週刊「我がヂレンマ」<7月8日号>

 あまりに暑すぎて、冷房で寒すぎる。これで、梅雨、開けてないんだぜ。やるせない。耐え難い、そして、炭酸飲料が美味いにもほどがある。
 これだけで、夏の厳しい暑さも耐えられる。値打ちがあるのだ。そんなわけで、今日は仕事帰りコカ・コーラを飲み干し、風呂上りにハイネケン・ビールを飲み干した。非常に健康に悪い。しかし心の健康には良い。
 と、いうことで「我がヂレンマ」始まるわけですが、今週は購入した書籍の量がエグい。少し暴走した気がしてならない。積読がエラいことになっている。流石に来週は減らさなくてはと、思いつつ、今は「そういう時期である」ということにして今週のコンテンツ。
<メモについての解説と考察>
<購入した書籍の紹介>
<マンデーひとり歌会>>
 最近、「暑すぎる」しか書いてない気がして、気が引ける。いや、飽きてきた。もう暑いなんて書くのやめようか。当面、控えようか。
 もう書こう。前置きは得意じゃない。

<メモについての解説と考察>

「優雅さと残酷さの精緻な整合」
 どういうことでしょう。出典不明。これが人物だとしたら、圧倒的な上位からごく自然と見下し、常に上を行き、裏をかかれ、足元をすくわれて気が付けば地獄に落ちていそうだ。
 しかし、そんな完全無欠そうに見える人物こそ、欠点があるというもの。そこが人間味であり、奥行きであって、魅力的にするもの。

「殺虫罪、保冷罪、薬罪」
「――剤」ならば、すべて当てはまるモジり。
 虫を殺せば捕まり、冷やせば捕まり、薬は非合法。だからなんだと言われれば、その通りですとしか言えない。何の意味もない思いつき。

「俺ちゃん人間やめちゃう」
 出典不明。なんでしょう、化物にでも変身して、公共の敵でもやっつけるのか。非常にお調子者で、飄々として掴みどころがない。一方で心優しく、いざという時は、やる男。当然、女には弱く、敵であっても好みであれば攻撃の手も緩む。そんな時は、
「俺ちゃん人間やめちゃう」と踏ん切りをつけて、成敗である。

「金玉は双子」
 我ながら中二が過ぎる。下半身に注意が行き過ぎている。同じ種がはいっているのだから、双子で当たり前である。別々の種が入っていたら、大問題だ。酒がはいっていたら、笑ってしまうだろうが、シラフであれば失笑である。非常に、低劣な発想だ。が、嫌いではない。

「不倶戴天(ふぐたいてん)」
 生かしておけないほどの恨みや憎しみがあること。また、その間柄。不倶戴天の「不倶」は、共存することができないこと。
 「戴天」は、同じ空の下で暮らすことで、不倶戴天は、一緒にこの世には生きられないということから、恨みや憎しみが深いこと。
 幸せなことに、私には「不倶戴天の敵」は存在しない。それほど血沸き肉躍るような人間ではない。いちどは「ここで会ったが百年目、不倶戴天の敵よ!」なんて言ってみたい。
 嘘。私は腰抜けの平和主義で、日和見主義。争いません。

「不安、曖昧さ、もっともらしさ」
 これは噂が広まる条件らしい。うろ覚えですが。
 不安は、遭遇したら襲われるとか、騙されるとか脅威について。
 曖昧さは、人によって言うことが違うとか、定義が違うこと。
 もっともらしさは、アイツならやりかねないとか、それなりに筋が通っていること。
 噂。一人歩きをして、人々を振り回し、忘れられる。まるで盗賊のようだ。

「恬淡(てんたん)」
 欲が無く、物事に執着しないこと。また、そのさま。
「名利に――な人」「無欲――」「――とした味を持つ」
 恬淡な人は爽やかで達観していてカッコいいが、実は裏の顔がありそうだ。欲は人間の原動力であるし、下手に無欲な人よりは行動力がある。それで痛い目をみたなら、学びとすれば良いし、それを「丸くなる」ということだ。若いころは角が尖っていて丁度いい。
 なーんてね。

<購入した書籍の紹介>

「変身/掟の前で 他2編」
                               カフカ
                            丘沢静也・訳
 家族の物語を虫の視点で描いた「変身」。もっともカフカ的な「掟の前で」。カフカがひと晩で書きあげ、カフカがカフカになった「判決」。そしてサルが「アカデミーで報告する」。カフカの傑作4編を、もっとも新しい〈史的批判版〉にもとづいた翻訳で贈る。

 翻訳は演奏に似ている。ピリオド奏法は、自分が慣れ親しんできた流儀を押し通すのではなく、相手の流儀をまず尊重する。演奏家の「私」ではなく、作曲家の「私」を優先させるのだ。(訳者)

