你好
例えばBAR等で軽く過去を検索された時 皆さん俺に対して「バツイチ独身」というイメージを持たれるようです。訊かれたこと以外は特に話さないし まぁそうか。
俺ね「バツイチ既婚」なんですよ。そう、2回目の結婚済みです。
「無職の妻」の座を狙っていた全国の女性ファンの皆様、この度は誠に非常に心からこんばんは。
3連チャンで詐欺に引っかかり すっかり借金塗れになった頃、一緒に闇⚪︎の回収をやっていたM爺が「なぁ⚪︎⚪︎ちゃん、あんた中国人と籍入れんか?」と持ち掛けてきた。
要は日本で暮らしたい中国人女性との偽⚪︎結婚。報酬は200万と言うがM爺が中国人から300万受け取り100万を中抜きする目論見だろう。M爺は人1億倍 金への執着が強い。「200万は相場より少し安いで仲介料は要らんよ。アンタの足しになればそれでええ。」そう恩を売って「M爺も50万取っときなよ」というフレーズが俺の口から出るところまで計算している。
M爺を含め当時の俺の周りは詐欺師ばかり。が、それもこれも「楽して稼ぎたい」という俺の平和ボケが彼等を引き寄せていたに過ぎない。にも関わらず俺は一丁前に被害者ヅラをして この話も2つ返事で承知をするスレた毎日を送っていた。
そしてこの頃にはそのシケモクみたいな環境にも慣れて M爺に「少し渡すよ」等というお人好しの自分は顔を出さなかった。
翌週 M爺が中国人女性の写真を見せに来た。その四角い枠の中に立つ威風堂々たる太ったおばさんは30代後半だという。
「マジ?コレで俺より若いん?」そう言って直ぐに写真を突き返すとM爺は慌てた様子で「いやぁ、気立ては良い子だよ、本当」とフォローを入れる。
「心配せんでも今さら断らん。けど1秒も一緒に住んだりせんよ。200万払うそいつの姉ちゃんが日本人の旦那捕まえてコッチに住んどんでしょ?そこに住みゃいい。住民票だけウチに置いときゃいいわ。」そう突き放すとM爺は「仲間に聞いたら最近は昔と違って入管(入国在留管理局)も煩いらしいで。疑わしいと家に来る場合もあるらしいで女性物の服とか鞄とか靴とか家に置いといてちょ。」
「やだね。飲み屋のお姉ちゃん引っかけて部屋に連れ込んだ時に困るわ。」
「なら入管に行った時 職員に写真を見せるで。ワシ奢るもんで顔合わせ兼ねてご飯に行こう。そこで何枚か彼女と仲良く腕組んで写真撮ってちょ。」
初顔合わせ。
日本語を1ミリも話せない女。通訳係の姉も日本に来て20年以上という割に筋金入りのカタコト。
「お互い結婚相手が欲しくてワシとお姉さんの紹介で知り合った。直ぐに意気投合して結婚した事にしよう。」とM爺がベタな脚本を俺に教え込もうとする。「俺よりそっちの姉妹に刷り込んだ方がいい。その全米も泣きそうなラブストーリーを理解させんと入管でヘタ打つよ。」
結婚を約束した女性にギュッと腕を組まれた俺の顔が引き攣りまくった愛のツーショット写真。撮影した翌週には会って2回目で区役所で婚姻届を提出。入籍は誰でも出来るが問題は入管の審査。
そして3回目の逢瀬で入管へ。案の定 姉妹が足を引っ張ったが何とか暫くの在留許可を得た。
それからM爺とは連絡がつかなくなった。
100万の中抜きどころか全て持っていった。中国人姉妹の連絡先も家も俺は知らない。ついでにM爺の家も。俺があまりにも他人に興味を持たず生きてきた所為か。いや、1人は妻で1人は義姉。赤の他人はM爺だけだろ。
70という歳の割に若い妻とまだ中学生の子を持つというM爺が300万程度で生まれ育った街から夜逃げするとは考え難い(※その話が本当ならば)。バッタリ俺に会ったらあの手この手で誤魔化すつもりなのだろう。俺にはM爺との間に共通の知人(似たような詐欺師ばかり)も何人か居たが彼について何か訊いたりはしなかった。
何故なら丁度その頃 並行してもっとエグい詐欺師に騙され全てに嫌気が差し「もう何処かで首でも吊るか」とその街を出たから。それどころではなかったのだ。
でもそれはまた別のお話。
P.S.
そう俺がnoteを書く時は生活費が尽きた時。
愛する妻の為にも皆様からのnoteサポート、PayPayサポート、心よりお待ちしています。
你好!謝謝!麻婆豆腐!!
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