『嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す』の設定&世界観
『嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す』 著/月歌 イラスト/古藤嗣己
☆第9回BL小説大賞で奨励賞を受賞。アルファポリスのアンダルシュノベルズより書籍化決定。☆2023/3〜刊行中
◎人物設定、容姿等
◎マテウスと孕み子
●孕み子(はらみご)は造語。女性が極端に少ない世界を支える存在。男性とアナルセックスをすると孕める男性。孕み子同士は妊娠しない。あそこが小さいらしい。直腸の襞に隠れた部分に子宮への入り口があり、精子はそこから流れ込む。魔法がないため頑張っておしりから子を生む。小説内設定ではなんとかなるらしい。帝王切開はまだ完全ではない。医療技術の進んだシュナーベル家はできそうだが、差別のために宮廷医師にはなれず国の医療は発展していない。マテウスは孕み子としてシュナーベル家で大切に扱われている。子は二人が限界。マテウスは子は一人までと望んでいる。
●マテウス・シュナーベル (主人公)
【年齢】18歳(外見年齢18)
【性別】男性、子供を生める性
【職業や爵位など】侯爵家の次男
【髪】赤茶色の髪色、茶色の瞳、髪ウェーブ、耳からあご位に髪が掛かるショートボブ、痩身、身長は一番低い。女性的な可愛い系顔立ち。
【瞳】茶色の瞳
【身長】各キャラクター内で一番低い
【体型】痩身、女性的丸みあり
【服装】赤茶色の髪と同色の衣装である、怠惰の衣装を好む。上着の裾と袖に植物(シルフィウム)の刺繍あり。
【その他】転生者、本好き
【性格】子を孕む設定のため、『受け』っぽい感じ。
●ヘクトール・シュナーベル(推しCP)
【年齢】25歳(外見年齢25)
【性別】男性
【職業や爵位など】侯爵家の長男、処刑業務等の文官職、マテウスの婚約者。
【髪】金髪、髪ストレート、長めの髪を緩く後ろで一くくり。背中の中程
【瞳】金色の瞳、切れ長
【身長】マテウス以外の男性と同じくらい
【体型】男らしい体つき
【服装】侯爵家の嫡男に相応しい衣装。落ち着いた感じ。文官の為剣は持たないが、ナイフ位は携帯してる
【その他】特になし
【性格】処刑を生業。酷薄な感じ。ただし、マテウスにのみ優しく愛してる。
●ヴェルンハルト・フォーゲル(セックスあり)
【年齢】25歳(外見年齢25)
【性別】男性
【職業や爵位など】王太子殿下
【髪】豪華な黄金髪、髪ウェーブ、長めの髪を無造作に垂らしている。肩より下くらい。
【瞳】碧眼、つり目
【身長】マテウス以外の男性と同じくらい
【体型】男らしい体つき
【服装】王太子殿下に相応しく豪華な衣装。
【その他】ピアス、王太子を示す指輪、豪華な剣
【性格】マテウスに愛憎入り交じり。意地悪でひねくれた性格。
●アルミン・シュナーベル(精神的CP)
【年齢】20歳(外見年齢20)
【性別】男性
【職業や爵位など】処刑人、マテウスの幼馴染
【髪】黒髪
【瞳】黒い瞳、切れ長
【身長】マテウス以外の男性と同じくらい
【体型】細マッチョ
【服装】だらしない。きっちりしていない衣装
【その他】ピアス、暗殺の武器
【性格】マテウスに愛情を抱いている。明るい。
●カール・シュナーベル(血脈の絆)
【年齢】18歳(外見年齢18)
【性別】男性、成長期に去勢されて中性的体型
【職業や爵位など】マテウスの弟、侯爵家三男
【髪】赤茶色の髪色、ウェーブ、背中以上
【瞳】茶色
【身長】細身、シャープ、マテウスより上
【体型】去勢され中性的体系、シャープ
【服装】父親の好みで白系の衣装を着ている
【その他】ピアス
【性格】父親に凌辱されて、世間を恨んでいる。ただし、マテウスは好き。愛憎含み。
●ヴォルフラム ・ディートリッヒ(恩人、憧れ)
【年齢】21歳(外見年齢21)
【性別】男性
【職業や爵位など】護衛騎士、公爵家次男
【髪】金髪、ウェーブ、短め
【瞳】翠色
