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あなたはYAMAHA SG-1000を知ってますか?

こんにちは南仙台の父です。
今回は本当にどうでもいい話題なので、話の理解できる人が殆どない
ことを前提で好き放題書きたいと思います。
皆さんは YAMAHA SG-1000 を知っていますか?(し~ん)
この話は知る人ぞ知るという話題なので、ついて行けない方はここで
終了で大丈夫です。
ここから先は殆どマニアックな世界に入っていきます。
読みたい方は覚悟してお読みください。

先日ですが、仙台市内のHARD OFFに行った時のことでした。
散々遊んだねんどろいどを売ろうと思ってHARD OFFに行きました。
査定が終わるまでの時間を店内をブラブラと散策していました。
HARD OFFには色々なものが日々持ち込まれ、マニアックな方々がそ
れを買っていきます。
時々、中古楽器なども販売されていますので、ちょくちょく見ている
のですが、なんとその日に出くわしたのが「YAMAHA SG-1000」でし
た。
そもそも、YAMAHA SG-1000 が何だかわからない方も多いと思います
が、写真のギターが「YAMAHA SG-1000」です。
今回はこのギターについて少し語ってみたいと思います。

まず、歴史についてですが、1960年代から70年代初めにかけて販売さ
れていたSGシリーズ、現在カタログに掲載されているSGシリーズとは
異なるギターです。
元々は、カルロス・サンタナに使ってもらうためにYAMAHAが開発し
たギター「SG-175」を基に改良され、1970年代中頃から90年代初めま
で販売されていたシリーズが今回の対象です。(写真のやつです。)
当時は日本のギターもGibsonやFenderのコピーモデルから、オリジナ
ルモデルに移行した時期で、国内外のアーティストも日本のギターを
使いだした時期でもあります。
その中で、大きくビジネスとして成功したギターの一つとして、この
ギターも教科書的に言うと挙げられることが多いでしょう。
その他でも、ARIA PROⅡやIBANEZ ARシリーズなど、当時はこういっ
たギターをアマチュアも使っておりました。
私も当時はお金もテクニックも知名度もありませんでしたので、海外
製のギターなんかとても買えません。
また、地方に住んでいましたので、GIBSONやFenderの本物なんてなか
なかお目にかかる機会すらありませんでした。
(仮に楽器屋さんにあっても、厳重にカギのかかったショーケースに
入っていて、近くに寄ることも触ることすらも許されませんでした。)
そういうアマチュアギタリストにとって、バイト代を貯めて買うことが
できるのが、YAMAHA SGシリーズなどのギターでした。
もちろん中古を選択することもできますが、状態の良い中古品が少なく
、当時(80年代初め)はまだバンドブーム以前の話なので、バンド活動
することも簡単じゃなかったこともあります。
YAMAHA SGシリーズもいくつかの種類があり、定番なのがSG-2000と
SG-1000でした。(写真はSG-1000ですが、見た目では判別しにくいの
で、詳細はあえて説明しません。)

私がHARD OFFで見かけたのはSG-1000でした。
セットネックであること、ブリッジの直下にブラス製のサスティンプレ
ートがないこと、ヘッドのワイヤーカバーにSG-1000と入っているので
、使ったことがある人であればすぐにわかります。
(私はSG-2000もSG-1000も両方使ったことがあります。)
HARD OFFにあったSG-1000はかなり使いこんだようで、ゴールドのハー
ドウェアメッキもくたびれており、ボディ表面の傷なども目立ったもの
でしたが、何しろ40年前くらいのギターですから仕方ありません。
値段もそこそこの値段で売られています。(誰が今頃買うんだろ?)
展示されたギターの大きな特徴は色がレッドサンバーストで、本来ある
べきピックガードが外されていたことに特徴があります。
(色も何種類かあります。 ピックガードは最初から取り付け済みです。)
「あ~、これって絶対に高中演ってた人だな・・・。 間違いない。」

