しつこくてあきらめられないこの気持ちが、天職なのかもしれない
私の夫さんは、昔から海外に興味があったらしい。
若い時はエジプトに単独旅行に行くような人で、カナダにもワーホリで滞在したことがある(そのときに知り合ったのがワタシ)
就職して、転職するときに南米にも渡ったこともある。
とにかく海外が好きなのだ。
結婚して子どもができて、責任ある立場になった彼は一度は海外をあきらめた。
まあ一般的にはそうだと思う。若い頃はいろいろ体験しても、そろそろ落ち着いてしかるべきころだよね、と。
それでも彼の海外の夢は消えずに胸のなかでくすぶっていたらしい。
海外で働きたい。海外で働きたい。
これにはワタシも
女房と子どもがかわいくないのか!
家族を愛していないのか!
とぶうぶう文句を言っていた。
でも違う
家族を愛していないわけじゃない
でも海外にも行きたい。
たぶんこの海外への夢という部分が彼の魂の求めるところであって
これがないと彼が彼でなくなってしまうのだろう。
家族のために夢をあきらめて、死んだ魚の目で日本で暮らせとはワタシも言えない。
夫さんの夢ならかなえてあげたい
でも子どもがさびしがるだろうな
いや、さびしいのはこの不安が強いワタシであり
そんなワタシを12年も面倒見てくれたのだから、ワタシもそろそろ彼から
自立しなければならないのかもしれない。
大体、海外で働きたいなんて思うこと自体がすごい才能だと思う。
ほとんどの人は、言葉も通じ、食べ物も安全な勝手知ったる地で過ごしたいと思うのではないだろうか(それはワタシ)
好き好んで初めての地に乗り込めるというのは、もはや才能で天職とも言えると思う。
それと同じように、ワタシも文章を書くことをあきらめることができなかった。
昔は作家になりたい、という夢が先行して
何を書きたいのか皆目わかっていなかったから、一度はあきらめたこの気持ち。
なのに結婚して子どももできた今だからこそ
書きたいものがある。
別に作家でなくてもいい。
お金が稼げなくてもいい(いや、おこづかい程度には稼ぎたい)
このしつこくてあきらめきれない気持ちこそ、天職なのかもしれない。
そう思って今日もこつこつと書いている。
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