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「猫」と書いて、なんと読む?🐱歌川国芳展奇才絵師の魔力@大阪中之島美術館

「猫」と書いて「みょう」と読みます。
読んだのは歌川国芳。その意味は最後に書きます。
『歌川国芳展 奇才絵師の魔力』に行きました。
鍼灸マッサージ師の田中弥三郎です。
ネタバレ含みますので、ご注意を。

歌川国芳展

ごあいさつ

 歌川国芳(1797〜1861)は江戸時代後期に活躍した浮世絵師です。30代に手がけた「通俗水滸伝豪傑百八人之一個(壱人)」シリーズが大人気となり、「武者絵の国芳」と呼ばれました。破格の構図や奇想天外なアイディア、確かなデッサン力などによって生み出された作品の数々は、江戸っ子たちに驚きや笑いをもたらしたことでしょう。そして、現代の私たちも、魅了してやみません。
 また権威を茶化すような制作に取り組んだ精神や、才能あふれる弟子を育てた領袖としての生きざまにも、注目が集まっています。
 国芳は、代名詞となった武者絵をはじめ、役者絵、美人画、風景画といった伝統的なものから、戯画など新趣のものまで幅広いジャンルにおいて、独創的な表現による多くの作品を残しました。本展では、そのすべてのジャンルを取り上げます。さらに、肉筆画も過去最多の作品を紹介します。人気絵師となってから手がけた作品が多く、今後の研究の出発点となることが期待されます。保存状態の良い作品によって、国芳の画業の全体を見渡す機会としていただければ幸いです。

歌川国芳展 図録より

展示の流れ

  • 武者絵・説話 躍動する奇傑

  • 役者絵 名優・奇優を描く

  • 美人画 粋と奇麗

  • 風景 新奇の構図

  • 摺物と動物画 こだわりの奇品

  • 戯画 奇想天外なユーモア

  • 風俗・情報・資料 広がる奇想

  • 肉筆 奇才の筆

感想「楽しかった!!」

イヤホンガイドは猫の兄妹(花江夏樹さん・釘宮理恵さん)

美術館のイヤホンガイド、ご利用なさいますか?
美術の知識も鑑賞の心得もない私には強い味方であります。

猫の兄妹が楽しく語ってくれます。このガイドは本当に良かった。国芳さんがもっと好きになりました。色んなエピソードも挟んでくれて、大満足です。

幅広いジャンルが楽しめる

あいさつ文でも書いてた通り、浮世絵のジャンルを一通り味わえます。
武者絵のコーナーにはピアスジャラジャラのお兄ちゃんが目をキラキラさせてたのが可愛かった(笑)
国芳さんは彫り物の題材にも人気なんですよね。

美人画も、花魁だけじゃなくて町娘の日常の姿を描いたものも多くて、それも新鮮でした。バッチリキメキメの色気もいいけど、普段の生活からこぼれ落ちた色気ってのは、大変によろしい。

戯画も多く展示されてて、超・有名なやつもあった。
以前、別の展示で見たことあるものがあったけど、久しぶりの再開は嬉しかった(笑)ずんぐり金魚カワイイ。

なんと言っても猫

大の猫好きだった国芳さん。猫の作品もいっぱいありました。
浮世絵の猫って、独特の表情してて良いよねぇ。

国芳さんの猫を見たくて訪問しましたが、大満足でした~😻

グッズショップ!!

なんといっても図録

初めて図録を買いました。
イイですね!!めちゃくちゃイイ!!
開催期間の途中で、展示替えがあるんですが、図録には全期間のものが掲載されています。
ちゃんと解説も載ってるし、ガバっと見開けるように製本してあるのが嬉しい。
そして、図録の表紙には仕掛けがありました。
両面リバーシブルになっています。
鯨・髑髏の面と、朝比奈・猫の面。

オモテ表紙。武者のあたりは、折り込む形です。
同じくウラ表紙。滝夜叉姫を折り込む。
朝比奈三郎義秀のオモテ表紙。
お腹から下半身を折り込む。
ウラ表紙。左側を折り込む。首巻きが可愛い。

猫ネコ言ってるけど、国芳を好きになったのは髑髏がきっかけだったので、鯨・髑髏の面にしてます。
やっぱり現物ってエエわぁ!!

猫ネコねこ。

どれか一匹が入ってて、開けるまで分かんないランダム売りの猫さんチャームを買いました。

ブチ猫さん。浮世絵タッチが良い感じ。

この猫さんの元ネタがありまして。

猫飼好 五十三疋(みょうかいこう ごじゅうさんびき)

東海道五十三次のパロディ作品です。
なので、読みも「猫」を「みょう」と読ませてるわけですね。
五十三次の各地を、猫でパロディしてるわけです。

こちらはノートを買いました。(妻が)

右から上・中・下になってる。

当時は3枚バラバラで売ってたそうな。こんなん、3枚セットで揃えたくなるよね。
まったく商売上手なことで😅
この写真はノートだから、折り返し表紙が付いて3面揃うようになってる。良い出来だ。

アクリルチャームのブチ猫さん、左端の「下巻」の右下にいらっしゃいます。

「水口宿」を「みなぶち」かな?
昔の文字、分かりません……

歌川国芳展 奇才絵師の魔力

奇才絵師の魔力に当てられて、しっかりハマってしまいました。まぁ元から好きで、ちゃんとしっかり見たかったんだけど。

実際に展示を見て、説明も聞いたら、もっと好きになっちゃいました。 戯画を描いた経緯もガイドされてますので、聞けて良かった。ぼんやりしか知らなかったことが、腑に落ちました。

最後にいちばん有名(だと思う)な展示の写真をば。

『みかけハこハゐがとんだいゝ人だ』
(みかけは こわいが とんだ いい人だ)
滝夜叉姫(左端)が、無数のガイコツを操って襲いかかるシーンを、国芳さんは巨大ガイコツ1体にアレンジした。
ガイコツの描き込みがたまらんです。骨好き✨️

国芳さんを知ったのは、一時期ハマった洋服メーカーのデザイナーが書いてたブログなんですよね。そのメーカーで下駄や和柄アロハ買ったら、いつの間にかキモノ着たり浮世絵見てたり。
たのしー。

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