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気負いなく続けていたことが、実は一番残っているのかもしれない。
7年前に引っ越して、片田舎のすみっこに住んでいる。田舎だけど、さりとて大自然にあふれているわけでもないというまあそんな感じのところ。
どうせならトトロの世界みたいな田舎がよかったなあ、なんて子どもたちと言い合ったりしているのですが、ひとつだけ良いところは車で5分のところに海があること。
毎年夏になると、水着のまま車を飛ばし海に浸かりにいく。猛暑にもなると海水もぬるくなっており、文字通り浸かるという言葉がぴったり。
近いしお手軽だしなにより無料ということで、ワンシーズンに5回は入りに行くのですが、驚くことに一度も知り合いに会ったことがない。地元の人は近場すぎて興味がわかないのだろうか。
そんなに人気のある海水浴場でもないので、ちょっと奥の方に行くともはや誰もおらず、プライベートビーチ状態だ。
もう7年間ずっとワタシたちはそこで波に足を浸したり砂をほってカニを探したりただ海を眺めて寝転んだりしてきた。暑いしどこも混んでいるし、じゃあ海にでも行くか、という感じで。
子どもたちが小さい時は波にさらわれないようにと気をはっていた。彼らもしっかり浮き輪をつかんで離さなかった。波が高い時、それに乗るのが最高に楽しかった。
魚もようの浮き輪から戦隊ものの浮き輪、ピンクの浮き輪、青いグラデーションの浮き輪と破れるたび世代交代していった浮き輪たち。
ところがつい最近海へ行った時のこと、気がつけばいつのまにか次男はスノーケルセットをつけて泳いでいるし、泳げない長男も浮き輪なしで海に浸かっている。夫にいたっては沖へ一人泳ぎにいってしまった。
そしてワタシだけは変わらず波打ち際で海を眺めているのだった。
旅行もイベントも素晴らしいけれど、気負わない日常の風景が、実は一番心に残るのではないだろうか。
そんなことを思いながら、今年も海に通うのでした。
みなさんの夏の風景はなんですか?