ENFPのいい人戦略
あなたの仲の良い友達を思い浮かべて欲しい。あなたはその友達が人として好きだ。では、その友達のどこが好きなのだろう。
頭が良いから好き?
運動が得意だから好き?
それとも、仕事がデキるから好き?
多くの場合、それらは本質ではない。
人から好かれる決定的要因は、スキルや能力ではない。
我々は、「いい人」が好きなのだ。
いい人戦略とは
岡田斗司夫のいい人戦略をご存知だろうか。
この本は、「戦略としていい人になろう!」という内容の本である。
現代の情報化社会において、他者からの評価がとても重要であることは言うまでもない。良い評判も悪い評判もすぐに拡散される。ただ、その評価項目は能力やスキルである必要性は少ない。むしろ、単にいい人であるという評価こそが重要となる。なぜなら、単純に能力やスキルがただ高いだけの人は、世界中にいくらでもいるからだ。
プログラミングができる人も、英語ができる人も、世界中にはいくらでもいる。また、スキルだけならAIで事足りる時代になってきている。こういった汎用的なスキルは、これからますます外注しやすくなるだろう。よって、スキルを磨くより、いい人になる方が楽だし価値があるのだ。
ただし、根っからのいい人になる必要はない。自己犠牲的に誰かに尽くす必要はなく、重要なのはいい人という評価だ。よって、内面世界だけで終わらず、親切という形でアウトプットすることに価値がある。この本の面白いところは、本当のいい人にならなくていいと書いちゃってるところだ。
ENFPは、周囲からいい人と思われやすい。
筆者はたぶんENFPだ。ENFPは感情型なので、他者の感情を汲み取ることに長けているらしい。さらに、外交型なので「親切」という行為に移すことができる。基本的にいつも明るく愛嬌があり、周囲にいい印象を与えることは得意なはずだ。
ENFPは本物のいい人なのか。
ENFPが心の底から優しいかというと、それは疑問だ。少なくとも筆者は、自分が真の優しい人間だとは思わない。なぜならENFPはP型なので、他者の面倒事に責任を持ち、お世話するほどの忍耐力や持続力が無いからだ。これはJ型の得意分野だろう。FP型に比べてFJ型は真のいい人が多い印象がある。
ENFPは、他者から相談されにくい
これはけっこうあるあるだと思う。はっきり言って、ENFPに大して人望は無い。ENFPの筆者は一度相談されてもすぐ忘れてしまうし、返答にも真剣さが感じられないようだ。もちろん、本人はいたって真面目に答えてるのだが。周囲は適当な人間にアドバイスをもらおうとは思わないだろう。
ENFPの優しさは、刹那的
だからといって、一般的にenfpが冷たい人だと思われるケースは少ないだろう。むしろ、優しい人物だと見てもらえる。実際、enfpは優しい人柄だと思う。
しかし、その優しさは「今この瞬間」である。今この瞬間、目の前の相手が困っていたら手助けする。今この瞬間、相手が悩みを打ち明けたら共感する。今この瞬間、場を盛り上げるために奔走する。
他にも、誰かを褒めたり、手伝ったり、応援したり。
キーワードは、「今この瞬間」だ。
嫌われる努力をしない
筆者は、仮に相手が悩んでいたとしても、積極的に改善点を提案することはしたくない。相手の欠点を指摘するなんてもっての他だ。まずは共感し、あわよくばボケや冗談で返すよう努めている。(とはいえ、頭では分かっていても求められていないアドバイスをしちゃうことはけっこうある。)
要するに、目の前の相手が元気そうならそれでいいのだ。自分と相手が楽しく過ごせるかどうかが全てで、対立を生みそうな議論や真面目な相談事といった重い話は避けたいと思っている。避けるというか、自分なりの考えを示した上で、ポジティブな方に持っていこうとする。
アドバイスやツッコミは一種のマウントであると、筆者は考えている。これらは、相手の現状を否定することから始まるからだ。他人の課題には極力干渉せず、相手を傷つけず、笑いに変えたいものである。
いい人=嫌われない人である。
自分からわざわざ嫌われる必要はない。
筆者にとっては、やっぱりボケが正義なのだ。
かしこぶってもメリットは少ない
筆者は、頭の良さを褒められたいとは思ってない。どっちかと言うと、面白いねって言われたほうが嬉しい。今の筆者は、最近配属されたばかりのピヨピヨ社会人だ。研修中、出身大学を聞かれて答えると、賢いね〜と言われることが多かった。ちなみに、自分のことを賢い人間だとは思っていない。
頭が良いと思われて損はない。ただ、かしこぶって優しさや面白さを失うくらいなら、アホでいようと思う。イジられキャラだとこちらからアクションせずとも笑いが取れるので、圧倒的にコスパが良いのだ。筆者をイジってくれる周囲の方々、諸先輩方に心から感謝である。
周りからの評判
ENFPは人望がある人間ではないし、頼りがいのある人物でもなさそうだ。でも、周囲の評判は良いし好かれやすい。それは、ENFPがいい人だからだ。一般的に、優しいと言われる人は悪い評判になりにくい。真に重要なのは、能力ではなく人柄だ。もちろん、能力が不要と言っているわけではない。
業務上でミスをしても、深刻な問題にはならない気がする。このようなミスは、人格的な評判を損なうようなミスに比べたら、大した問題ではないと思われる。例えば、指示されたことを間違えて1日無駄にするより、困っている先輩を見放して先に帰る方が深刻かもしれない。どちらもやってしまった上で筆者はそう思う。
いい人という土台に、ほんの少しの個性を
ここで、いい人戦略の本文を引用しよう。
やはり、癖の強い芸能人も、「いい人」という土台が必要なのだ。徹底的にいい人という評判を固めた上で、初めて別のキャラが機能する。
配属されたての筆者がまずやるべきことは、社内の方々に「あいつはいい奴」だと評価してもらうことだ。素直さ、勉強熱心さを前面に出した上で、にこやかに褒めたり助けたりをし続ける。その上で、先輩をイジったりイジられたりが機能すると考えている。
筆者にとってのいい人戦略は、ENFP戦略
常識や善悪ではなく己の良心に基づいて動き、今この瞬間できる最大限の優しさを発揮する。いい人戦略は、ENFPというパーソナリティを実行することでもあるのだ。と、筆者は思う。
いい人っぽい行動とっていると、本当にいい人っぽい人格になっていく。本当の自分なんてわからないけど、筆者はこれからもENFPっぽい行動(親切とボケ)を積み重ね、着実にこの人格に磨きをかけていこうと思う。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
あとがき ※下ネタ注意
着実に浸透していく変態キャラ
筆者は革新的な方法論などが大好きで、そういった本をよく読む。
最近彼女ができたこともあって、夜の営みに関するノウハウ本やウンチク本も読むようになった。
以下に、読んだ本を挙げていく
こういう本を読んだ話をすると、職場で完全に変態キャラが定着してしまった。個人的には勉強熱心なキャラを打ち出したかっただけなのに、完全に失敗である。
変態キャラを払拭する現実的なアイデアは、今のところ思いつかない。今後がすごく不安である。
いい人戦略への道のりは険しい。
(完)