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年始のスーパーマーケット

みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

「嗚呼…今日はとても楽しかった。さて帰ろうか。レッツラゴー!」

僕は愛車に乗って自宅を目指した。夕日が追いかけてくる。たまに沖縄に住んでいた頃の、あの海に溶けていく夕日を思い出す。それは想像を絶する大きさと茜色を兼ね備えていた。またいつの日か、見に行きたい………。

「そうだ、思い出した。ほんだしとオリーブオイルを買っていこう」

僕はいつも通っているスーパーマーケットではなく、道中にあるスーパーマーケットに寄った。本来なら店内入り口から一番近い駐車場に停車するけど、今日は大した買い物ではないので、適当な位置に停車させた。


店内はガラガラだ。僕は籠を持ってずんずん進んで行く。右往左往しながら調味料コーナーを発見した。

「Why? ほんだしが置いてないじゃん。コンソメや豆板醬は置いてあるのに。一体全体どんな陳列をしているのかなあ」

僕は不貞腐れたまま、隣の通路に移動した。

「あった。あった。あれッ…いつもの詰め替え用のほんだしが置いてないじゃん。誰が毎回毎回、瓶のほんだしを買うんだョ。蛸」

僕はほんだしを買うのをやめた。

次いでオリーブオイルを探した。やはり数回しか入店した事のないスーパーマーケットは不慣れで、どこに何を置いてあるのか把握していない為、とても時間がかかる。

「嗚呼…夕日を見ながらのドライブで、イイ感じだったのに………。もう~明日にすればよかったョ」

僕は半泣きになりながら、ようやっとオリーブオイルを見つけた。

「嗚呼…高い。オリーブオイルって、こんなに高くなったの? しかもいつも使用しているオリーブオイルが売り切れている。年始早々ついてない。僕の今月の運勢は大吉だゾ。なめるなッ」

憤りを覚えた僕は、店内を大股で闊歩。籠を所定の位置に戻した。そのままスーパーマーケットの出口を通過した。すると、誰かが僕の後ろをついて来るではないか。歩きながら確認した結果、その人は女性店員さんだった。本当に僕のすぐ後ろをついてくる………。

「嗚呼…ショピングカートを回収しに行くのか。ご苦労さん」

僕は心の中でそう思いながら、愛車を目指す。

だけど、女性店員さんはまだ僕の後ろをついて来る。しかも僕はほんだしとオリーブオイルを購入できなかった憤りから、大股で歩いているのにも関わらず、女性店員さんは僕にぴったりとついてくるのだ。怪しいよネ?

僕は心の中で一人思う。
「もしかして、万引き犯と間違えている?」

確かに籠を持って入店したは良いが、右往左往しながら店内を歩き回り、憤りを覚えて店内を後にした中年男性のメタボ野郎だ。それはそれで怪しまれて当然なのだろうか?

自慢じゃないけど生まれてこの方、僕は一度も職質をされた経験がない。それに僕は四緑木星に回座しているんだ。容姿や人当たりは優しいという結果も出ているんだ。それを理解した上での尾行と捉えていいんだネ?

僕は深呼吸をしたあとで、ピタッとその場に止まった。そして振り返った。すると女性店員さんも止まった。

「何か僕に用でもあるのですか?」
僕は丁重に言った。

すると、女性店員が言った。
「いえいえ。そんなことはありませんよ」

女性店員がエプロンのポケットから鍵を取り出した。「ピピッ」と音が鳴ったと同時に、女性は運転席のドアを開けて乗り込んだ。

「ややこしい。ってか、制服を着用したまま帰るなョ!!!」

僕の江戸っ子気質の血が騒いだのと同時に、僕が適当に停めた駐車場は、どうやら従業員専用の駐車場だったようで、逆に僕は凹んだ。

「もう一度、地元の神社に寄って行こう」

僕は愛車をうんならかして、神社に向かった。

だが、神社の駐車場にはカラーコーンが置かれていて、駐車できなかった。


うくくッ………。




【了】



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