守る
わたしはどちらかというと真面目なほうである。
人によく「真面目だね」と言われるし、
言わないでね、と言われたことは言わないし、
ルールを守るのもさほど苦にはならない。
勤務先はちょっと大きめの工場。
安全第一、労働災害ゼロを目指しているためにさまざまなルールがある。
道を渡る時は一時停止し、指差しで左右確認。
通路を歩く時は右側通行厳守。
階段を降りる時は手すりを掴む。
動き出す前に足元確認、など。
ルール徹底するよう言われるが、労働災害は後を絶たない。
左側を通行したため、突然開いたドアにぶつかり頭部切創。
階段を降りる時に手すりを掴まなかったので、足を滑らせ落下し骨折。
動き出す前に足元を確認しなかったので転倒し骨折。
人はほんとうに弱いもので、ちょっとした油断で骨を折ったり切れたりする。
恐ろしい。
先日、ごみ収集の業者の方がケガをしそうになった。
割り箸袋のなかに入っていた爪楊枝が手袋に刺さってしまったそうだ。
手袋だけで済んだのでことなきを得たが、危ない所であった。
その報告を受け、すぐさま新たなルールが発表された。
「ゴミは全て自宅へ持ち帰るように」
私は弁当水筒持参なので、ゴミと言ってもお菓子の袋くらいなので問題はない。
カップ麺やコンビニ弁当愛用者は文句を言っていたが、仕方がないと諦めるのも早い。
さすがルールが増え続ける会社に勤めているだけはある。
今後も何かあるたびにルールは追加されていき、そしてそれを私は守るだろう。
会社の一員である私は、会社と自分を守るためにルールに従っていかなければならないのだ。
そんな比較的従順な私が最近破ったルールがこちらです。
どこをどう見ても車が来ていなかったので赤信号で横断歩道を渡る、というものである。
渡りながら、近所の子どもが見ていたら悪い大人だと思われるだろうな。
大人だってルールを守らないじゃないか。
だったら僕たち私たちもルールを破ってやる、
なんて事になったらどうしようと思っていた。
やはり、慣れないことはするもんじゃない。
小心者の私にはルール破りは少々ハードルが高いようだ。
明日からまたルールを守る人となり、日常を送ろう。
今日の晩酌
「サッポロ 赤星 ラガービール 」
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