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浦島太郎伝説


ヘッダーは「こんとん」さんからお借りしました。いつも素敵な画像有難うございます。🥰



浦島太郎伝説


浦島太郎が湘南海岸を歩いていると、子どもたちが子どもの亀を虐めているのを見つけた。

浦島太郎は子どもたちに叱りつけた。
「コラ〜、弱いもの虐めは駄目だぞ〜。」
子どもたちは驚いてその場から去り、子亀は無事に逃げ帰った。

湘南海岸の深海の中には、竜宮城があった。
そこには、乙女座星雲から、宇宙戦艦オトメが、ワープ航法でやってきた乙姫一族が居住していた。

乙女座星雲は、惑星消滅の危機が近づいていた。
そこで、乙女座星雲の惑星と環境の似通った地球に移住し、やがては地球征服を目論んでいた。
宇宙戦艦オトメには、膨大な金とダイアモンドの財宝と、膨大な数の最新鋭終局兵器が搭載されていた。

乙女一族はいきなり地上に現れると、その存在が明らかになるため、深海に身を潜めた。
乙女座星雲の惑星では、空気を海中に保存・移動する技術を持ち合わせていたので、深海に乙姫一族が居住することができたのである。

乙姫一族は、乙姫様と家臣のタイ娘三人衆、ヒラメ娘三人衆の計7人である。
乙姫一族の目的は、竜宮城で乙姫一族の子をなし
地球征服軍団を設立することにあった。

地球征服軍団は、人の良さそうな地球の人間を必要とした。
乙姫一族に絶対服従させる為である。
だれかをハニートラップにかける目的で子亀を遣いに送り出した。
そこで選ばれたのが「浦島太郎」である。

親亀は、浦島太郎に「助けた子亀のお礼に乙姫様のところに案内したい。」と申し出ると、人の良い太郎は喜んで親亀の背中に乗った。
そして「酸素移動装置」 の助けを借りて、無事に竜宮城までたどりついた。

そこで待っていたものは、ウニやアワビのごちそうで、ワカメ酒特級酒の接待であった。
そして、タイ三姉妹とヒラメ三姉妹のストリップショーで歓迎した。まさにタイやヒラメの舞踊りである。

乙姫様は、ベッドの上で、裸同然の姿で、浦島太郎に微笑みかけた。
胸には乙女座星雲キリスト教教会の十字架がかかっていた。
すなわち「乙姫」はキリスト教の洗礼名である。

そして、乙姫一族との性交渉は続いていった。
ちょうど7人なので、一週間のローテーションで全員に回ってくる。
浦島太郎は毎日性生活に明け暮れた。

そんな幸せな毎日が続いて7年の歳月が過ぎた。
乙姫一族に、それぞれ二十人近くの子どもが授かった。
乙女座星雲では、地球とは時空が異なり、妊娠から4ヶ月で出産する。
竜宮城には男女含めて140人の戦士候補が誕生したのである。

これで浦島太郎の役目は終わりである。
タイ三姉妹やヒラメ三姉妹は、用無しの太郎を抹殺しようとした。
しかし、乙姫がそれを制止した。
乙姫は太郎との燃えるような関係から、太郎を真剣に愛してしまったのである。

乙姫は太郎を海岸まで送り届ける手配をした。
「玉手箱」を用意したのである。

「太郎、お願い、この玉手箱は絶対にあけないでちょうだいな。」

そして、乙姫は太郎にお別れの口づけを交わすと親亀を呼び、太郎を海岸まで送り届けるように司令したのである。

親亀の背中に太郎が乗り、太郎の背中に子亀が乗り、無事に海岸まで辿りついた。

太郎は村に戻ると驚いた。
そこには大きなリゾートマンションが建っていたのである。
通りかかる人の顔を見ても、見知らぬ人たちばかりで、太郎は絶望の淵に叩き込まれた。

手元には玉手箱しかない。
開けてはならないと言われれば開けたくなるのが人の心、太郎は乙姫との約束を破り、玉手箱を開けてしまった。
玉手箱は時空を超える装置であった。
竜宮城の1年は、地球の10年に相当する。
20歳だった太郎は、いきなり90歳のおじいさんになってしまった。

リゾートマンションの鏡に写った自分の顔を見た瞬間、太郎は驚きのあまり、失神してしまった。

救急車で搬送されたが、すでに太郎は絶命していた。





               完