英語でリアルを語りてぇ!?
テーマ書き「英語」。我々が苦しんでいる“英語”というものについて。おっと、これ「“”」にびびって回れ右しようとした方ストップストップ。
これは「なんで日本人は英語が話せないのか?」みたいな頭良い系の記事でもなければ「ネイティブみたいに話す方法!」でもないし、はたまた「英語なんてやめちまえ!」とかいうものでもない。
その辺の大学に通ってるふつーの英語系女子大生が、そんな大層なことを語っても良いのか。大変に迷うところではあるが、ここは私のストーリーということでお付き合いいただきたい。
そう「英語」が英語であることを知って、英語でリアルを語りてぇなーと思うまでの話。
改めて、ちょこっとこれを書いているヒトの自己紹介をすると、
葉山葵々。B型。乙女座。英語系学科の大学生。冴えない丸眼鏡のそのへんにいる女子。
私は根っからの日本語ネイティブで、ほんっとうにゴリゴリの日本人である。家族で海外旅行なんて行ったことないし、もちろん帰国子女とかでもない。
幼少期に英会話教室に通っていた、否!公文、否!その他英語学習メソッド、否!
何を隠そう。中学校の義務教育から英語をはじめた人間で、入学当時はアルファベットすら書けなかった。小文字のbとdどっちがどっちかわかっていなかった。
暗雲が立ちこめる滑り出しだ。やばい。
でも、なんだかんだ「英語」の成績は良かった。笑
好きこそものの上手なれ、みたいな。
下手の横好きじゃなくて良かったね……。
で、ぶっちゃけ私は結構調子に乗っていた。
そして、そんな私は高校で衝撃を受けるのだ。
入学した高校は妙に国際色の強いところ。
短期でも長期でも世界各国からちょいちょい留学生が来ていた。私の在学中はオーストラリア、アメリカ、ハンガリー、ドイツ、チリ、韓国、中国。
前述した通り、私は調子に乗っていたので、友だちと一緒に「国際交流部」たるものを立ち上げ、留学生を集めてひたすらどんちゃん騒ぎをする会を月一くらいでやっていた。
そして実際に集まってみればビックリ、
日本語がペラペラのヒトもいれば、ちゃんぽんのルー大柴派、はたまた英語だけで済ませようとするヒト。
英語、日本語にプラスして自分の母語と第二外国語を混ぜた「カオス語」の遣い手も若干一名。笑
そこで私は思った。
「うわーリアルゥ!」と。
LINEを交換してメッセージをしてみれば、見たことないような英語がいっぱい。
ネイティブもそうじゃないヒトも、誰一人として教科書みたいなメッセージは送ってこない。一応ネイティブ勢は変な英語を使わないように、みたいな気を遣ってるんだろうなと思わせるような雰囲気だったにしろ、
その他のヒトのまぁ自由なこと!
カンマ, アポストロフィー’ がないなんてまだ易しいもので、
絶対母語に影響されてるだろって思う変な言い回し、単語のつなぎ方、前置詞抜けるわ、主語ないわ、
でも、読める。なんだか不思議だけど、ちゃんと英語だ。
どこまでが英語でどこからが英語じゃないかとかいうのは、もはや研究の領域なのでなんとも言えないが、彼らの伝えたいこと、ちゃんと伝わってくる。
思い返せばずーっと、私の英語はリアルを語っていなかったと思った。
自分の宝物について書かされたり、将来の夢について語ったり。
私の宝物は○○です。これは私が○歳のときに祖母が買ってくれたもので……
私は将来アイドルになりたいです。なぜなら……
んなの、日本語でもなかなかないって!「国語」でやるやつ!
そう、一言で日本語と言っても、家族と話すときの言葉と、友人と、仕事と、それぞれで語調もトピックも違うのではないだろうか。
おそらくヒトが最初に身につけるのは、身近の親しいヒトに自分自身を伝えるための話し方で。仕事や他人との話し方は、「国語」科の学習であとから身につける。
英語も同じだ。私たちが学んだ「英語」は「国語」のそれと同じ。
カジュアルな日常会話を楽しみたいヒトには学校の「英語」は向かないかもしれないけれど、かしこまった場面でキチンと話をするならやっぱり学校の「英語」を疎かにはできない。
留学生たちのなんか凄い英語だって、相手が私だから見せる一側面にしか過ぎなくて、かしこまった場面ならまた違った話し方をするはず。
でもまぁ、そんなハチャメチャな留学生たちを見て私が思ったのは、
やっぱり「私も英語でリアル語りてぇ!」ってこと。
自分自身を表現する言葉のなかで、私は今まで日本語という型しか持っていなかったけれど、新たに英語も手に入れたんだなと思って。
「ウケる。」とか言いたいし、「マジテストやばくね?生きてる?」とか言いたい。笑
調べればネイティブがなんて言うかなんてゴロゴロ転がっているけれど、
そこは私のリアルだから、
ちょっと日本語引きずった変な言い方をしても良いと思う。
私が選ぶ単語で、私が思うように話したい。だって日本語ではそうしているから。
多分一生忘れないのは、カオス語の彼が送ってきたこれ。
When youre nice with people but dont know why
ん?
これは当時マジで意味がわからなかった。「英語」の先生にも聞いたけど、無理だった。
前よりは少し、リアルを語れるようになった今の私が読むと
多分こういうこと。
「お前お人好しだな。なんでか知らんけど」
あー彼なら言いそう……ってかうるせーほっとけ!
こんな一幕も楽しいものだ。
葉山葵々、リアルを語りてぇ私、まだまだ英語練習中。