「田舎医者/断食芸人/流刑地で」
                               カフカ
                            丘沢静也・訳
『カフカの場合、行動はクリアに語られ、クリアに描かれているけれど、理  由や原因の説明がない。けれども、その「?」の磁石が強力なので、読者はぐいと引き寄せられたまま、あれこれ考えてしまう。わかったつもりにさせてくれない。だからカフカは面白い。』

 猛吹雪のなか、往診に向かった先で診た患者とその家族とのやり取りを描く「田舎医者」。人気凋落の断食芸を続ける男、「断食芸人」。奇妙な機械で死刑が執行されている島を舞台にした「流刑地で」など、カフカが生前に発表した8編を収録。「歌姫ヨゼフィーネ、またはハツカネズミ族」も収録。
【収録作品】
・インディアンになりたい
・突然の散歩
・ボイラーマン
・流刑地で
・田舎医者
・夢
・断食芸人
・歌姫ヨゼフィーネ、またはハツカネズミ族

「夢・アフォリズム・詩」
                          フランツ・カフカ
                          吉田仙太郎・編訳
「鳥籠、鳥を探しにでかけていった」
 張りつめた緊張と独特の論理にみちた、カフカの生の言葉、読む者の日常すらも脅かす。夢の記録、箴言、詩を、日記、手紙、ノート等から精選し、小説ではない、もう一つのカフカを一冊に。

「言葉というもの」
                              吉田健一
『言葉抜きの現実などというものはない――古今東西の作品を横断し、文学とはなにか、言葉とはなにかを解き明かす。」
                           解説=宮崎智之

 言葉は生命の延長であると喝破し、人間にとっていかに欠くべからざるものであるかを論じた表題作ほか、古今東西の文学作品を自在に行き来しながら、言葉と文学の力を明らかにする。
『今昔物語』や『宇治拾遺物語』といった日本の古典を題材にして文明論に至る異色作「説話」などを含む。
 最後の文士・吉田健一の知られざる名随筆集。

「寺山修司全歌集」
                              寺山修司
 短歌、俳句、詩、エッセイ、評論、演劇・・・・・・。
 芸術のジャンルを軽々と飛び越え、その鬼才ぶりを発揮した寺山修司。言葉の錬金術師は歌う。故郷を、愛を、青春を、父を、そして祖国を!
 短歌の黄金律を、泥臭く、汗臭く、血腥い呪文へと変貌させる圧倒的な言語魔術に酔いしれる。
(解説「アルカディアの魔王」塚本邦雄 / 解説「透明な魔術」穂村弘)

 寺山修司の場合はどうか。一見したところ、等身大の<私>が我々の知っている日本に生きているように思えるのだ。だが、寺山ワールドの<私>は神が自ら似せて作った傀儡に過ぎない。
 作者=本当の私は、五七五七七という定型空間の外部にいて、神のように全てをコントロールしている。
 ――<「解説2 透明な魔術」穂村弘より>

※本書は『寺山修司全歌集』(風土社、沖積舎)を底本にした。

「捜査・浴槽で発見された手記」
                         スタニスワフ・レム
                       久山宏一/芝田文乃 訳

 イギリス各地の墓地にある死体安置所で奇妙な事件が起こる。初めのうちは死体が姿勢を変えたというちょっとした出来事だったのが、やがて事件は死体が忽然と消えうせるという思わぬ事態へと展開する。
 いずれの場合も、死体消失が起こるのは霧深い深夜から早朝にかけてのことで、犯人も動機もまったく分からない。
 捜査の任を負ったスコットランド・ヤードのグレゴリー警部補が真相の解明に乗り出すが、真犯人につながる手がかりは見つからないまま捜査は難航を極める・・・・・・冬のイギリスを舞台に展開するメタ推理小説ともいうべき『捜査』、
 3000年前、初期軌道探査遠征隊が持ち帰ったハルツィウス因子が、地球全体でバビル分解疫を引き起こした。
 これよりすべての紙は分解され、地球文明は記録も知識も失って崩壊した。未来の考古学者は長年の調査の末、ロッキー山脈の地層の下の巨大地下建造物〈第三ペンタゴン〉の遺跡から、奇跡的に保存されていた1篇の手記を発見する。『新第三紀人の記録』と題されたこの手記には、多層の迷宮のような建造物の中をさまよい歩く書き手の驚くべき経験が記されていた――
 疑似SF的不条理小説ともいうべき『浴槽で発見された手記』、レムの多面性を示す2篇を収録。

「夢のウラド F・マクラウド/W・シャープ幻想小説集」
                        フィオナ・マクラウド
                        ウィリアム・シャープ
                            中野善夫 訳
『時を超え、光と闇のしじまに囁く、地霊たちの聲――』

 死後に同一人物であることが明かされた二人の作家、
 フィオナ・マクラウドとウィリアム・シャープ。
 尾崎翠が思慕し三島由紀夫が讃美した、
 稀有な魂をもつ作家の作品を初めてひとつに集成する。

