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みんな大好き都丹庵士。とにあんじ。都丹庵士が格好いい。
生きとし生けるものならみんな、都丹庵士が大好きだと思うが、女の子なら彼氏にするなら都丹庵士、兄も都丹庵士、都丹庵士に送り迎えしてもらいたい、パパも都丹庵士、男の子なら親友は都丹庵士、ヒーローものは都丹庵士を見て育ち、学校に入学したならば先輩後輩みーんな都丹庵士が理想だろう。
おじ庵士もいいかもしれない。
庵士おじちゃん!
やぁーユリ山、いいこにしてたか?
なんていってお土産をもらって一緒に食べたり、遊んでもらったりする。ぐふふ。いい。おじ庵士。
都丹庵士は盗賊だから、いろいろ盗んだものをお土産にくれるかもしれない。広げられたふろしきからは見たこともない美しい宝物が溢れていることだろう。。。ふふふ。
都丹庵士がかっこよすぎて妄想が止まらない。
ただいま金カム四期を見直していたところである。
全世界のみんなが既に御存知である(あれ)と思うが都丹庵士は目が見えない。失明している。
網走監獄での労働で硫黄にやられたのが原因である。わたしは都丹庵士にやられている。(はいはい、もうわかったから、という声が聞こえてきそうである。)
そのため、舌を鳴らして空間を把握し、夜を我が物とばかりに自在に動き回る。
都丹軍団が夜を待つのはそのためである。
この盗賊団がみなかっこいい。みな目が見えず、ふだんあんまに成り済まして情報収集をし、その情報をある集団にながしているのである。(ネタバレになるので伏せておく。)
みんな網走監獄から脱獄して、視力を失っても相変わらず悪いことをしているのだが、ここで特別にかっこいいと思うのは、失った力を有利に用いているところ。
盗賊団が狙うのは夜、舌を鳴らした音で人の位置を正確に把握し、相手が何もみえていないのをいいことに襲う。
夜さえくれば無敵。
逆転の発想力。さすが都丹庵士。
都丹庵士にめげる時間はあったのだろうか。
なかった気がする。悔しい、はあっても、労働で忙しく、脱獄の計画も知り、めげてる暇がなかったに違いない。
囚人たちの生きる力はみな凄まじい。
生まれてからずっと食べていくのに精一杯で泥をすすってもとか、石にかじりついても、なんて表現が、適当に思える時代だったのかもしれないと想像する。
脱獄しーの、生き延びるために逃げーの、金塊探しーの、盗賊つづけーの。おじいちゃんなのに、生きる意欲すごすぎ!
現代の、時間がありすぎて物があふれすぎて情報があふれすぎて自分なんて探す暇がある私たちと比べて、なりふりかまわなさ、がすごいのである。だって目が見えなくなったこと気にしてる描写ひとつもないもん。むしろ生かしてる!
この物語では、盗賊だって人殺しだって、明日にむかって生きる、生きすぎている!
映画、怪物が2時間かけて現代の子供の自己受容を描いたのに対し、この物語の登場人物たちは登場した瞬間から当たり前のように自分を受け入れている。
どんな自分だって悩んで立ち止まってる囚人なんて一人もいない。ように見える。
生き生きと、時には生き生きしすぎてうざがられたり投獄されたり(!)しながらも、明日にむかって生きている。まわりも迷惑がりつつ、受け入れている。どんなサイコパスでも。
この目の見えない盗賊集団が活躍する四期、硫黄の匂い、は必見である。
トニサマの逞しさ、冷静さ、なりふりかまわなさ、が観られる素晴らしい回である。
有島武郎やら若きウェルテルやらが悩んでることがほんにカッコ悪く思えてくる(ごめん)、突き抜けて格好いい生き様なのであります。
現代の私たちが前髪やらパーソナルカラーやら学歴やら収入やらを気にしてる間に、トニサマ♡はただ生きている。人の目も、自分の姿も気にせずに。
そういうところがわたしにとっての都丹庵士の魅力なのだろう。
ほかの人類はトニサマ♡のどこがお好きですか?もちろん、ぜんぶですよね!