総務課の尻子さん②
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
総務課の尻子さんがやってきた。いつも以上に尻をフリフリさせながら…。
「TAKAYUKIさん、28日の12時から納会ってことでお寿司を注文しますが、好き嫌いってありますぅ?」
この発言を聞いて僕は得心した。なぜ尻子さんがいつも以上に尻をフリフリさせていたのかを。納会の段取りで各課に訪問するのが楽しいのだ、尻子さんは。
それと今日はあの甘ったるい香水の匂いがしない。そのかわりなのか、メイクが凄い。濃いっていうのかな。すごい迫力ですョ。
「えーっと、好きなのは赤身、蛸、烏賊、うなぎ。嫌いなのはウニ、イクラかな」
「うふふふッ………TAKAYUKIさんて、もしかしたら痛風持ちですかあ」
テンションの上がった尻子さんは、僕のデスクの前で一回転した。あなたはバレリーナか?
「さすがに痛風持ちではないけど、昔から食べられないんだョ。あとアボカドもネ」
すると尻子さんが首を傾げた。
「へー。そうなんですね。了解しました。あとぅ~お寿司を食べたあとなんですけど、基本的には解散。14時には退勤できるんですけどぅ、そのあと飲みに行きますけど、TAKAYUKIさんも行きますよね。ねっ♪」
尻子さんがプレッシャーをかけてきた。そして今にも尻子さんの両目が飛び出しそうだ。改めて尻子さんの目力を思い知らされた瞬間だった。
「嗚呼…悪いけど先約があってネ。申し訳ない」
僕は丁重にお断りした。
すると尻子さんが僕に対してメンチを切った。
「ふーん。うちの誘いを断るんだ。ま、TAKAYUKIさんはモテるからなぁ…。ぢゃあ、気が向いたら参加ってことにしておきます。会場はLINEしておきますね。ではこれにて失礼します」
尻子さんが敬礼をした。なんで?
くるっと回った尻子さんは、尻で椅子が吹っ飛ぶくらいの勢いで事務所を出て行った。あの歩き方ならきっと『くびれ』ができているだろうと僕は思った。
そして今回は尻子さんの滞在時間が短かったせいか、それほど気を吸い取られずに済んだ。よかった。よかった。
上司から28日の予定は聞いていた。午前中から大掃除。12時からお寿司を食べて、14時になったら退勤OKだと。中には12時から飲む人たちもいるだろうけど、僕は飲まないョ。
しかし飲み会の件は初耳だった。尻子さんから誘われて一瞬迷ったけど、断ることにした。仕事納めの後にお酒を飲むのは構わないけど、気が抜けていつも以上に飲み過ぎて泥酔したり、逆に1年間の疲れが出てあまり飲めなかったりと、この時期のお酒は本当に注意する必要がる。もう若くもないし。
そのまま2次会、3次会へと突入。午前様で帰宅し就寝した翌朝、発熱しているのが最悪のパターンだ。そうなったら病院も休みだし、ましてやインフルやコロリに感染していたとしたら、寝正月が確定してしまう。
それは嫌だネ。ごめんだネ。でも誘われるっていいネ。嬉しいネ。
ってな訳で、あと2日、お仕事頑張りましょう!!!
【了】
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