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【はなぽぽ日記】優しく強くしなやかに
2024年初のはなぽぽ活動日は
子どもたちと保護者さんと一緒に
「窓ぎわのトットちゃん」の映画を観に行きました。
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※ネタバレ注意
私がこの本に出逢ったのは大人になってから。
まだ小学校の先生をしていたときでした。
初めてこの本を読んだとき
その優しい世界に触れて
何度も何度も涙が溢れてきたのを覚えています。
第二次世界大戦が終わる少し前まであった
「トモエ学園」は
トットちゃんこと黒柳徹子さんが
実際に通っていた学校です。
公立の小学校で
「困った子」というレッテルをはられて
他の学校へ転校するように促されたトットちゃん。
お母さんに連れられて行った「トモエ学園」には、地面から生えた門や本物の電車の教室があって、トットちゃんはその学校を一目で気に入りました。
そこの校長先生が、初めて会ったトットちゃんの話をにこにこ頷きながら4時間も聞いたというエピソードにとても驚きました。
その長い長いお話のあと
最後に言った校長先生の一言は
「君は本当は良い子なんだよ」
という言葉でした。
校長先生は
トットちゃんがどんなに「変な」ことをしても
いつも優しく良い距離で見守っています。
トモエ学園では
身体が不自由な子も
トットちゃんみたいに「困った子」と言われてしまう子も
みんなみんな一緒に学んでいました。
その学校が本当に素敵で
いつかそんな学校をつくりたいと強く思いました。
憧れの先生が
教室で毎日「窓ぎわのトットちゃん」の本を少しずつ読み聞かせをしていると聞いて
私もクラスの子どもたちに読み聞かせをしていました。
「また続き読んで!」
子どもたちのキラキラした目が忘れられません。
∞
今回「窓ぎわのトットちゃん」の映画を
一回目は一人で観てとても感動し、
その勢いに任せて次の日のはなぽぽ活動日に
子どもたちと観にいきました。
私は同じ映画を二回観たのも初めてで
二日連続映画館に行ったのも初めてでした。
私の隣には、3歳の女の子がいました。
その子は映画を観ながら私にしきりに話しかけます。
両手をぐーにしてニコニコ差し出し
「ななっぺ、ポップコーンどぉーっちでしょっ!」
「ななっぺ、もうすぐコレ(映画)終わる?」
「ねぇ〜ななっぺ、ねぇねぇななっぺ〜」
平日だったので、幸い映画館には人もまばら。
とは言え、斜め後ろのおじ様が気になり、
ガラーンと席が空いているところにそそくさと移動しました。
まるでトットちゃんが映画のなかから出てきたかのような、可愛い可愛いやりとりに心癒される時間でした。
そしてひっそりと心の中で(二回目でよかった♡)と安堵する私もいました。笑
そんな濃厚な時間を過ごしながら、でも、しっかりと映画を観ていました。
心に響くのはいつも小林校長先生の在り方でした。
トットちゃんが疎開する前に挨拶に来たとき
小林先生が泣きながら、抱きしめながらトットちゃんに言った言葉。
「君は本当に良い子だね」
そして、最後に戦争の空襲で燃えていくトモエ学園を見ながら言った言葉。
「さぁ次はどんな学校をつくろうか」
その2つの言葉の裏にある校長先生の想いが
私の中に深く深く入ってきました。
おこがましいかもしれないけれど、
なんだかバトンを受け取ったような
そんな気持ちになったのです。
「はなぽぽ」は
まだ学校ではないのかもしれません。
これから学校になるかどうかもわかりません。
でも
ここに集まった子どもたちが
トモエ学園に出てきた子どもたちのように
優しく強く
そしてしなやかに
未来を生きていけるように
育つ場でありたいと思います。
そんな私の気持ちをまるで知ってるかのような
可愛くて素敵な絵を描いてくださったのは
ホーノキアトリエの榎園歩希さん。
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はなぽぽをイメージして描いてくださいました。
この絵を見ていると
大切なことを大切にしようと
原点にいつも帰ることができる気がします。
急がず
焦らず
丁寧に
2024年も子どもたちと
愉快な大人たちと
楽しく活動していきたいと思います。
昨年はあまり書けなかったので
noteで【はなぽぽ日記】も書いていきたいなと思っています。
また読んでもらえたらうれしいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました🌱
榎園歩希さんのアトリエに行った時に書いたnoteもぜひ読んでみてください☺︎