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変わった電気・電子楽器

こんにちは南仙台の父です。
今回はちょっと変わったテーマで書いてみました。
題して変わった電気・電子楽器という話です。
いわゆる「キワモノ」的な楽器ですが、ちゃんと音も出れば、バンド・ア
ンサンブルでも使えるものばかりです。
最近ではなくかなり昔のモノを中心に集めたので、初めて見る方もあれば
何だかさっぱりわからないモノ、今は更に進化して形を変えたものなども
ありますが、画期的なモノで変わったモノを集めてみました。
気になった方は骨董楽器を扱う店に直行して自分の目で見てください。

①リリコン
 リリコンという楽器が昔ありました。
 1970年代から1990年代くらいまでが全盛期だったと記憶しております
 が、今はもっと気の利いたモノに代用されていて、今さらリリコンを使
 おうという人も居ないと思います。
 簡単にいえば、「アナログ音源のウインドシンセ」です。
 今はこの分野では老舗のAKAIを始めてとして、様々なメーカーからデジ
 タル音源のウインドシンセ(コントローラー)が出ており、音源も選ば
 ずUSBでPCと接続できるという形で進化しています。
 でも昔はリリコンくらいしかなくて、ウインドコントローラーだからこ
 その音はリリコンの特権でした。
 有名なところだとトム・スコットや伊東たけし辺りになります。

 

これがリリコン コントローラーがサックスっぽい

 写真がリリコンです。
 もちろん有線で接続されているので動き回るといったことはできません
 でした。
 今はAKAIのEWIを使う人が圧倒的に多いと思いますが、昔はこんなのを
 使ってました。
 トランペット系のコントローラーのものも実際にはありましたが、こち
 らは普及することがなく今は殆ど見かけなくなりました。
 ちなみに「ウインドシンセ」って河合楽器の商標なので、AKAIの製品に
 ウインドシンセって言ったら怒られるそうです。

②テルミン
 世界最初と言われる電子楽器だそうで、20世紀初頭に登場した楽器です。
 見た目は楽器には見えず、楽器に触ることなく音を出せるという変わっ
 た電子楽器です。
 見た目は無線機みたいにも見えますが、初期のモノは小さな暗箱みたい
 にも見えます。

これが噂のテルミンだ! これはMoogの製品

 写真を見ても誰もこれが楽器には見えないはずです。
 ちょっとしてラジオか、ギタリスト・ベーシストならワイヤレスシステ
 ムと見間違えるかもしれません。
 かなり鍛錬しないと弾きこなせないという楽器でしたので、当時は簡単
 に使えるものではなかったそうです。
 ちなみにテルミンはロシア発祥で、発明者の名前がそのまま楽器名とな
 っています。
 1990年代くらいだと思いますが、Moogがテルミンを復活させたことで
 知られています。
 今でも購入しようと思えば手に入りますが、弾きこなせるかどうかはあ
 なた次第です。
 頑張れば世界一のテルミン奏者になれるかもしれませんよ。
 今でも多少はレコーディングの需要があるらしいので、頑張ってみる価
 値はあるかもしれません。

③スタインバーガー
 これは今でもありますし、形は変わってますが愛用する人もまあまあい
 るので見たことがある人も多いのではないでしょうか。
 これが最初に世に出た時は本当にびっくりしました。
 ヘッドレスでオールカーボン製、ボディも小さくて弦のポールエンドを
 切らないと弦が張れないという特徴もありました。
 (※ 今は当たり前のようにフロイトローズタイプのハードウェアが搭載
 されているギターも多いので、こういう作業も当たり前のようにはなっ
 ています。)
 最初見た時はとにかく近未来的な感じがして、多くのアヴァンギャルド
 的なギタリストに愛用されていました。

初期の頃の感じがこの形状! ヘッドレス、チューニングも狂わない!

 今のモデルはもっとボディも大きくなっているし、ボディカラーも色々
 な色になってますが、登場した頃はいかにもって感じの近未来感を醸し
 出していました。
 この間、仙台近郊のハードオフでまがい物のスタインバーガーモドキを
 見ましたが、「そうそう、こんなのが流行ってたよな・・・。」っても
 のすごく懐かしい感じがしました。
 これが出てきた時はきっと将来はもっとアヴァンギャルドになるのかな
 って思いましたけど、しっかりトラディショナルなストラトやリッケン
 バッカーとかも売ってるので、むしろスタインバーガーの方が懐かしく
 感じてしまいますが・・・。

④トーキングモジュレーター
 楽器ではありませんが、エフェクターみたいなモノがトーキングモジュ
 レーターです。
 写真を見ると楽器・エフェクターというよりも医療機器に見えてしまう
 くらいの変わりモノです。

これがトーキングモジュレーターだ! 祟りでヨダレが止まらなくなるらしい

 本体から出ているチューブ(管)を口の中に入れて、口内の空間で音を
 反響させて効果を出すというモノですが、これを使うとヨダレが出るだ
 けではなく、頭がおかしくなって最後には廃人になるとも言われた代物
 でした。
 これは1970年代に流行った感じがあり、当時は今と違ってミュージック
 シーンの情報は離島の新聞よりも酷いくらい情報がありませんでした。
 そのため、都市伝説化したトーキングモジュレーターの怖さのような話
 が出回っていて、早逝したギタリストでこれを使っていたヤツは頭がお
 かしくなって狂い死にした、そんな噂がまかり通るほどでした。
 何度か形を変えて復活はしましたが、今はこんなモノを使わなくても音
 の加工が色々できる時代になったので、これを見ること自体も難しいの
 ではないでしょうか。
 たぶん、実際にモノを見たことがある、使ったことがある、死にかけた
 ことがあるっていうのは間違いなく60代以上の人だと思います。

⑤メロトロン
 以前も取り上げたことがあるかもしれませんが、テープ式のアナログサ
 ンプラーです。
 1960年代から70年代にかけて使われていた楽器です。
 各鍵盤に連動してテープが準備され、録音と再生を連続で行い音を出す
 という仕組みになっていました。
 筐体がなぜか白なのも特徴となっていました。

これがメロトロン! 奥のフタを開けるとテープが入っている

 実物を一回だけ見たことがありますが、すでに壊れているものだったた
 めにフタを開けてもテープが一部なかったりしてました。
 見た目はトイピアノっぽい感じですが、昔は画期的な楽器として多くの
 レコーディングで使われていました。
 シンセとも違うし、色々な音を鍵盤に毎に割り当てられるため、アイデ
 ア次第で色々と使えるというのもありました。
 1980年代以降になるとデジタルサンプリング技術が大きく発展し、ノイ
 ズに影響されずに加工も簡単になったサンプラーが登場し、更にシンセ
 の機能の一部に取り込まれていくような形になりました。
 ギターのエフェクターにもなったので、デジタル化の影響はかなり大き
 かったと思います。
 この時代わざわざこれを使う人も居ないでしょうが、骨董品を扱う楽器
 店ではまだ購入できるみたいなので、捜してみてはいかがでしょうか。

今回はちょっと変わったやつ、今ではデジタル化で楽器というよりもエフ
ェクターや楽器の機能の一部になっちまったやつ、今さら使うには危険が
あるものなどを取り上げてみました。
まだまだ探せば色々と変わった楽器も多いので、バンドや楽曲に採り入れ
てみてはいかがでしょうか。

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