ここからはもっとマニアックになりますので悪しからず。
当時、1980年代の前半から中盤にかけて、高中正義氏のインスト音楽が
流行っておりました。(人によっては、あれはフュージョンとは言わな
いと怒る方もいるのでこうします。)
テレビ・ラジオ、そこら辺の店やスーパーでも高中氏の音楽が流れてい
たので、当時をリアルに生きた方であれば必ず耳にしたことでしょう。
私は高中氏のコピーはしませんでしたが、「ブルーラグーン」とか、「
レディ トゥ フライ」などの代表作は名を知らずとも聞いたことがあると
いう方も多いでしょう。(今でもYoutubeで見られます。)
高中氏もYAMAHAのSGを使っておりました。(ストラトも使ってました。)
高中氏が飛ぶ鳥を落とす勢いの時期には彼の使うカラーリングのモデルも
売っておりました。(かなり派手ばカラーばかりです。)
かなり初期の頃は高中氏はSG-1000を使っており、色がレッドサンバース
トでピックガードを外して使っていました。
そのため、この両方を高中愛好家の皆さんがマネをして使っていることが
多く、大学の学祭などのライブでステージに上がってきたギタリストが、
レッドサンバーストのSG-1000を肩からぶら下げて、ピックガードを外し
ていれば、何も聞かずとも高中コピーバンドであることがわかりました。
それくらい、高中マニア・愛好家の中ではプロトコルとして、大事にされ
ていたのでした。

多くのギタリストがYAMAHA SGを使う中で、こうした点で何を演るかが
わかってしまうのも高中マニア・愛好家の方々の特徴でした。
それも、SG-1000をわざわざ選んでやることに意義があったみたいです。
ただ、YAMAHA SGはとにかく重く、噂ではレスポールよりも重かったみ
たいで、色々な噂が飛んでいる中で本当のことはわかりませんでした。
私も高中氏については詳しい訳ではありませんが、メジャーな存在として
認められていた、SG-2000ではなくSG-1000を使っていたのか、今でも謎
になっています。(私が知らないだけですよ。)
SG-2000はスルーネックで音の伸びが良いとか、サスティンプレートがあ
る分、音が安定して伸びるとか、ブライト回路とかがあって音がちょっと
いいとか(パライコみたいな効果らしい)があって、こちらの方がプロか
らの評価も高かったのです。
SG-1000は強いて言えば、今でいう「コイルタップ」の機能がついていて
、ハムバッキングとシングルコイルに切り替えることができるのが特徴と
いえば特徴でした。(でも、高中氏はストラトも使ってましたが。)
ただ、このコイルタップが曲者で、ギターのトーンノブで切り替えるので
すが、他社でも同様な切替がありますが、ヤマハだけは逆になっていたの
がよくわかりませんでした。(今でも不思議です。)
そんな昔の話ですが、40年ぶりくらいにSG-1000と対面しました。

今でも大事に使っている方々も多く、ネットで見る限りは多くの愛好家が
写真を公開しています。
中には、YAMAHA SGだけをコレクションしているという方もいます。
一世を風靡したギターなので、こうした方々も多いみたいです。
(ARIA PROⅡ派、IBANEZ派の方々もいて、コレクターも多いです。)
私も色々とギターをとっかえひっかえ、使ってきました。
でも、正直言えばあまりよいイメージはありませんでした。
やっぱり、レスポールやストラト、ES-335を使った時のようなドキドキ感
は感じてなかったです。(YAMAHA SGが悪いギターということではありま
せん。)
ちょうどこの頃は日本もまだ良かった時代だったのかもしれません。
今と違って若い人たちにも夢が何となく見えていたようにも感じます。
今の若い人たちがこの後、自分の若い頃に流行っていたものを見たら、こ
ういった感じになるんだろうかとも心配になります。
i-Phoneなのか、PS5なのか、ガンプラなのか、何かわかりませんが今の時
代を代表する何かが若い世代の人達にあればいいのですが。

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