こんな採用応募者になっちゃダメだ!

こんにちは南仙台の父です。
今回は採用応募者のお話を取り上げます。
私も長い人事業務の経験で色々な方々と出会いました。
採用については数千人程度の方々とお会いし、その何倍の方々の応募書類
も拝見してきました。
今回はそんな中で特に印象の残っている、こんな応募者になっちゃダメと
いう方々の事例をご紹介します。(すべて実例です。)

①何度も同じ求人に応募して来たらダメなんだぞ!
 皆さんは気に入った求人募集や気になる求人があったらどうしますか?
 まあ、色々と会社のことや噂などを調べたり、家族や知人の方々と相談
 したりするとは思います。
 でも、一度落ちた会社に対してはどんな感情を持つでしょうか?
 ・・・、やっぱりご縁がなかったんだな、って感じる方は多いと思いま
 す。
 そんな中で鋼のメンタルというよりも、もうダイヤモンドのメンタルの
 方も中にはいます。
 何度も同じ求人に不死鳥のごとくチャレンジした応募者がいます。
 今までの最高記録は何回だと思いますか?
 最高で、同じ求人に3回チャレンジしてきた強者がいました。
 2回チャレンジしてきた求職者も結構多く、記憶では10人程度はいるよう
 に感じます。
 そのほとんどが男性でした。(女性は1名だけしか記憶ありません。)
 一度ご縁なく、企業側からお祈り文書が羽ばたいていった場合は基本的に
 二度目のチャンスというものは存在しません。
 多くの企業が最近は応募書類を応募者に返却します。
 でも、応募実績のデータだけは残してあることが多いです。
 これで抽出して、過去に受けたかどうかのチェックをします。
 (求人が違う場合にはチェックはしますが、要件をクリアできていれば選
 考には進めます。)
 だから、基本的にはほとぼりが醒めたころを見計らって応募しても、基本
 同じ求人ならアウトです。
 でも、通らばリーチなのか、バレねえよ、なのかわかりませんが、過去に
 は10名程度がこうして応募してきました。
 全てに共通するのが、履歴書・職務経歴書などが同じ内容です。
 (基本的にはそうなんですが、一字一句、時期が変わっても変化なしの状
 態です。)
 中には一度落ちた際に使って返却された応募書類を再び使いまわし、リベ
 ンジを図る強者もありました。
 ここまで来れば怖いものなしのメンタルレベルです。
 しかも、こういう方に限って、職務経歴書の内容がうんざりするほど長く
 、その中身が薄っぺらかったり、自慢タラタラで読む気が失せる内容だっ
 たりします。
 言い方悪いですけど、「質の悪いストーカー」に近い感じです。
 応募者側はバレないと思っているかもしれませんが、絶対にバレます。
 時間もムダ、お金もムダ、メンタルも無駄遣いになります。
 良い子は絶対にマネをしないようにしましょう。

②そもそも応募書類の出し方から間違ってるぢゃないか!
 企業によってはデータ提出だったりしますが、一番オーソドックスなのは
 郵送だったりします。(紹介会社経由やIT系だとPDFデータもありま
 す。)
 過去、色々な困った応募者の方々もいて、実際にあったのが以下の内容で
 した。

 ★郵便料金を間違えて送っている
  郵便料金を間違って送ってくると企業側は負担することになります。
  結構意地の悪る~い会社だと支払い拒否・受け取り拒否します。
  (経理がうるさかったり、総務部長がセコい会社はこんな感じです。)
  カッコ悪いですから、ちゃんと料金を確認してから郵送しましょうね。
 ★送られてきた応募書類がすでに汚れている
  郵送などで汚れることもあるかもしれませんが、郵送中にコーヒーがか
  かったり、油の染みみたいなものは付かないと思います。
  また、プリンターで印刷した際に汚れたままで出力された書類だったり
  、写真から糊がはみ出していて他の書類とくっついているなど、様々な
  状態になっているものもあります。
  明らかに、醤油ラーメンの香りがする応募書類も見たことがあります。
  こちらも消毒したり、ゴム手袋で触らなければいけないような応募書類
  だけは絶対に止めて欲しいです。
  実際に過去勤めていた会社の部下の総務社員(女性)は必ず応募書類を
  開封する際にゴム手袋して開封していました。
  全体にこんなことだけは止めてくださいませ。
 ★住所だったり、会社名などが間違っている
  これは封筒の場合ですが、封筒に記載する住所や郵便番号、会社名や部
  署名が間違っていることも多々あります。
  漢字の間違いですが、横棒が一本多かったり、前株と後株が間違ってい
  る、住所の一部が端折られている、色々なケースがありました。
  まあ、郵便局もプロですから、この程度なら何とかしてくれます。
  でも余計な時間がかかったり、手間がかかることでロスも出ます。
  絶対に手を抜かないでください。よろしくお願いします。

