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外資系エンジニアリングマネージャーの仕事術(1) 1on1のコツ

私の考える、自分のチームメンバーとの1on1のコツを共有したい。進め方のポイントは以下のようなものである。

  1. 対面が望ましいが、リモートでも構わない。メンバーのために時間を作ることが大事

  2. 「この1on1は、あなたのための時間だから、何を聞いても、話してもいい」と口に出して伝える

  3. 話の切り出しは、相手のことを話すのが良い。「先週の出張、お疲れ様でした」「最近、会議の仕切りが良くなってきた気がします」

1on1の目的の1つとして、マネージャーとメンバーの信頼関係の構築がある。メンバーのための時間を確保し、定期的な1on1を持つことはその一助となる(単純接触効果)。1on1は進捗報告がメインではない。メンバーのプロジェクトの状況を聞くのはいいが、進捗させるのに障害があればそれを取り除く手助けをする、考えが広がるように手助けをする、考えをまとめるための壁打ち役になる、といったようにサポートすることが大切である。1on1は相手の時間である、ということを体現するのが話の切り出し方である。いきなり「今週はどうでしたか」「何か困っていることはありますか」などと聞いてはいけない。相手に流れを任せてしまっている。1on1の前に少し準備の時間を取って、相手の最近の仕事ぶりなどを振り返ってメモを作っておくと良い。まずは相手のことを話すのだ。ねぎらいの言葉や、感謝を伝えるのも良い。

頻度やタイミングについては、私は以下のようにしている。

  1. メンバーが配属されたら、3日以内に60分の1on1を行う

  2. 配属されて2ヶ月以内は毎週1on1を行う

  3. 3ヶ月目以降は隔週、毎月、四半期ごと、と頻度を下げてもよい

  4. メンバーから「話したいことがあるんですけど」と言われたら何をおいても1on1をセットする

配属されたタイミングでの1on1はとても重要である。新しいメンバーに、歓迎の気持ちと、彼・彼女にかける期待を伝える必要がある。また、配属から間もない期間は信頼関係が構築されていないため、接触回数を増やす必要がある。メンバーから「話したいことがある」と言われたらもう黄色信号が点灯したと思った方が良い。何をおいても時間をとるべきだ。メンバーから退職を切り出されたり、辛さを吐露されたりする前に、すくい上げて解決したり改善の方向に導くのがポイントだと思う。

なお、この記事で述べているポイントはあくまで自分がマネージャーで、メンバーと話すときのポイントである。自分のボスや、横並びの同僚と1on1をするときは全く異なるので注意されたい。

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