『いま百年の時を経て瑞々しく甦る、スコットランドの幻想小説集。』

「毎朝こんなふうに世界の美しさに向かって帽子を取ることにしている」

 蘇生するケルトの息吹、悲哀と慈愛のロマンス、
 哲学的な思索の旅・・・・・
 神秘のヴェールに包まれた伝説の作家の 
 知られざる名作幻想小説20篇。

装画・林由紀子「未生の森の記憶」
装幀・柳川貴代

「フィオナ・マクラウド」
鳥たちの祝祭
夢のウラド
アンガス・オーグの目覚め
暗く名もなき者
聖別された男
島々の聖ブリージ
射手
最後の晩餐
ルーエルの丘
聖なる冒険
風と沈黙と愛

「ウィリアム・シャープ」
ジプシーのキリスト
ホセアの貴婦人
彫像
フレーケン・ベルグリオット
丘の風
涙の誕生と死、そして再生
臆病者
〈澱み〉のマッジ
ヴェネツィア舟歌

「ルックバック」
                             藤本タツキ
『チェンソーマン』の藤本タツキが描く衝撃作!

『ルックバック』劇場アニメ、6月28日(金)全国公開!!
【メインキャスト】藤野/河合優実 京本/吉田美月喜
監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高
アニメーション制作:スタジオドリアン
音楽:haruka nakamura

「振り返った先に――。
 並んで夢見た未来は、
 正反対な2人の少女。」

 自分の才能に絶対の自信を持つ藤野と、引きこもりの京本。
 田舎町に住む2人の少女を引き合わせ、結びつけたのは漫画を描くことへのひたむきな思いだった。
 月日は流れても、背中を支えてくれたのはいつだって――

『唯一無二の筆致で放つ青春長編読切。』

 これは前々から欲しかった。映画を観る、ということで購入。他に『チェンソーマン』の16、17巻を購入。
 前々から欲しかった漫画を買う。間違いない買い物。

「住みにごり 6巻」
                             たかたけし
 累計50万部突破!!
 不穏。不穏。不穏。
 先を見るのが怖い。だけど、ページをめくる手が止まらない。

『ビートたけし氏、麒麟・川島明氏、真造圭伍氏、パンサー・菅良太郎氏、 
 乗代雄介氏、をのひなお氏、押見修造氏、
 各界の著名人が絶賛!テレビ・ラジオ・情報誌など各種メディアに度々取   
 り上げられる話題作!』

「一家全員を巻きこんだ”一夏の事件”は終結し、物語は新たな局面へ。」

 執拗に追い詰められ、完全に為す術もなくなった親父。
 意を決して最後の手段に出るも、あえなく失敗し状況は悪化の一途を辿る。精根尽き果て、我が家へと戻ると、図らずも時はすでに遅く――
 親父の過ちによって生まれた毒牙は、ついに西田一家の喉元へ。

 第6巻の表紙のお母さんの背中。
『ルックバック』の表紙を似てました。偶然でしょうか。
 だからなんでしょう。
 はじまりの背中。
 終わりゆく背中。
 背中で語るといいますが、哀愁は美しいと、我思う。

<マンデーひとり歌会>

 詠うことにも慣れてきた昨今。言葉を磨きたい、との一心で始めた歌会。ここにきて、「質を上げたい」との思いが首を擡げる。
 故に『寺山修司全歌集』を追加した。この前は『加藤楸邨全歌集』を加えたばかりですが、いまのところ、町田康先生が一番好きです。楽しみながら詠っていきます。
「五七五七七」「季語は使わない、使用可」というルールで美しくもない、好き勝手な、好きの横好きですが。

夏の陽よいくらなんでも酷過ぎる汗が噴きだす頭から滝

七夕が縁遠いかな独り者願ったとして梨のつぶてや

金消える積読積もるされど買う止まらぬ止めぬどこまでいけど

海へ行く人の少ないとこ目指す海鮮喰うてトンボ帰りか

墓参り朝も早よから家をでるチャリ漕ぎたり墓石拭きて

夏祭りどこもかしこも楽しげさひとりお部屋でネットサーフィン

締切が迫っていても動画見るやる気あるのか自問自答よ

生き恥を晒し上げたり晒されて燃えて消えゆるネットの藻屑

風呂上り汗と熱気で火照りゆく冷房浴びてアイシングかな

手作りでカレー作るの面倒でレトルトですら遠のき喰わず

 締切まであと30分強、というところでやっと終わりですよ。
 短歌を詠うことにも慣れてきたが、巧くなっている気がしない。これはつづけるしか答えが出ないやつ。少しは勉強しようかと、思う昨今、どうでしょうかね。まあ詠みますよ、短歌。
 て、ことで終わりますわ。明日からのショートショートのネタつくらないとね。ね! 頑張るぜ。です。
 本当に、了でございます。


 
 
 
 

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