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問.Travis Japanの魅力を自分の言葉で説明しなさい
※10月毎日投稿挑戦中。日曜は『今週の振り返り日記』。
今週発行された社内報を読んだ。巻末ページの「編集後記」は社員が持ち回りでフリーテーマの文章を執筆しているが、今月号は若い女子社員がジャニーズグループ“Travis Japan”の魅力を800字ほどで書いていた。
全文をそのまま載せるわけにはいかないので説明が難しいのだが、何というか、Wikipediaから引用したかのような説明文が多めで、800字も使った割には“自分の言葉”が少なく、愛があまり伝わってこなかった。
文章の内容を順番に箇条書きで書いてみる(※原文ママではなく、私が要約しています)。
(1)ジャニーズJr.の7人グループ
(2)まだCDデビューはしていないが、既にシンクロダンスがトラヴィス・ペイン氏(マイケル・ジャクソン『THIS IS IT』の振付師)に認められるほどの実力を持っている(今気付いたけど、まさかそれが名前の由来?)
(3)過去には近藤真彦さんや嵐のバックダンサーも務める
(4)今春ロサンゼルスへ留学しダンスを本格的に学び、アメリカで有名なダンス大会で全米4位(世界9位)、オーディション番組でもセミファイナルまで勝ち進むなどの輝かしい実績を残す
(5)当初は英語を得意としていなかったメンバーたちは、この留学を経て日常会話でコミュニケーションが取れるまでに成長
(6)同年代の人たちが異国の地で夢に向かって突き進む姿を見て自分も頑張ろうと思った
うーん、なるほど……良い点もあるにはある。
◎「トラヴィス・ペイン」「全米4位」「セミファイナル」など客観的な評価を入れることで、彼らはダンスが上手であることが良く伝わっている。何も知らない私にMVやダンス動画を観たいと思わせたのは事実
◎ただ「英語が得意になった」で終わらせず、変化を具体的に書けている
◎「彼らを見て自分も頑張ろうと思った」で締める構成は良い
そして、私が個人的に気になった点は
◎ダンスが上手であることの説明を客観的評価の引用に頼り過ぎた結果、主観評価(ダンスを見て自分はどのように上手だと思うのか)が書けていない
◎せっかくダンスを軸にして書いているので、英語が上手になる云々は丸々カットしても良いかもしれない
◎説明文をもっと短くし、もっと自分の言葉で魅力を書いたほうが良いと思う
偉そうに書いてしまったが、この女子社員が“普通”なのだと思う。私も最近noteでRYTHEM、東山奈央さん、三森すずこさんなどの話をしたが、彼女たちの魅力を自分の言葉で説明するのはとても難しかった。推しの魅力を“知らない人に”“自分の言葉で”説明するのは意外と難しいのである。特にジャニーズなどのアイドルグループはそうなると思う。理由は簡単。「顔がイケメン」「ダンスが格好良い」がファンへの入口になることが多いからである。おそらく筆者の女子社員も結局はそれがきっかけだと思う。それは良いのだが、それをそのまま魅力として書くと薄っぺらい内容になってしまうので、顔や格好良さ以外の魅力を言語化しようとした結果が「説明文」「客観的評価の引用」になってしまったのだと推測する。
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御託を並べて終わるのも癪なので、私もTravis Japanの魅力を書いてみる。ファンでは無いのだが、公式サイトやWikipediaなどは一切見ず、数本の動画を観て感じたことを、女子社員と同様「800字以内」「ですます調」という条件で以下に記す。
(参考動画)
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アメリカで人気のオーディション番組『America's Got Talent』の舞台上で、煌びやかな衣装を身に纏い、客席に手を振る日本からの刺客がいました。Travis Japan、ジャニーズJr.の7人組グループです。
「好きなことはダンス、歌、演劇、アクロバット、そしてあなたの笑顔!」
僅か半年で覚えた英語で話すメンバーの川島如恵留さん。最後の言葉に観客は大盛り上がり。掴みはバッチリのようです。
誰の曲を歌う? 結成何年? 審査員の問いに対し「No, idea.(知らない)」「I'm sorry, I'm nervous.(ごめんなさい緊張していて)」。アメリカンジョークのような受け答えに笑いが巻き起こります。「歌う前から既にみんなの心を掴んだ」と審査員が言うと「Thank you!(満足して帰ろうとする)」、また爆笑。パフォーマンス前のこのコントで勝利は決まったと確信しました。事実、彼らはセミファイナルまで勝ち進むこととなります。
そもそもトラジャ最大の魅力はシンクロダンスです。7人が横一列に並び、ほとんど同じ振り付けを高難度にも関わらずキレキレかつ息ピッタリで踊る。だからこそ随所でのバク転など個人の技がより目立つ。振付師トラヴィス・ペイン氏にも認められるお墨付きです。しかし、それだけでアメリカの強豪たちに勝てるとは限らないのも現実。
なので彼らは英語も猛勉強しました。渡米して半年という短期間故、まだ日常会話程度しか話せていないかもしれません。それでも審査員からの問いに緊張しながらもユーモアで返すポテンシャルは誰にでも身に付く能力ではありません。
ダンスというアピールポイントを際立たせるために、前フリに過ぎない英語とユーモアですら一生懸命。業種は全く違えど私が仕事で成長するヒントはいくらでも隠れている気がします。だからこそTravis Japanを永遠に応援し続けようと心に決めました。
(798字)