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1人で頑張ってる姿が伝わるからだよ

県外に引っ越すまでついに3日になった。

突然のサプライズで、現地で暮らしているコミュニティの仲間が建築中の新居の写真を撮ってきてくれた

引っ越しまでのカウントダウンをしていたら突然引っ越しを手伝いたいと声を上げてくれる人が何人か出てきた

それって今までの私が生きてきた中ではあり得ない出来事で奇跡のような出来事

住む場所だって決めたら1時間前に先に予約が入って諦めた時に仲間がいい所見つかりますようにって祈ったら

始めに決めてたとこよりも安くて、新築で景色も抜群ないい所に決まった

本当に奇跡って起こるんだって胸が熱くなった

みんなのおかげで決まった新居

心優しい人たちに囲まれてこれからの未来に希望しか見えないしワクワクする

「もうお前とは別れる!!」
車のドアを力強く閉めて実家までもうすぐだったのに信号待ちのときに怒って出て行った彼

今日は私の誕生日23歳になった

最高に幸せな日になるように彼の母が働いている寿司屋でお寿司を用意してくれて実家でお酒を飲む気でいた

付き合って初めての誕生日
本来なら今日は最高の1日になるはずだった
幸せな日から最低最悪な日になる

車の中で1人残された私は突然のことで涙が止まらなかった

その時の私はたくさんのお寿司をとても2人で食べるのは無理な量だと思ったから

「ねぇKにもお寿司あげていい?」

Kは昔から一緒に夜の仕事をしていた親友だ
家も建てて子供も出来て家によく呼んでくれる気さくな子だった

Kとの出会いは夜の店で働いていたときに、後から新人として入ってきたのがKだった。

夜を始めたのも初めて働いた店もその店だった私からすると、なぜか手慣れているKに少し違和感を感じていた

年齢も18歳の私より3つ上の21歳。

お店が終わった後も帰ったと思っていたのに外で誰かと電話しているKが印象的だった。

かなりのぽっちゃり体型で、サラサラストレートの目をつけまつ毛で無理矢理あげたキツそうな顔をした女だった

始めの印象は私もなにこいつ?くらいの感覚だったけど、店の近くで1人暮らししていると言うことでよく彼女の家に泊まるようになったことがきっかけ

「うちくる?」

少し店で酔いも回った頃彼女がよく呼んでくれるようになった

朝まで話をして彼女の家で飲んで潰れるという
どうしようもないくらい自堕落な生活をしていた

Kは料理も作れるし、綺麗好きで掃除も得意
家に行くと普通に家庭料理をパッパッパと作ってくれて全く料理ができない私は彼女に魅力を感じたというか

家に行けばタダでご飯食べれてラッキー
くらいにしか思っていなかった

夜は普通に楽しく話して超絶気持ちよく
酔い潰れて朝になると

Kは豹変する

別人?と思うくらいに朝機嫌が悪くなる
何もないのに

普段はよく喋ってよく笑う子が朝になると
私が気を使ってしまうくらい機嫌が悪かった

後から知ったのだが、彼女は睡眠薬を
眠れないからという理由で病院でもらっていた

「病院行けば簡単に出してくれるよ?欲しい?」

始めは寝つきが悪いからとかそんな理由で
睡眠薬をもらっていたと思う

これをきっかけに私はオーバードーズをするようになる

Kと一緒にいるのは単純に楽だった

Kの方が夜の経験は長いし話すのが上手かったから話すのが苦手な私より一緒にいて色んなことに興味持って脳死状態でも楽しめたから

ただ単純に居心地がよかった

しばらくして昼の仕事をしていた頃にKもやりたいと言うので紹介して一緒の仕事をすることになった。

この頃の私はトリプルワークだったので夜漫画喫茶で働いて、漫画喫茶が休みの日に夜の店、昼間は携帯販売をしていた。

もうすぐ夜から朝の人にシフト交代ってときに突然Kが慌てた顔をして事務所に私を連れ込んだ

「子供できた」
「おめでとう」

始めは子供を降ろすつもりでいた彼女も今の夫の強い懇願に負けて
「産みたくないけど産む結婚したくないけどする」

という決断をここでした。

これはKが赤ちゃんを産んだ後の話

お寿司をKと一緒に食べると提案した後
彼とも会ったことがあるし何度も家に遊びに行って食事もいただいていたから大丈夫だと思っていたのに彼はそれが気に食わなかったようだ