【身長】他の男性より高い
【体型】マッチョ
【服装】護衛騎士の姿、きっちりした姿
【その他】護衛の為、剣を所持
【性格】王弟殿下の落胤。王太子の従兄弟。王家に監視されており、王家を憎む。性格暗い。
◎王家と二侯爵家の関係
●フォーゲル王国
ローランド帝国崩壊の後の内乱を統一して建国。
それまでの多神教国家から他国の一神教を国教と定める。ただし、混乱を避けるために宗教の強制はなく、フォルカー教を市井に徐々に浸透させていった。
建国に貢献した伯爵二家に侯爵位をあたえたが、二家が対立するように誘導。
●侯爵家 シュナーベル家
「不名誉な穢れた血脈」
「死と再生を司る神の末裔」
領地は豊か。
処刑執行人の一族であることと、一神教に改宗せず多神教を信仰している為に、世間や教会から差別を受けている。王家も差別を放置。
ライバル家
●ディートリッヒ家 侯爵家
「栄誉ある好ましい血脈」
領地は貧しい。
名誉を与えられ世間から称えられる一族。しかし、国に忠誠を誓うあまり王家の望むままに軍費を支出して、領地の運営がままならない状況。
●ローランド帝国時代のシュナーベル家とディートリッヒ家の待遇
共に伯爵位であり、険悪な仲ではなかった。シュナーベル家は「死と再生を司る神の末裔」として畏怖されていた。
◎作風、舞台設定
シャルル=アンリ・サンソンから、物語の発想を得ています。フランス革命期の死刑執行人で、パリの死刑執行人を勤めたサンソン家の4代目当主。 ルイ16世やマリー・アントワネット等を処刑した人なので、世界観は『ベルばら』的な。背後に花が飛ぶような耽美な世界観。
◎物語の思いつき
BL小説の悪役令息に転生したら、王子とやってる最中だった!←当初、コメディ路線から妄想開始
◎小説内小説「愛の為に」作者 月歌
世界設定は男女存在。女は少なく妊娠しにくい。女性のかわりに子を孕む男性の「孕み子」が存在する。
※以下、WEB版と書籍版の設定が混在しています
◎主人公 俺、 私
●マテウス・シュナーベル
●前世 松田 優也
20歳
赤茶色の髪(ウェーブ、顎の長さくらい
側室の子ども、カールの兄
弟カールと同じ髪色 赤茶色の瞳 茶色の瞳
カールとは、産みの親が同じ
レーズンチーズケーキが好き
(悪阻とフォルカー病罹患の際には嫌いになる)
弟を殺した、小説内では裏設定として伏せられている。王子の妃候補になった後に王太子殿下の親友となる。冴えない男設定。
殿下から、カール殺害の犯人を探すために王城に出仕するように命じられる。実際は、犯人と疑われて呼び出されたか?疑いははれたもよう?
後に後宮で子を死産
亡き子の為に、赤いゼラニウムの花言葉
『君ありて幸福』墓標に記す
◎マテウス、カールの産みの親 側室
●グンナー・シュナーベル
三人目を孕んだ時に子宮に亀裂が入り死亡。苦しんで亡くなった。アルノーの腹違いの弟。アルノーに執着された生涯。アルノーを愛していたかは不明。グンナーの死を目の当たりにしたために、マテウスは一時期失語症となる。それをきっかけにカールとの蜜月の時が始まる。カールがアルノーの元に送られるまでは、二人は同じ部屋で過ごす。その際に、マテウスの心の隅にカールの愛情の欠片が集まり、心に幻のカールが棲み着く。彼の存在は作者もよくわからないので不明とする。
◎マテウスの同腹の弟 死去
●カール・シュナーベル 僕
18歳
主人公の同腹の弟
赤茶色の髪(ウェーブ、肩より少し長い)
茶色の瞳
(↑マテウスと同じ瞳と髪色)
細身の美人。去勢されて中性的に成長。マテウスより背は高い。他の男性より低い。
偽りの妃となるため工作。主人公に殺される。
孕まない男だが、殿下に孕めると嘘をついた。カールは嘘吐きのため、上記の内容にも嘘が含まれる。殿下の親友。実父から性的な関係を強要された経験から、シュナーベル家の血脈を途絶えさせたいと考えていた。たぶん。体型維持のため去勢された。
一時期、一神教信者になる。
殿下の初恋相手と噂を流す。
マテウスが好きだった??
