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のんびりだけど、自問自答ファッションやってくぞ〜

 クローゼットにある服を、着ても着ても着ても着ても着ても、なんだか全然楽しい気持ちにならなくなってしまった。何にも似合わない、なんかしっくりこない、妙に老けて見えるし、とにかくわたし、可愛くない…そう感じるようになってしばらく経つ。服はあるのに着たい服はないという、人生で数回経験しているこの問題、今回は特に迷走している感じが強くて、なかなか抜け出せないでいる。

 クローゼットを開くと、そこには前から持っているお気に入りのワンピースやチャイナジャケット、ビンテージのレースのブラウスが並んでいる。悩んで奮発して買ったメーカーのデニムも、好きなスタイリストさんの作ったカバンもある。憧れの古着屋さんや背伸びして通っていたセレクトショップで、自分で選んで、決めて買ったものだし、以前は身につけると心弾んで、わたしに似合うな、可愛いな、素敵に見せてくれるお洋服だな、と楽しみながら着ていたのに…なんだか今着たり、鏡の前で合わせてみてもなんだが自分が冴えなく見えるのだ。

 こんなの全然楽しくない。クローゼットに入っているものは自分の好きなものがいいし、身に着けた時には自分のことを素敵に見せて欲しい、わたしは結構強欲なんだと思う。それでもきっと、認めてしまえばいいのかもしれない。強欲上等、わたしはわたしが可愛いと思える、わたしのためのクローゼットが欲しいのだ。

 そして少し前に、わたしがふとSNSで出会ったのが、あきやあさみさんの『自問自答ファッション』だった。あきやさんは毎日のファッションを『制服化』して、1年に3セットの服を着て暮らしましょう、自分のコンセプトに合わせたお洋服を身につけましょう、というルールをもとに教室や書籍でご自分のメソッドを紹介されていた。(最近発売された新しい著書ではなんと、3セットどころか、1セットにさらに変更になっていた…)

一年3セットの服で生きる

「1セット」の服で自分を好きになる


 本を読んだり、アーカイブではあるものの出版記念の講演でお話ししているのを聞いて、なるほど、これはしばらく時間がかかるし、結構大変な道のりだな、ということはわかった。あきやさんご自身が、『制服化には3年はかかる』とはっきり言っていた。3年はそこそこの時間だ。でもたぶん、何にもしないとすぐに過ぎてはしまうと思う。

 できるかな、とも思いつつ、なんだか前向きに、楽しくやりたいな、という気持ちが自分の中にちゃんとあった。

 それに、自分がどうなりたいのか、言葉にする必要が今のわたしにはあるんだと思う。言葉にして、迷ったり、選んだり、決めたりすることが。それはここ数年、あまりやってこなかったことでもあった。自分で決めることはものすごいエネルギーが必要だから、最近ちょっと疲れていて、すっかりやめてしまっていたのだ。でもそろそろ、自分で考えて、言葉にして、形にして、選んで、決めていきたいと、そう思っている。

 ということで、自問自答ファッション、わたしもはじめさせていただきます。のんびりだけどね!このnoteだって気づいたら随分前に書きはじめて、ようやく投稿しようとしているし。それでも、0より1、やらないよりやる、きっとわたしに必要なのは言葉と行動なのだと思う。今はえいやっとやってみよう、頑張れわたし。

 SNSですれ違う自問自答ファッションに取り組む先輩方は、お互いを『自問自答ガール』と呼び合っている。ガールという年齢ではないのかもしれないけれど、『マドモアゼル』の呼び名に生涯こだわったココ・シャネル先輩に続くならば、わたしたちは生涯自分のことを『ガール』と呼んでいいのかもしれない。


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