新卒で基本給30万円!?
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
「嗚呼…マジか。ガチか。新卒で基本給30万円だとぅ。良き時代になったじゃないか。アハハハハハハッ………」
なんて言いながら、僕はソファーに腰かけた。ってか、腰が抜けた。まさかこんな時代が到来するとはネ。でも、よいぞよいぞ。
僕はいわゆる就職氷河期世代と呼ばれた時代に就職をした。大手企業が門を閉ざしていて採用試験すら行われていなかった時代。なめるなッ。
「とは言っても僕は平民の5流大学卒。そもそも大手企業なんて逆にOUTオブ眼中だったョ。えへへッ」
なんて強がってみた。まだ僕が社会人になった頃は、少子高齢化なんて随分先の事だと思っていた。
気づけば僕も齢40を超え、街を歩けば僕より年上の男女ばかりと遭遇するようになった。税金が高い日本。その税金を物凄い額で納税してくれている優秀な日本人たちの、日本離れが加速していると聞く。
まずいじゃん。ヤバいじゃん。
僕は居ても立っても居られなくなり、ソファーから立ち上がった。そしてパラパラを踊り始めた。
「だったら、新卒で基本給30万円は大いにけっこうじゃないか。公園で遊んでいる子供たちの声がうるさいからと言って市役所に苦情を入れる爺さんとか、それを承認して公園の使用を中止にしてしまう市役所って、マジで常軌を逸してるョ。子供たちの未来を奪うなョ。単なる爺と公務員のくせに。蛸」
僕はパラパラを踊りながら続けます。
「また年に1回のお楽しみであるハロウィンでさえ、無能な大人たちの手によって中止にされてしてしまうくらい、今の日本はオワコンなだんだョ。今の若人に対し、僕ら大人が何をしてあげられるのか今一度考えるべきじゃないのか。そこの爺、婆、蛸、雀、猿、河童、オラに力を貸してくれ…」
息切れをしたので僕はソファーに座りました。ペットボトルのお茶を飲んで気分を落ち着かせます。
「僕が新卒で入社した会社は、確か基本給が20万円だった。ほいで12年間勤務して34万円にまで上がった。ってか、頑張って上げた。年度末に期末手当を貰えたので賞与は年3回だった。年収は700万円だった。これが僕のピークだョ。現在は見ての通り、見事な下り坂だョ。えーん。わーん…」
ってか、僕の過去なんてどうでもいい。大事なのは現代だ。今の若人たちだョ。
結論、僕は新卒で基本給30万に大賛成です。未知なる可能性を秘めている若人たちを活かすも殺すも、周囲の環境次第。つまり僕ら大人たち、特に爺、婆、にかかっているのです!
「若人を導きながら、若人に道を譲りましょう。ねっ、爺、婆。天国にお金は持っていけないんだョ。地位も名誉も名声も、天国では何の役にも立たないんだョ。分かるよネ?」
と言う訳で、僕は早速知り合いの若人に架電した。
「もしもし?」
「TAKAYUKIでございます☆彡」
「あ。どうかされましたか?」
「実はネ、今結論が出たんだョ。僕ら中年から上の世代は、君たち若人を正しい方向に導こうとネ」
「はあっ………いまバラ〇スと戦っているので、後にしてもらってもいいですかあ」
僕はスマートフォンをテーブルの上に置いた。
「そうか。バラ〇スを倒せば、いよいよ裏面の世界か。頑張れョ、若人!」
僕は寝た。ソファーで寝た。そしてバラ〇スと戦っている夢を見た。
【了】
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