死んでるので不明。
◎侯爵家次期当主 主人公の兄 俺
●ヘクトール・シュナーベル
金髪(ストレート) 金の瞳
23歳
押し花が趣味
※書籍化に際して、マテウスの腹違いの兄から従兄弟に変更。当主アルノー・シュナーベルに血脈の弊害が見られた為「シュナーベルの刃」より、本家の血脈を薄めるために選ばれる。十代前半で本家に迎えられ、マテウスとカールの義兄となる。マテウスを守るためにカールを犠牲にするが、己も義父のアルノーに身を捧げていた過去がある。その為、人と肌が触れ合うことを嫌う。ただし、マテウスだけは別で大好き。理由は不明。主人公がカールを処刑した事を知っている。荷担もした。
※WEB設定
主人公とは、産みの親が違う。従兄弟の婚約者あり。婚約解消、主人公と婚約。主人公を愛している?
◎アダム ・シュナーベル 産みの親
血脈を薄める為だけに、傍流より連れてこられた正妻。※WEB版、書籍版、共に共通とする。
◎主人公の父、候爵家現当主
●アルノー・シュナーベル 私
腹違いの弟のグンナーを側室として愛情を注いだ。その愛を血脈の弊害と捉えられたことに怒りを感じている。グンナーを愛するあまり、マテウス、カールに続き3人目を孕ませた。しかし、グンナーの腹は裂けて死亡する。その後、アルノーはグンナーに容姿の良く似たカールを凌辱。血族に執着してカールを凌辱し尽くす。また、マテウスに自らの子供を生ませたいと思っていた。
マテウスが後宮に入ったのち、ヘクトールに殺害された。
◎叔父 シュナーベル家の処刑人(シュナーベルの刃)
●ループレヒト・シュナーベル
アルミンの父親。
表に出ない。
●アルミン・シュナーベル 俺
主人公の護衛、手伝い、処刑執行人
マテウスの幼なじみ、カール暗殺の手伝いをした。
マテウスの癒やし的存在。アルミンはマテウスをからかいながらも、本当は深く愛している。マテウスの代わりに殿下に抱かれるシーンがあるので、抱かれる側も慣れている可能性あり。
マテウスはアルミンによく抱きつく。彼から「シュナーベルの領地の土と風の香り」がすると伝える。やがて、マテウスはそれがアルミンの放つシュナーベルの濃い血脈が放つ匂いであると気がつく。ヘクトール兄上には感じないそれをアルミンには感じ取り戸惑う。一線を超えれば互いに離れられない関係になると、直感で理解したマテウス。それでも、アルミンを手放すことができない。アルミンも承知で最後まで付き合う。
※書籍化での変更により、アルミンとヘクトールが兄弟となった。アルミンはレープリヒトの正妻の子であり、ヘクトールより本家筋の血脈が濃い。マテウスとアルミンの関係に変化が起これば大問題。アルミンには要注意!いや、作者的には結ばれてほしい(泣)
●アンリ = シュナーベル 僕
アルミンの弟
12歳
●ルドルフ = シュナーベル 俺、私
処刑人をやめて王都で医者として働く。叔父一家の長男。マテウスが後宮内に押し込まれて子を孕むと、自ら去勢して主治医としてマテウスの元を訪れる。
◎後宮 王国内で最も美しいとされる場所。『セント・メアリ・ミード村』を後宮内に再現している。作中作者の月歌先生が、ミス・マープル好きの為この名がついた。
◎フォーゲル王家
● ヴェルンハルト・フォーゲル
ヴェルンハルト殿下 俺
フォーゲル王国王太子殿下 第1王子
