1年間を感謝してまた次の1年をお願いしました
私自身は集団登校という経験がありません。個人がバラバラに登校していたので仕組みが分かっていませんでした。
娘はその集団登校をすることになり去年の4月、親子でドキドキと集合場所へ向かいました。そこには見守り隊さんというおばあちゃまが1人いらっしゃいました。少しお話をすると、お孫さんが小学校へ行くにあたり見守り隊として自分の孫を含めて見守ろうということで始められた活動だったそうです。
そのお孫さんも大きくなったけど、やめるにやめられなくて活動を続けて下さっているようです。すぐに初めましてだったことも忘れて私は言いました。
「続けてやって下さい。見守ってやって下さい。」と。
登校の時間になると、決まった場所に旗を持ったりして立って下さる見守り隊の方々がいます。でもこのおばあちゃまは娘たちの班専属なのか、学校近くまで一緒に歩いて話相手をして下さり、時には荷物を持ってあげたり靴の中に入った石を出してあげたり、すごく子供たちから好かれています。
この1年、おばあちゃまと子供たちを近くで見ていて世の中がご近所付き合いをしなくなってきて周りにどんな人が住んでいるのかも分からないような時代だというのに、なんとも温かいほっこりする風景だろうとしみじみしていました。そして3月になりあの去年の言葉を思い出しました。
おばあちゃま「私、今年で見守り隊やめるの。」
いやいや、まだお元気だししゃきしゃき歩いて雪道もへっちゃらで…おばあちゃまいなくなったら子供たちどうするの?
考えていても答えは出ない、まだ今からなら説得できるかも、と思いきって聞いてみました。
私「あのー…まだ続けて下さりますよね…?」
おばあちゃま「まだ元気あるからこの服のボタンが全部無くなるまで、あと2個が無くなるまでは続けようかな。」
私「ほんまですかー!いや、裁縫ダメですけど私縫いますから!」
1年間の間にお気持ちが少し変わってくれたようです。お体のこともあるので無理は言えませんが、どうにかお願いしたいと思っていた私としたらこんなに嬉しく心強いことはありませんでした。
そして普段はちゃんと言えていないお礼を伝えました。
「いつもありがとうございます。そしてまたこれからもよろしくお願いします。」