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円谷英明の徒然なるままに==日本誕生==
円谷英明です。
最近、1970年に出版した父「円谷 一」の著書「特撮のタネ本」を再読する機会がありました。
映画「日本誕生」の伊勢神宮参拝は動画で寄稿していますが、これは円谷英二が撮影した8㎜フィルムからです。撮影したのは円谷英二で間違えはないです。さて、面白い記述を発見しました。
日本誕生の公開は1959年です。当然円谷英二が特撮を担当していますが父の著書に(45~46ページ)に面白い部分があります。
これは逆回転再生についての記述です。
「日本誕生」の神秘性
逆回転についてはまえにも述べましたが、16ミリ、35ミリでは簡単にできることも、8ミリになるとこの手法は難しくなります。リバース(逆もどし)ができる8ミリならばよいのですが、最近のカメラでは専門家ですらときどき、逆回転をする場合はどうやったらよいのかな、などと迷ったりします。
「日本誕生」のとき、監督は稲垣浩さんで、特撮を担当するのが私でした。
「地球がだんだん固まってゆくところをぜひやってみたい」といわれて、はたと困ったのです。
神秘的な映像が要求されたにもかかわらず、ミニチュアなどで作っては、天地創造がいかにもちゃちになってしまいます。「できるだけ神秘的な、といっても私にはこんな映像だと説明することはできないが、やってくれませんか」との言葉に、私は今までの特撮技術で、監督が要求しているものがはたしてできるのだろうか、と考え込みました。
以上、円谷一著「特撮のタネ本」からの抜粋
特技監督のクレジット表記は円谷英二になっています。
円谷一も協力していたのでしょうか?最近は過去を振り返ると疑問が浮かんできます。
私は日本誕生を観賞していないので該当シーンがどこか分からないので作品を探して検証したいと思います。
ちなみにこの本は落合様に寄贈するつもりでサインをしています。
ご本人には渡せなかったため自宅に残ってました。