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譲れないものは/「キャリアアンカー」エドガー・シャインの理論

「”自分探し”してみたけれど見つからない」
「結局、自分がどんな仕事をしたいのか分からない」

そんなあなたへ。
心理学者エドガー・シャイン氏が提唱したキャリアアンカーを紹介します。

キャリアアンカーとは

アンカーとは船の錨(いかり)のこと。
船は錨をおろすことで、波や潮に流されることなくその場に留まることができるように
✓最も譲れないこと
✓最後まで手放さないこと
こういったその人それぞれが仕事で大切にしている”核”がキャリアアンカーです。

3つの要素と8タイプの分類

キャリアアンカーは
●動機(どんな仕事をしたいのか)
●コアコンピタンス(自分が得意なことは何か)
●価値観(何に価値を感じているか)
この3つの要素が重なる部分のこととされています。

40項目の質問に答えることで、以下の8タイプに分類されます。

1.専門・職能別能力(専門家として自身の能力を発揮したい)
2.経営管理能力(管理職として自身の能力を発揮したい)
3.自律・独立(自分のペース・スタイルを守りながら仕事を進めたい)
4.保障・安定(保障や安全性を重視して働きたい)
5.起業家的創造性(リスクを恐れず、新しい商品・サービスを創り出したい)
6.奉仕・社会貢献(医療、福祉、教育など社会的に必要とされている分野で力を発揮したい)
7.純粋な挑戦(あえて困難な状況に飛び込んで挑戦したい)
8.生活様式(仕事とプライベートのベストなバランスを常に考えてたい)

※注意点
●診断結果にこだわりすぎないこと。
今の仕事とかけ離れた結果が出たとき、「自分に合っていないんだ」と落ち込んでしまったり、すぐに転職考えてしまうのはもったいないと感じます。
キャリアアンカーだけでなく、診断の結果は「自身を客観視するヒントや材料」で、絶対的なものではありません。
現在の仕事に織り込むことはできるかもしれない、など仕事を捉え直すきっかけに使用しましょう。

●学生や社会人歴の浅い方には不向きとされています。
キャリアアンカーは社会での経験を積むことでだんだん明確になっていきます。VPI職業興味検査(学生さんはVRT)など、年齢に合ったツールを使用するのがおすすめです。

「自分探し」。
探してもよく見つからないのは、手の中にぎゅっと握って居たからなのかもしれない。
そんなことを思った筆者でした。

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