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言語の奥に存在するもの

みなさん、こんにちは。フランスのトゥールーズに留学中の原 那月です!

日本もだいぶ寒くなっているとは思いますが、こちらもどんどん寒くなってきて、外に出るのが億劫になってます😕

そんな今日は僕がトゥールーズで学んでいることについて以下の流れでお話しします。
1.何を学んでいるのか
2.フランス語を学んでいて見えてくるもの
3.言語を学ぶのが楽しくなる?

1.僕が学んでいるのは基本的にはフランス語です。フランス語の作文や口頭練習、文法の授業を履修しています。専門の授業というより語学学校という形に近いです。語学の授業の中にもいくつか専門授業に近い授業があって、現在はフランスの16世紀から18世紀の歴史と文化やフランス文学の授業をとっています。いくつか学部の授業も受講可能なので、後期はそちらも取ろうと考えています。

クラスはB1レベルで、フランスに住んで3年目くらいのマダムやアジアからの留学生と勉強しています。その内訳はスペイン、イギリス、ジョージア、シリア、ガーナ、モロッコ、ベトナム、中国、韓国、ウクライナ、ロシアなどなど、、、。ここで数年生活している人がほとんどで、皆仕事を見つけるためや大学進学のために学んでいるので、すでにフランス語はよく話せます。その中での授業なのでやはり発言するのも大変で、思うように説明できないことなど数えきれないほどあります🤷‍♂️

↑大学の入口に張り出されてるfeminism集会の宣伝の旗 (あんまり主題と関係ないけど)

2.そんなフランス語の授業ですが、学んでいると面白い発見があります。
それは”言語を通じて、フランス人の思考、生活、習慣といったフランスの文化や社会を違った面から理解できる”ということです。

例えば、フランス語には「安い」という単語が存在せず(!)、”pas cher”「高くない」という言葉が使われます。また“pas mal”、直訳すると「悪くない」という意味のフランス語は「かなりいい」というニュアンスで使われることが多いです。このような表現からは、やや皮肉的というか、単純に物事をとらえないで、あえて遠回しの言い方をするフランス人像が浮かび上がってきますよね。

また、フランス人はstopやe-mailといった英語などの他言語の単語をすばやく採り入れて、自然に使います。しかも、動詞の形や発音をフランス語風にアレンジして使うので、わかりづらい😢(stop→stopperなど。発音も少し変わる)こういったところからも、フランス人の新しいもの、便利なものは積極的に採り入れようとする姿勢、同時に自分の言語に対する誇り、絶対的な自信を持っていることが窺えますよね。

この他にも、フランス人は組織などの長い名前の頭文字をとって短くする特徴があって、フランス人の利便性を求める姿がよく理解できるのですが、逆に何でもかんでも短くするのでいちいちなんの略称か調べないといけないこともあって、逆に不便。こういうところは少し滑稽に見えますね😏


3.このようにフランス語を学んでいると、その背後に垣間見えてくるのがフランス語を使っている人々の文化や生活、価値観。それがタイトルにも書いた“言語の奥に存在するもの”です。それは考えてみれば当然のことで、文化や社会はそこに住んでいる人々によって形成されるもので、その人々の生活を支えているのがまぎれもなく言語。言語は当然使う人々の姿を反映しますよね。

言語の勉強って単語は覚えなきゃいけないし、繰り返し練習する必要もあるし、なかなか続けるのが難しいです。そういう時にはネイティブと会話したり音楽や映画から勉強したりするのもいいですが、何かその言語圏の文化や性格を示すものがないかという視点で言語を学んでいくのも、一つの選択肢としてありじゃないかなと思います!

読んでくれてありがとうございました!