1人にされて泣きながら突然の別れを受け入れられなくて
完全に依存していた私は

別れる=死

なぜか私は彼を最後の人にするという神話を自分の中で作っていた

この人と別れるときは人生を終了させようって決めていた

今まで恋愛で失敗してきた経験から浮気しない人は彼が初めてだったからだ

だから信用していたし結婚したいと思っていた

けど別れるって言われてしまった
もう人生を終わらせなきゃいけない

涙がとまらなかった
もうここで人生を終わらせなきゃいけないからもう彼がいないなんて生きてる意味も価値もない

1人で実家に帰った時、家にある常備薬を根こそぎ集めて、足りなさそうな分は鎮痛剤だけ買い足した

自殺しよう

昔から睡眠薬とか鎮痛剤を大量に摂取して水膨れのような状態になってみつかる知り合いが何人かいた

だから死ねると思っていたけど、今まで何度かやったことはあるけど死ねたことはなかった

水を大量に用意して手のひらにのるくらいの薬を少しずつ少しずつ飲んで行く

涙が止まらなかった
悲しくて死への恐怖と共に確実に薬を飲んで行く

突然ケータイが鳴った
Kから電話がきたのがディスプレイからわかる

「K・・・私彼氏に別れるって言われたから死ぬことにした」

「どういうこと?」
「すぐに家に行くよ」

とにかく嗚咽が止まらなくて声を出しながら泣いていた

これから人生を終わらせる
本当は死にたくないけど彼がいない人生考えられなくてどうしたらいいのかわからなくて

首を吊ってすぐに死んだりとか飛び降り自殺をするような勇気もなくて

本当は誰かに助けて欲しかった

死ぬってことに片足突っ込んでギリギリの状態になって助けてくれる人を求めていた

Kが夫婦で家に来た瞬間
「これ全部飲んだの!?」

泣いて泣いてそれどころじゃなかった

「ちょっとケータイ貸して彼氏の番号は!?」

着歴から出してすぐ私のケータイからKが彼に電話し始めた

「ちょっとYちゃん薬沢山飲んじゃったじゃん!
どうしてくれんだよ!!
あっ?寿司いらねぇよ。
もうYちゃんとは関わるな!!」

Kが私のために怒ってくれた
ここでもう安心して死ぬことはやめた

「もう大丈夫だよ今日は誕生日なんだから家においで」

泣きながら昔からの腐れ縁のKに救われた

そしてDVモラハラ男によくある
喧嘩の後に優しくなるっていう典型的パターンにハマりずっとその繰り返しで私の人生の1/3は彼との思い出で埋め尽くされる。

楽しいこともあったけどDVモラハラが多くて自己肯定感は下がったし

自分の自身もこの10年以上でどんどん下がって行った

もし同じ男や旦那のこと友達がやめなっていうならそっちの方が第三者視点で見れてるってことだから聞いておいた方がいい

恋は盲目

あなたの魅力はたった1人の男だけで満足できる程安くはない

別れることは恥ずかしいことじゃなくて
軽やかに豊かになるためのリスタートになる

私は10年以上同じ男に執着していたけど、もし別れて他のパートナーと出会うことがあったらこの10年もっと違った人生だったかもしれない

でもある意味ここまでの絶望がなかったら今の私はいなかったから

絶望には感謝している

いつかあなたの嫌な体験にも1ヶ月後、半年後、1年後、10年後感謝するときがくるかもしれない

それくらいの絶望があったからそれ以上の幸せを私は掴み取ることができた

今からそれを証明していく




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