令和5年の廃刀令(座・高円寺)【観劇】
冨坂友さんが主宰するアガリスクエンターテイメントの「令和5年の廃刀令」を観劇しました。場所は「座・高円寺」でした。
一般市民が当たり前のように帯刀する架空の現代日本を舞台に、相次ぐ刀剣による殺傷事件を受けて、世間では一般市民の帯刀を規制する気運が高まる。そこで「廃刀令」を条例として成立させるべきか否かをタウンミーティングを実施することになった。
(引用先:アガリスクエンターテイメントHP)
タウンミーティングですので、中央に進行役が座り、ハの字型に置かれた机にそれぞれ4人づつ有識者が座って喧々諤々と1時間議論する内容でした。
一般人が帯刀している日本という荒唐無稽な設定で「廃刀令」の是非を問う茶化したやり取りはとても面白かったです。
途中で出てくる折衷案も馬鹿馬鹿しくて笑ってしまいました。役者さんの食い気味のツッコミや呟きも絶妙なんですよね。1時間があっという間に過ぎてしまいました。
観客席には投票用紙(選挙で使用される黄色い紙を似せたモノ)が置いてあり、終劇後に冨坂さんが投票箱を持って中央に登場して、観客が実際に「廃刀令」条例の是非について投票するのがとても凝っていました。
さて、気になる投票結果は…
実際に投票するとき、どちらにするか迷ってしまいました。劇中で次のことを考えていたからです。
もし「日本」でなく「アメリカ」だったら?
もし「刀」でなく「銃」だったら?
一般人が帯刀する日本という荒唐無稽な設定が、銃を所持するアメリカと考えると急に現実的になります。演劇の内容も置き換えてみると見方が変わってきます。それに併せて投票結果も異なっていたのではないでしょうか?
笑いもあり、色々と考えさせられたり、楽しい演劇でした。
杉並区会場は終わってしまいましたが、墨田区会場と豊島区会場のタウンミーティングはこれからですので、是非参加してみてはいかがでしょうか?
マチネの前の腹ごしらえと野方から高円寺まで散策した写真も紹介します。