黄金色(ウェーブ、肩くらい) 青い瞳
23歳
初恋がカール、妃に求めた実際は友人
母は側室、ペーア・レトガー (ヨッヘン・レトガー男爵家の養子) 火刑 罪名通姦罪
母親の火刑を目にした日、殿下はシュナーベル領地の教会でカール14歳と出会う。運命の出会い。やがて、カールとの間に問題を抱えるが、最期までカールを友として、あるいは恋人的感情を抱く。
母親の先祖はシュナーベル家の傍系につながる。ペーア = シュナーベルは、出自隠して男爵令息となる。そして、後宮入を果たす。子をもうけるが出自を偽っていた事が陛下にバレて怒りをかい処刑される。
殿下の歪んだ性格は、母の暴力と父親の陛下から憎まれて育った環境によるものと思われる。マテウスが殿下の事をもっとも理解しているのは、彼自身も弱い心から己を歪ませた経験から生まれていると思われる。
◎殿下と側室の間には、八歳と六歳の王子がいる。
殿下が15歳の時の子供
●八歳 ファビアン・ フォーゲル 僕
金髪 青い瞳
産みの親フベルトゥス・ヒルシュは、心を病み実家に帰り籠っている。ファビアンの髪を茶色に染め、虐待も加えていた。失語症に陥り、マテウスが言葉の先生を務める。やがて、マテウスを自分の母親にと求めるようになる。次期王であり重要人物。
●六歳 ヘロルド・フォーゲル 僕
金髪 青い瞳
◎産みの親イグナーツ・ファッハ
ラストでマテウスに刃を向ける重要な役どころ。
影は薄い。
●フォーゲル国王 陛下
ヴァルデマール ・フォーゲル陛下
跡継ぎの王太子殿下を嫌い、新しい世継ぎを作ろうと画策。若い妃候補を抱き子を孕ませたが死産した。妃候補も死亡。その後は、植民地の孕み子にのめり込み、フォルカー病に罹患して死亡する。
●王弟殿下
シュテフェン ・フォーゲル 私
虹彩異色症の人物。
金髪から覗く瞳は、右虹彩がブルー、左虹彩がブラウン。虹彩異色症の登場人物は、この小説では一人しか存在しない。邪悪な眼を持つものとして、子を作ることを禁じられた。
唯一の子がヴォルフラム・ディートリッヒ
●ヴィリバルト・ヴァインガルトナー
公爵家当主
植民地の奴隷と孕み子を密輸。その結果、国内にフォルカー病の蔓延を引き起こす。王弟殿下の産みの親の実家
◎ライバル家
ディートリッヒ家 侯爵家
「栄誉ある好ましい血脈」
●ヴォルフラム・ディートリッヒ 私
21歳
金色の髪(ウェーブ、短め)、翠色の瞳、
王弟殿下の落胤の為、王太子殿下とは従兄弟関係。小説内「愛の為に」では、彼が殿下を殺害する。ただし動機も書かれず物語は唐突に終わっている。彼が殿下に殺意を持つシーンはない。ただし、マテウスの敵となるものは殺害する可能性が高い。
護衛騎士として体を鍛えている。細マッチョ、殿下より身長高い
主人公の初恋の相手、学園時代暴漢から守ってくれた。主人公と学園で同級生 。主人公を強姦から守る。なのに、何故かマテウスのカール殺害計画では、ヴォルフラム・ディートリッヒが犯人に仕立て上げられている。結構可哀想な人。後に右半身の機能を失う。剣を持てなくなったヴォルフラムには、殿下の暗殺は物理的に無理だとマテウスは推論にたっする。
永遠の妃候補と同腹の兄、次男、側室の子
●永遠の妃候補
アルトゥール・ディートリッヒ 僕
黄金色の髪、翠色の瞳、紅をひいた唇
