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おでん で サッカー部 ①

おでんの具材をみると、ついサッカーのフォーメーションを考えてしまう。

大体サッカーのスタメン発表は、GKからはじまるので、GKから順番に考えてみる。

やはりGKは背の高さやゴツさは大事。そういう意味では、「コンニャク」しかいないだろう。三角形のコンニャクではなく、できれば何も加工せずにあの「長方形」のままのコンニャクが望ましい。
しかしご存知の通りややツルツルしている特徴があるため、雨の日とか関係なく、手前でバウンドするようなシュートには弱さがある点は考慮しなければいけない。
雨の日はどろどろになりながらプレーをすることになるが、泥をかぶると、味噌田楽を思い出せる雰囲気もあり、若い層だけでなく、最近サッカーに興味をもちはじめた高齢者にも人気がある。
見た目通り普段はあまりしゃべらないタイプ。実はあんまり味もしないので、とりたてて面白いこともいわない。コーチングは少なめなものの、なんとも言えないあの「色」ととりあえずシンプルな姿は、DF陣から絶大な信頼を誇る。
セカンドGKの白いコンニャクとは親子くらいの年齢の違いはあるが、親子以上の信頼が寄せられている。

続いてDF。

ちなみにやや古い「4-4-2」を採用している。従ってまずは2人のセンターバックを考えていく。

守備の要のポジションでもあり、対戦相手になるだろう「パエリアチーム」の得点王であり大型FWとして恐れられている「ムール貝(帰化選手)」ともわたりあえる上背も必要。

ここは「大根」でいきたいと考える。
その風貌はともかく、その人気についてここで詳しく語る必要もないだろう。監督によっては守備的MFである「ボランチ」として起用したくなる側面もある。おでんの製作過程でも、まず一番最初に手がつけられ、一番最初に鍋に入り、そして長い時間鍋に存在していることからみても、本来であればセンターバックよりもチームの「ど真ん中」に存在するボランチとして活躍してほしいところでもある。
しかし次の選手権が控えていることもかんがえると(そうなんだ)、失点は極力避けたいという思惑もあり、大根をここに据えることで、チームに安定感をもたらしたいという意図もある。
入学時は味わい深さにかけていたが、3年生になった今は(学校なんだ)、しっかりとチームの戦術の本質と出汁を吸収し、まさに名実ともに要の存在。

もう1人のセンターバックは「ちくわぶ」を選びたい。
チームの攻撃陣のエースでもある「ちくわ」への憧れ、近づきたいという思い、負けていないのにという葛藤、「結局 ぶ でしかない」という野球部や女子陣からの、ぶーイングにもめげず、3年通して、歯応えのある守備を披露し続けてきて、レギュラーを勝ち取ってきた経緯がある。大根やちくわは、他の料理、いや他の部からも引く手数多であるが、ちくわぶは、このおでんサッカー部しかなく、ここで存在感を出す!という並々ならぬ決意から溢れるプレーは、観客を魅了するまでになった。ちくわぶがボールを持つと「ぶー」というブーイングではない声援がとぶことは、もはやこのチームの応援の一つの定番になっている。

続いてサイドバック。こちらは次の記事にて・・。


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