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炭酸が好き

みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

先週の日曜日、僕は朝から実家の除草作業を行っていた。長袖長ズボンに帽子とゴーグルを着用してネ。もう立っているだけで暑いですョ。

狭い土地だけど全て除草を終えた僕は、当然のことながら全身汗だくになっていた。時刻はまだ9時過ぎなのに………。

急いでシャワーを浴びた僕は、エアコンディショナーの前に移動して仁王立ち。涼んでから着替えを済ませると、洗濯機をON。

リビングに行くと、親父が冷蔵庫から缶ジュースを出してくれた。

それは『三ツ矢サイダー』だった。


小学生の頃、僕はサッカー部と掛持ちをして、町内会のソフトボールチームにも参加していた。
なんと僕は4年生ながら『レフト』のポジションを守っていたのだ。

凄いでしょ。えへへへッ。

夏に行われた大会で、なんと3位になったのです。賞状と銅メダルを貰ったのを覚えておりますし、ちゃんと今でも押し入れの中に保管してあります。

正直負けたのは悔しかったけど、そこは子供です。立ち直るのもまた早いのです。だけど最後に記念撮影を終えると、朝から緊張の連続だったのでしょう、一気に疲れが押し寄せてきました。汗も滝のようにかいていましたからネ。夏のグラウンドは暑いのですョ。

その時、父母のみなさんがクーラーボックスをOpen。

「みんな~三ツ矢サイダーが冷えているわョ」

みんなに知らせてくれたのです。

「ええっ? サイダーがあるの? わーい。わーい」

みんな駆け足で、それも試合中に1塁ベースめがけて走る以上のスピードで、みんな三ツ矢サイダーをGet。

僕もはやる気持ちを抑えながら、当時はまだトップルのスキルが無かったので、蓋を外して飲まなくてはならなかったのです。

「ごくごくごく………ぷふあああッ。おいしい」

僕はあっというまに飲み干してしまいました。これで少し体力が回復しました。

「監督もどうぞ」

父母さんの一人が監督に三ツ矢サイダーを渡そうとすると、監督は右手を左右に振ってから、「あ、けっこうです。ビールがまずくなりますから」と言って、サイダーを受け取らなかったのです。

僕は心の中で思いました。「かんとく、おとなになろうよ」ってネ。


そのあと、全員で中華料理屋に移動。ラーメンと餃子、エビチリ、青椒肉絲、回鍋肉などを喫食しました。もちろん相棒は三ツ矢サイダーです。

監督はと言うと、顔を真っ赤にしてビールを飲んでいました。普段めったに笑うことのない監督がこれだけ笑うのだから、ビールの成分って一体なんだろうと当時の僕は疑っていました。今みたいにスマートフォンがあればネ、その場でわかったんだけどネ。

たらふく食べた僕らは、解散。

このあと、僕たちは残された夏休みを満喫したのでありました。



僕はキンキンに冷えた三ツ矢サイダーのトップルを開けました。細長い缶に入っている三ツ矢サイダー。まだこの形状で販売されているということは、未だに人気商品なのだと痛感しました。ってか、凄くない?

「ごくごくごく………。嗚呼…炭酸がキツイな」

久方ぶりに飲む三ツ矢サイダーの感想はこんな感じでした。喉にまとわりついてくる炭酸のシュワシュワ感は、ビール同様にいつでもウエルカムです。

親父も三ツ矢サイダーを飲みながら、オリンピックのハイライトシーンをガン見しています。それも歯を食いしばって見ています。凄い集中力です。

親父よ、この先もどうか元気でいてください。

僕は三ツ矢サイダーを飲み干すと、洗濯機をOpen。洗い立ての衣類をリュックサックに入れました。これで忘れ物無し。

玄関のドアを開けると、さらに勢いを増した太陽とご対面。僕は最寄り駅へと歩き始めました。


歩いて3分、もう汗がふき出してきました。

「家に帰ったら、絶対に、絶対にビールを飲もう!!!」




【了】




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