子が出来ず心を病んで、殿下と側室の子ども(ファビアン・ フォーゲル)危害を加えようとする。永遠の妃候補 と揶揄する言葉は殿下が広めたが、元は彼をみてマテウスが不用意に発した言葉が発端となっている。
●フリートヘルム = ディートリッヒ 俺
白銀の髪色、青い瞳
ディートリッヒ家嫡男 正妻の子供
殿下を抱きたいと思っている。しかし、攻めと攻めの為に折り合いが合わず。殿下からは白豚と呼ばれている。ただし、美形。孕み子は苦手。マテウスは不細工だが婚姻により救済してやってもよいと考えている。ヘクトール兄上とアルミンはブチ切れている。
●アレクサンダー = ディートリッヒ
ディートリッヒ家の現当主
隠居の身
◎当て馬的な嫌な奴
●ヘンドリク = マーシャル
学園時代、マテウスを襲った首謀者。マテウスに歪んだ感情を抱いている。現在、異端審問官になっている。
◎フォルカー教国
●クリスティアン = バイラント 私
枢機卿の一人で最年少。教皇の隠し子とされる。
金髪、碧眼
小説 「愛の為に」に登場。
現教皇は無類の孕み子好き。枢機卿や教皇は、孕み子と交わる事を禁じられているが、クリスティアン・バイラントに命じて、各地の孕み子を集めさせている。
クリスティアンは、立ち襟の黒の祭服を隙なく着込み、金糸で彩られた緋色のローブをふわりと身に纏っている。呼び名は、倪下(げいか)
●フォルカー病
フォルカー教国で、五年前に大流行。植民地から持ち込まれた伝染病と考えられる。孕み子が特に犠牲となった。
現在、フォルカー教国内では病で孕み子が大量に亡くなり、人口現象の傾向。その為、植民地奴隷を再び教国内に連れ込んでいる。植民地の孕み子は限界まで孕まされるもよう。なお、この行為から収束した流行病が再び広がり始める。
●フォルカー教国
フォルカー教
唯一神、 一神教の発祥地
グレゴーリウス = フォルカー預言者
「神の代弁者」
教皇は、預言者グレゴーリウス = フォルカーの名を代々を名乗る仕来たり
フォルカー教国は、唯一神を崇める一神教の教皇が国を治める宗教国家である。一神教信者にとっては聖地であり、生涯に一度は訪れたいと望む国である。
フォルカー教国は、預言者である『グレゴーリウス = フォルカー』により建国された。
グレゴーリウス = フォルカーは、フォルカー帝国の皇帝の末弟であった。彼は幼少期に教会に入り、成人した後に一神教の教皇の座に就いた。
そんなある日、グレゴーリウスは唯一神の啓示を受ける。彼は神の啓示に従い、兄殺しを行い国を乗っ取った。グレゴーリウスは、フォルカー帝国を廃すると、教皇の名でファルカー教国の建国を宣言した。
次にグレゴーリウスは、一神教の教団に唯一神を崇拝する優秀な人材を集めた。グレゴーリウスは、彼等を枢機卿に任命すると、枢機卿団に宗教行事や国政まで任せた。
そして、彼は長く教皇の地位に在り、預言者としてフォルカー教国を見守った。
教皇グレゴーリウスが亡くなると、一神教の枢機卿団から新しい教皇が選ばれた。教皇に選ばれた者は、預言者であるグレゴーリウス = フォルカーの名が与えられ、その名に相応しい栄誉と権力を与えられた。それは、現在も続いている。
◎その他、資料
●祭服 キャソック コート
●ゲプハルト = ヘルトリング←だれだ、これ?
