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朝の妄想時間

おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

目が覚めた僕は、スマートフォンを手に取った。
アラームが鳴るまで、あと15分。
起きるべきか、二度寝するべきか悩む。
寝返りをうちながら、僕の思考は動き続けていきます。

僕は人生を泳ぐのが下手です。
人見知りだし、わがままだし、自分勝手だし、おまけにメタボだし…。
恋愛になると心がキュッと委縮してしまって上手く話せないし、沢山の転職を繰り返しては、同じ過ちを何度も犯してきました。

1度しかない人生だからこそ、一生懸命に思いやりを持って生きる。
これ正解です。
1度しかない人生だからこそ、ぶらぶらとダラダラと生きる。
実はこれも正解なのです。

テクノロジーの現代。

都会の便利さに憧れて住もうが、自然豊かな田舎に住もうが、SNSがある現代社会では、どちらに住んでもこれまた正解なのです。
昭和の世代のように、住んでいる環境で優劣が決まる時代はとうに過ぎたのですョ。

ちょっと、そこのおじさん、聞いておられますか?

だから現代の若人たちが路頭に迷うのも当然です。余りにも選択肢が多すぎるのです。そこに超高齢化社会+重い税金を課せられては、正直嫌悪感を覚えるのは必至!

僕が若人なら、日本を離れると思います。賃金の高いカナダに住みます。

なので若人の方々よ、どうか自分の信念のまま、お進みください。

そして近い将来、おそらく僕の生え際は大いに後退し、本を読むにもだいぶ距離をおかなくては活字が読めず、だけどメタボ腹はさらに成長を遂げていることでしょう。

そんな僕はきっと、縁側に日本酒を置いてパラパラを踊っています。それも猿股姿で、大いなる涙を流しながら渾身のパラパラを踊っていることでしょう。

そんな僕を、どうか、どうか、救って欲しいのです。

その日がくるまで僕は耐え忍びます。昭和世代、最後の我慢・根性論の人間として、ここに誓います。

そして昭和時代を一生懸命に働いてこられた、団塊世代前後のみなさま。

別名、「長い物には巻かれよ」世代のみなさま。

どうか若人たちに道をお譲りください。さっさと利権を手放し、その時が来るまで、大いに笑って食べて飲んで愛し合ってください。

さすれば、来世でも人生の成功者として生きてゆかれることでしょう。


スマートフォンのアラームが鳴りました。
僕の妄想時間は終わりを告げました。

「さて、今日も糧を稼いでくるか」

僕は布団の中で大きく伸びをした。
この伸びって、気持ちがいいですよネ?

さあ、今日1日を充実させよう。
まずは気持ちの良い挨拶から。
自分の機嫌は自分で取る。
1日1回誰かを笑顔にする。
トイレと玄関を掃除してから………。

僕はもう一度、スマートフォンを見ました。
「あれっ?」
起床時間を30分も過ぎています。
「さっきアラームを止めたよな………しまったあぁ」
そうです、僕はいつの間にか二度寝をしていたのであります。

みなさん、妄想時間は朝ではなく、そうですね、風呂上がりのストレッチ時に行いましょう。

うくくッ。



【了】


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