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【本の紹介】回文とお盆休みと素の私【短編】

ある本を買った。

ラーメン屋でパイタン醤油ラーメンを頼む
待ち時間に本を読む
美味い。
ラーメンを啜ってるとネイルに行ってる親友から占いって信じる?とLINE
ネイリストが元彼に誕生日おめでとうと連絡するか、迷っている。と。贔屓にしてる占い師を信じて執着してる話があったからだ。
私の答えは、いいことだけ信じる。だ。
お化けはいるかも知れないけど。
あとはテレビ出てる有名な占い師には占ってもらいたいかな。と打った。

わかる。と親友のメッセージ

でも、本当に当たるの?って穿った見方ね笑
と私は打った。

わかる。笑と親友のメッセージ

後から餃子を注文 10分かかりますよ
店主が気だるそうに答える
ええ。待ってもいいですか。
待ち時間に本を読む
餃子も美味い

本の内容は回文の物語。

タイトルが回文、その回文の余白に見える物語を綴った短編小説のような構成だ。

しんぶんし、とまと、みたいなのが回文。

演技派女優が回文を作るのが得意で、その回文に芥川賞を受賞した芸人が物語を書く
ファッション誌で連載していたコーナーが元になったそうだ。

私も回文を考えてみたが、すぐ捻り出るものでもなくこれは才能や訓練が必要みたいだ。

でも一つ思い浮かんかだものがあった。

『なりますすまりな』
……『成増すまりな』

保育園の時、クラスメイトの男の子に揶揄われた回文だ。

わたしの名前がまりな、で

東武東上線 成増(なります)駅が近所にあったからだ。と推察できる。

『成増、素まりな』いや、保育園児だから『酢まりな?』『なりますまりな』でいいだろ。

クラスメイトの男の子は暫く、すまりなと馬鹿にしてきたけど今思うと好きだっただろ、あの子。

好きな子の名前を呼びたかったんだよね。
わかる。

しかしながら、実家に帰省すれば成増駅を通り過ぎるのである意味、帰り道はちょうど素まりなに戻るのかなと考えたり。

何が素かわからないけど。笑

餃子を食べ終わり、小皿をまとめたら手にタレがかかった。お酢入りだから酢まりなになったな。。


ラーメン屋をでた私は夏の暑い日差しと子供の声を感じながら歩く。

お盆休みだもんな〜と考えながら、この本面白いから実家に帰る時は仏壇に供えようと考えたり。


お盆の時期死んだ家族が戻ってきてる気がするのちょっと怖いけど嬉しいような気持ちにもなる。占いは信じないとか言うくせに。

本が好きだった妹にも読ませたい。
『軽いノリノリのイルカ』はそんな一冊だった。


満島ひかり✖️又吉直樹
「軽いノリノリのイルカ」
是非一読あれ!

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