●孕み子(はらみご)の読み方
幼子の正しい読み方は、「ようし」「おさなご」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、幼子の正しい読み方は「おさなご」になります。
幼子の”幼”は「おさな(い)」「よう」、”子”は「こ」「し」と読むことができますが、幼子は「おさなご」と読むのが正しく、「ようし」と読むのは間違いです。
また”子”の読み方は「こ」と読むことはできますが、もともとそれ単体では「ご」という読み方をすることはできません。
幼子のように「おさなこ」ではなく、「おさなご」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
幼子であれば、幼(おさな)+子(こ)なので、子(後ろの語)の語頭である清音の”こ”が濁音の”ご”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
●ドイツ名 名前
統一したいな。
●信頼できない語り手
作中の作者、月歌先生
●娼館
アルミンの行きつけ
ヘクトール兄上の秘密とか
●密偵
●異端審問所はローマだけでなくスペインとポルトガルにも設けられていたが、それらは国王の権限での裁判であったのに対し、ローマの異端審問所はローマ教皇の権限のもとにあり、イタリア国内を管轄した。正式には検邪聖省(略して聖省という)という教皇庁の省の一つであった。検邪聖省に所属する10名の枢機卿が異端審問官を務め、教皇が代表となって宗教裁判が行われた。検邪聖省長官の役職はドミニコ会が独占していた。その業務の多くは検閲であり、出版物を取り締まって禁書を指定する権限を有していた。
●ガゼボは人々に雨宿りの場所や日陰を提供することが目的であるが、ベンチなどを設けて休息や展望の場としても機能し、庭園や公園の景観(ランドスケープ)を構成する装飾物にもなる。
●一定の限定された空間に感染者や保菌者が存在し、飛沫などを介して次々と病原が伝染してゆく可能性があることから、対策には環境的あるいは大衆的な対応が効果的とされ、公衆衛生学的手法として、感染者や保菌者を隔離することでそれ以降の伝染を予防することがある。
社会基盤に打撃を与えるほどの被害を及ぼした伝染病は疫病(えきびょう)と呼ばれる。歴史上はペスト、スペインかぜなどの重大な伝染病が流行して非常に多くの死者を出したことが有名である。また、天然痘は撲滅されるまでのあいだ長期にわたって全世界で死者を出し続けてきた。
●薬草や料理で使うほか、避妊薬としても大変な人気だったので、約600年の間キュレネはシルフィウム貿易によって繁栄しました。しかし、シルフィウムを栽培しようとしてもうまくいかず、野生種のみだったため紀元1世紀ごろには絶滅してしまいます
キュレネの都市はアフダル山地から流れ出る水脈に恵まれた、緑豊かな高台に建設され、周囲にはアフリカ大陸の珍しい動植物がみられました。
やがてこの地に移住したギリシャ人たちは、周辺一帯に自生する不思議な植物を発見します。これが「シルフィウム」と呼ばれる花でした。
古代の記録によると高さ50cmほど、黒い樹皮に覆われた太い根と中が空洞になっている茎、黄色の葉を有すると記されています。キュレネを中心とする地中海沿岸部の狭い地域にしかみられず、採取できる場所は限られていました。
そしてこの草花から採れる樹脂を煎じると、調味料や香料、媚薬になることが発見されました。特に避妊薬、堕胎薬としての効果が広く宣伝され、たちまちキュレネの特産品として輸出されるようになったのです。
現在このシルフィウムが何の種であったかを特定するのは困難ですが、セリ科の多年草であるオオウイキョウの一種だったという説があり、コインの図像とも類似しています。
●オオウイキョウとコインのシルフィウム
オオウイキョウも弱毒性があり、家畜が口にすると出血性の中毒症状が現われるとされています。
なお「シルフィウム」の名称は現在、キク科のシルフィウム属として残されています。「ツキヌキオグルマ」とも称される現在のシルフィウムは北米原産であり、形が古代のシルフィウムに似ていることから名づけられました。