③間違った誠意に溢れていても、本当に迷惑なんだから!
 応募者としても何とか入社したい、この会社で仕事をしたいという一念か
 ら、冷静に考えるとやっちゃいけないパターンをやらかす方もいます。
 応募書類を直接手渡しで持って来た方を1名だけ見たことがあります。
 もちろん、選考前なのでフライング・オフサイドですよ。
 「大事な書類なので手渡しの方がいいと思ったので持ってきました。」
 その方は30代の男性でしたが、連絡を受けて書類を受け取りに行ったら、
 息も切れ切れの状態でした。
 「あの~、まさか走ってきたんでしょうかね・・・?」、恐る恐る訊く。
 「自転車で大事に持ってきました。 結構坂がきつかったので息が・・・
 切れてしまいました・・・。」、勝ち誇った表情の30代男性。
 「どうして郵送にしなかったんですかね?」 ちょっとムッとして訊く。
 「やっぱり、こういう・・・ことは・・・、誠意が大事だと思いまし
 て。」 息も切れ切れに30代男性。
 とりあえずお引き取りいただきましたが、残念ながら本選出場は叶いませ
 んでした。(オフサイド一発退場!)
 そんな誠意は必要ありません。 まずは書類選考受かってから考えてくだ 
 さいね。

④買収なんか絶対にダメぢゃないか!
 1回だけですが、面接の際に菓子折りを持ってきた応募者がいました。
 40代の男性です。
 地元のお菓子だそうですが、今まで長く人事の仕事をしましたが、こんな
 わかりやすい買収行為を見たのは初めてでした。
 清々しいくらいの買収です。
 「これは受け取れませんので、お持ち帰りください。」 冷たく話す。
 「せっかくですからお近づきの印に、お口汚しということで。」 40代男 
 性が菓子折りをこちらに押し戻す。
 「これはコンプライアンス上許されない行為なので受け取れません。」
 「そこを何とかお願いします。」
 やり取りは時代劇の代官と商人の絵図となってしまいました。
 とりあえず菓子折りは持ち帰っていただき、当然のことながら選考には落
 ちました。
 そして、お祈り文書ちゃんが羽ばたいていった数日後です。
 「課長、電話入ってますけど・・・。」 担当者の女性が呼んでいます。
 「誰から・・・?」 (誰なんだろ?)
 「この間、面接に菓子折り持ってきた〇〇さんですよ・・・。」
 「えっ、・・・いないって言ってくれる。」 やべえな・・・。
 「もういるって言っちゃいましたけど。」 一生恨んでやるからな!
 一応電話に出てみると、40代男性からどうして選考に落ちてしまったのか
 の理由を訊きたいとの話でした。
 (そんなこともわかんね~のかよ・・・。)
 とりあえず経験値が合わないとか、会社の求める人物像との合致点が見い
 だせないとか、取り繕いましたが・・・、あんたが菓子折りなんか持って
 来て買収しようとしたからだろ!・・・、とは言えませんでした。
 本当に何を考えてるんだろ、こんなこと許されたら日本中の人事や総務は
 菓子折りだらけになっちまうぢゃないか・・・。

とにかく、過去にはこんな信じられない話がありました。
まだまだ、長い経験の中のほんの一部です。
いいでしょうか、絶対にこんなあり得ないような応募者にだけは絶対になっ
てはいけませんよ。
応募者・求職者も必死なのはよ~くわかりますよ。
でも、やっていいこと、ダメなことが世の中にはあるんですから。
いいですか、良い子は絶対にこんなマネしちゃダメですからね! 

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