【詩】もう少しだけ、近くにいてね
ときどき
心の奥に引っ込んでるわたしに声をかけてみる
おーい
こっちだよーって
でも
いつもいつも置き去りにしているから
なかなかこっちを向いてくれない
ふぅ
仕方ないから
やっぱりバタバタと
「やることリスト」にチェックをつけていく
ふと
大好きなバンドの人のことが気になって
風に運ばれるように
イベントに足を運んでみた
歌をうたっていた
優しくて
強くて
でもやわらかくて
愛おしい
そんな言葉が
声が
メロディが
一気に私を包み込む
音楽は波動だ
波だ
その波は
すぅーーーっと
私の心の奥に届く
すぐに届く
そして奥にいるわたしを呼んできてくれる
そうそう、この感じ
私が大切にしたいもの、ここにある
私が失いたくないもの、これでしょう?
奥から出てきたわたしがうきうきして
喜んで笑って
やっぱり泣いている
大丈夫
このままいけばいい
だからもう少しだけ
近くにいてね
呼んだら振り返ってね
いつも近くに感じていたい
心の奥に住んでいる
小さな小さなわたし