若人に対する想い
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
「TAKAYUKIさん、ここを教えて欲しい………ゴホン…すいません」
そう、体調を崩しながら、咳が出るのにわざわざ出勤してくる若人。まあ若人だから致し方ない、若気の至りだ、なんていう時代はすでに時代錯誤。
コロリの時に僕らは学んだではありませんか。あの恐ろしさを………。
にも関わらず、全くその教訓をいかしていない若人。咳が出るのにマスクもせず、自分は頑張ってますと、アッピールする姿勢に、僕は絶望を覚えました。
「君。帰りたまえ。みんなにうつしたら、それこそ孫の代まで恨まれるゾ」
僕の渾身の一言に、若人は「分かりました。帰ります」と、半ドンで帰宅した。
「みなのもの、行動開始!」
僕はまず室内に設置されている窓を全てオープン。
次いで若人が座っていたデスクおよびその周辺に対し、アルコール消毒を実施。ちょっとやり過ぎかもしれないけど、コロリは終息したわけではなく、再び機が熟すまでコロリはチャンスを伺っているのだ。僕には分かる。
そのあと、全員で外に出た。外は快晴で風が気持ち良い。
10分後、全員デスクに戻った。窓を閉めて仕事再開。これで大丈夫。難を逃れたであろう。
兎に角、体調が悪かったら出勤せずに、自宅で様子を見るなり、病院に行ってちゃんと診察を受けて欲しいと言っているのにも関わらず、行動にうつせない若人。
どうやら彼氏から風邪がうつったと、後日談で聞いた。そんな基本的なことができずに、みんなで決めたルールさえ守れない若人が、この先どうやったら仕事が覚えられると言うのか。そんな若人に未来があるとは思えない。
こうして文字に起こすと、ちょっとキツイ内容になってしまったかも知れない。だけどネ、これは自分自身を守ることで、会社を守り、家族を守る初歩なのです。その初歩、つまり初期対応が遅れてしまった場合、後々ダメージを喰らうのは若人ではなく、健康だった僕たちなのですョ。
誰でも体調を崩す時はあります。それに対して僕ちゃんが怒っているのではありません。体調を崩してしまったあとの若人の無策に対して、僕ちゃんは怒り心頭となったわけであります。
僕は厠に行って用を足すと、両手を洗いうがいを済ませた。
そしてそのままチンラを食べに行きました。が、どのお店も混んでいたので、僕が敬愛してやまないスーパーマーケットに行き、お弁当を購入して公園のベンチに座りました。
今日のチンラは、ハンバーグ目玉焼き弁当、550円。こうしてみるとお弁当も高くなったと思いませんか? うふふっ…さあ~って歌いたくなりません?
気を取り直して、僕はお弁当を食べながら思考します。
時代は流れた。現代の若人たちの価値観を理解するだけで精一杯なのに、彼らの常識や行動まで会社が面倒を見るのは、正直常軌を逸しているし、物凄く大変だ。
僕らの時代だったら、雷を一発落とされただけで、みんなが気づきを経て改善していくことができた。それ以前に最低限の常識は自分たちで学んできた。
だけど今日ではそうはいかない。全てこちらに丸投げして、「入社したから4649。もっとボーナス頂戴」なんて不遜極まりない連中が大挙しているのが現状。
「嗚呼…なんだか心配になってきた」
僕は大急ぎでお弁当を食べ終えると、会社に戻った。
室内ではみなパーソナルコンピューターに向かって仕事をしている。普段、私語を平気で喋る事務方の女性陣たちも、今日はおとなしい。
このままの雰囲気で仕事をしてくれていれば、僕ちゃんはとても嬉しい。
ってか、うれぴー。
何て思いながら、僕も椅子に座ると、パーソナルコンピューターのエンターキーを押した。
「昨日さあ~久しぶりにワンピースが見たくなってサ、ネトフリに加入してるから、思わず見ちゃったの。それで寝たのが2時。マジヤバくね?」
事務方の一人が早速喋り出した。それも完全なる私語。
「烏賊山君。ワンピースってさ、僕らの仕事に関係するのかな? 僕たちは海賊になるために日々こうして仕事をしているのかな?」
僕の問いに、烏賊山君は何事もなかったかのように、口を閉じた。
うん………やはりこの会社には調整役が必要なようだ。
それが僕ちゃんってことなのかな?
僕ちゃんもワンピースが見たい。素直にそう思った。
【了】
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