし続けることができる劇場支配人という仕事は「結果プラマイゼロ」で天寿を全うできる気がしている今日この頃です。

 そんな中で昨日! 時間が止まらず、だのに寿命が長くなるような、魂がロケンローするような、映画鑑賞体験をしてきましたよ。ちなみに本日から新宿東口のアルタビジョンで本作『有り、触れた、未来』の予告編が放映されるそう。宮城でも話題になり始めてる予告編ですが、東京の友人知人のみんな、ぜひそっちでも観てみてね。

▼予告編

【映画『有り、触れた、未来』について】

 2021年からラジオ等で何度も交流を深めて来た山本透監督と「UNCHAIN10+1」チーム。宮城を舞台にして、命の作品を撮ると聞いて、僕らなりに映画づくりを応援したり、劇場作りを応援されたりして来た、何だか勝手に盟友のように感じている方々。

そんな山本組がついに映画を完成させました。
そんな試写会を昨日、観て来ました。

「魂一つだけでここに来ました」と言って宮城に入った山本監督。コロナ以降、絶望的な空気の死毒に侵されかけていた舞台やエンタメの世界。監督のまわりでも哀しい死がたくさんあったと聞いた。色々な体験があったのだそう。そんな世界を救いたいとか、そういうんじゃなく、監督は表現者としての自分で、魂一つでメッセージを放ちたかったんだろうな。そう思えました。

 そうそう、この街が地元のようになり、もう何度も来てくれている劇作家がいるのだけど、敬愛する彼は「理の糸でつながっている」と、宮城や石巻に縁を感じ取って何度も訪れてくれた。

 それと同じ糸かは分からないけれど、この映画の中にいた登場人物たちも、理の糸で繋がっていました。そういえばそうだわ。田舎の良いところって、本来ちゃんと存在理由があるはずの「縁」を、当たり前に感じられる所だったなぁと。思い出しました。繋がってるから、持ちつ持たれつで支え合えるんですよね。理の糸がスピリチュアルじゃなく、裁縫道具ばりに有り触れてるんですね。

 魂って追い込まれると、ときどき越えられない柵を不意に越えちゃったり、どこかへ飛んでっちゃったりするのだと思うのです。でも、どっかでその糸で繋がってたりすると、思い止まるっていう未来も出てくる。その糸は時に音とか声とか鼓動とか、太鼓とかギターとか、相手まで共鳴させて、思いもよらぬ力を湧かせたりもする。魂は絶望を受け入れながら前に進むことができるようになる、っていうロケンローなバグが起こったりする。

「このかなしみを よしと うべなうとき
 そこに たちまち ひかりがうまれる
 ぜつぼうと すくいの
 はかないまでの かすかなひとすじ」

と「無題」で書いた八木重吉もたぶん、そのこと言ってるはず。

 今回観た作品『有り、触れた、未来』では、弱くも力強い、力強くも優しい魂を感じられたので、おすすめしなくてはと思い至りました。これを本来エモいという。

 3/10(金)〜全国上映スタートなので、全国にいるであろう石巻と繋がってるみんな、お近くの映画館で観てみてください。Oneparkがめっちゃ出て来たり、改修前のシアターキネマティカには手塚理美さんが野菜を売りに来ていたりもします(わ、名前がもはや"理"の人!)

 3/3(金)の先行上映日以降は、シアターキネマティカでも何度もかけさせていただきます。が、広い座席でトイレ導線も安心な劇場で観たい方は、ぜひイオンシネマで観てみてね。

 仙台ならばフォーラムもいいし、どこの劇場でもいいから、この作品が愛される作品になりますように。誰かと観たいとか、観るのが怖いとか、たくさん感動したいって方は、シアターキネマティカで観てみてください。
こで観るのが個人的には一番エモいと思ってます。ハコ自体が理の糸で繋がってますから。舞台挨拶、トークイベント、サプライズ、色々な企画と併せて上映いたします。

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・詳細・ご予約

https://www.r-ishinomaki.com/post/ari_fureta_mirai

最後に監督はじめ製作チームのみなさん。がんばれって言わずして優しく待っていてくれるような作品を、ここで作ってくれてありがとうございました。観て欲しいな、愛する人たちに。

監督が海とロックが好きなのが伝わってきたなぁ。  矢口チン

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