サンダルで行く屋久島の旅①天然のアクアリウム・タイドプールで遊ぶ(春田浜)怖がり長男が挑んだ初めてのSUP&スノーケル(一湊)
この旅の登場人物
夫氏 海外勤務を夢見る山男。英語は若いころからコツコツ勉強中。人間よりも動植物との交流を得意とするおっさん版ナウシカ。
モモムギ 体力中等度以下のヘタレ主婦。この旅行のために山登りのギアを初級まであげてきたのに、台風被害により中級の山に登って撃沈。
長男くん 心優しき11歳。ちょっぴり怖がり。動物好き。集中すると周りが見えなくなる天然オタク。
次男くん いつも兄と張り合う負けず嫌いの末っ子8歳。実は人に役立つことをしてあげるのが好きなツンデレ。
9月1日 屋久島二日目。晴れ。
朝、未だ白谷雲水峡へ至る道は通行止めだと宿のオーナーさんより情報。滞在中に復旧してくれることを願いつつ、晴れているうちに海遊びをしておこうと春田浜へ。
屋久島は一ヶ月に35日雨が降ると言われるほど雨が多いということなので、それを踏まえて雨になる前に海だ!という感じ。でも実のところあの台風10号がすさまじかったのか、過ぎ去った後の6日間ずっと晴天が続いたのです。
雨に濡れた屋久島も美しいのだと思うけど、やはり晴れっていいですよね。
というわけで春田浜へ。
まだ20代の夫氏が一人旅で屋久島を訪れた時に泳いだという思い出の浜らしい。というか野宿した浜らしい。
野宿って。
しかも理由がお金がもったいなかったからというもの。
なぜこうもジャンルの違うヘタレを妻に選んだのかわからない。彼ならば水さえあれば無人島でも生きていけるだろう。
駐車場に車をとめて橋を渡って、少し歩くと見えてきました。
隆起サンゴ礁の海岸に整備された海水浴場なので、ここの部分で泳げば流される心配なし(ワタシ好み)
監視員さんもふたりいましたし、おトイレもあります。ただ日陰がなくて監視員さんが設置してくれたパラソルの下が唯一の日陰になっている。
最初に海の中で生き物を見つけても触らないでね、サンゴも取ってはダメだよと注意を受けたのだけど、へんなところで真面目な次男が何かに触るかもしれないから水に入らないと言い出す。
いや、キミが触る前にみな逃げるし。
長男は長男で足がつかないところはちょっととか言い出すし。
浮き輪とライフジャケット二重装備ですが?
しぶるふたりに業を煮やした夫氏。ぐいぐいと連れていくもののいまいち乗り切れない様子の子どもたち。
海っていったら波のりで遊んでいた彼らにとって、この浜の遊び方がつかめない。かくいうワタシも泳げないので足の届くかぎりのところでウロウロ。
そんなワタシたちに監視員さんの一人が
何か探しているのかい?としぶいダンディボイスで聞いてきた。
全身真っ黒に焼けていて網笠をかぶった姿は、見るからに地元のレジェントっぽいのだった。
カニを探しています!
というワタシに一瞬微妙な顔をしたおじさまは、あっちの方にいいものがあるからと案内してくれたのがここ。
タイドプールっていうんですね。ワタシ初めて知りましたよ。
干潮時に干潟に残された潮だまり。
突然ですがわが子たち行き着けの小児科さんには熱帯魚の水槽がある。
ニモやドリーがいて、その他ヤドカリさんやら何かの黄色い魚やらひらひらしている姿を見ていると癒される。
そしてここは、その世界が足元に点々と広がっている感じなのだ。もう手を伸ばせばとどくところに。いやとどくどころか水槽に入ってしまえる(笑)。
ここで網笠の監視員さんが
ほらあれがシャコ貝と言い出したのでみな騒然とする。
シャコ貝なんて動物の森でしか見たことない。それが砂に埋まっているんですよ。ここで長男のハートに火がついたらしく、そこからはずっとシャコ貝の側にはりついていました。次男もワタシも夫氏もそれぞれに天然の水槽を覗き込み、あるいは自分も一部と化して楽しむ。
さすが世界遺産と改めて思う。
ワタシが疲れてパラソルの下でイカ天とドライフルーツをむさぼっている間も子どもたちはずっとタイドプールで遊んでいて、水分補給に呼ばないと帰ってこないくらいに夢中になってしまった。
その横で夫氏が監視員さんふたりに白谷雲水峡への道はいつぐらいに復旧しそうか聞いている。
おっさん版ナウシカのくせに彼は地元のおじさまとはすぐに打ち解けるなぞの特技を持っていて、いつのまにか情報をしいれてくる。
島中総出で復旧作業しているみたいだし、観光の一番の名所だしなんとかなるんじゃないかな?
というのが監視員さんたちの見解だったのだけど、実のところ被害は甚大で結局年内の復旧は難しいということを夫氏が知るのは後のこと。
昼過ぎに春田浜から出発。全員海水でしめった水着のままお昼はどうしようかということになり、
モスバーガー(屋久島にマクドはない)かホットモットで買って宿で食べることにした。
なんとなく通り沿いのホットモットでお弁当を購入。
幕の内弁当(ワタシ)
カツカレー(長男)
豚カツ弁当(次男、カレーが苦手)
白ご飯のみ(夫氏、子どもたちのカツをおかずにする)
今回泊まった宿は白谷雲水峡の近くにある山の中のお宿。
杜の宿 羽神の郷さんです。一棟貸しのお宿で中はこんな感じ。とても趣があります。
とても広い。家族風呂も余裕です。ここにおいてあったアヒル隊長に一番テンションがあがる息子たち。
オーナーさんもとても親切で
ヤクスギランドが復旧したそうですよ!
などの情報を逐一教えてくれた。
ただ山が近いせいか夜になると虫が多くてですね、クモ(足が長いやつ)
とかヤモリとか、ゲジゲジが部屋にでます(たぶんあちらが先に住んでいたんでしょう)
ワタシにとってはちょっとサバイバルだったけれど、むしろ(ダジャレ)虫好きで虫を間近に観察したい方にはうってつけかもしれません。
さて明日は早朝からスノーケルとSUPの予定が入っているので早々に就寝。
青い海でSUPというのはワタシの一押しチョイスだったため、長男がちょっと怖いなというのを
大丈夫大丈夫幼稚園の子もやってる
と適当なことを言って丸め込む。まあ始まればなんとかなるでしょうとたかをくくっていたワタシが間違いであったことは次の日に判明する。
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