キュレネにとって貴重な輸出品となったシルフィウムは、建設されたばかりの植民都市の経済に潤いをもたらしました。西にカルタゴ、東にエジプト、北にギリシャ本土を配したキュレネは地理的にも恵まれ、周辺の大国にも盛んに輸出されました。
効果的な避妊方法が確立されていなかった時代、飲むだけで避妊効果が得られるシルフィウムは需要が途切れることがなく、遠くギリシャ本土でも高値で取引されました。古代ギリシャの名医ヒポクラテスも、シルフィウムは解熱作用、鎮痛作用があり、咳の緩和や消化不良の改善にも役立つ薬草として推奨したと云われています。
シルフィウムによって富を得たキュレネは大規模な神殿や公共建築物が次々と造営され、北アフリカ有数のギリシャ植民都市として発展してゆきました。
経済的に発展したキュレネは独自のコインを発行しましたが、その裏面には都市に富をもたらしたシルフィウムを刻みました。現代となっては、失われたシルフィウムの姿を記録した貴重な史料になっています。
●コモンタンジー(Tanacetum vulgare)は、その毒性にもかかわらず、昔は一般的な薬用植物として使われていました。民間療法では月経を誘発するとされる女性のハーブとしても扱われていました。昔の言い伝えでは、この植物は実際に避妊薬として使われていたようです。
コモンタンジーは全体的に毒性があり、コモンタンジーの精油は毒性のある成分ツヨンの含有量が多く強い毒性(神経毒性)を発揮します。
かつては内服薬や料理の香りづけに使われることもありましたが、現在では、飲食を含め内用は危険とされます。毒性作用は痙攣・嘔吐・子宮からの出血があり、重篤な場合は呼吸停止・多臓器不全に至る可能性があります。
●この虫はツチハンミョウ科に共通する毒成分カンタリジン (cantharidin) を体内に蓄える。この昆虫を人間が摂取するとカンタリジンが尿中に排泄される過程で尿道の血管を拡張させて充血を起こす。この症状が性的興奮に似るため、西洋では催淫剤として用いられてきた。歴史は深く、ヒポクラテスまで遡ることができる。「サド侯爵」マルキ・ド・サドは売春婦たちにこのスパニッシュフライを摂取させたとして毒殺の疑いで法廷に立ったことがある。
●現王朝は一神教を国教に定め以来、唯一神信仰を手厚く保護している。一時期、一神教への入信を強要して時期もあった。だが、現在は王国民に信仰を強要することはない。だが、一神教信者でないと、様々な不利益を被る社会環境になっている為に信者は多い。また、上流階級では神学の知識も必須になるため、貴族の大半は一神教信者で占められている。
●庶民にも、唯一神信仰は広まっている。領地内に学校を建てる場合、一神教の教会を併設することが義務付けされている。学校で神学を学ばせないと、領主に罰が下される。信仰は強要されていなくても、実質は強要されているのと同じ環境かもしれない。
シュナーベル家も、同様の立ち位置を取っている。領地の民が望めば自由に一神教を信仰できる。シュナーベル家の血族の者も自由に信仰できる。同時に、信仰しない選択もできる。俺も兄上もアルミンも信仰はしていない。兄上の元婚約者やカールは、一神教を信仰していた。
一神教に入信すれば、唯一神信仰の教義に縛られるため、当然他の神は否定される。シュナーベル家の者が入信する時は、「死と再生を司る神」の末裔である事を自ら否定しなければならない。俺には否定できないので、信仰しない。しかも、シュナーベル家の場合、入信を希望しても、教会の方から嫌がられるという事情もある。俺は、どうしても一神教に抵抗を感じる。
だが、同じ環境で育ったカールは一神教を信仰していた。子供の頃はアルミンを好いていたのに、ある時から無視する様になったのは信仰のせいかもしれない。ただ、アルミンを侮蔑するような言葉を発していたとは知らなかった。
俺は弟のカールの事を結局何も知らないのかもし
●「Houbigant(ウビガン)」は、世界で最も古い歴史を持つ、権威あるフランスの香水ブランドのひとつ
1775年、創設者のジャン・フランソワ・ウビガンがパリのフォーブール=サントノレ通り19番地に「花々の籠」という手書きの看板を掲げて香水店をオープンさせたのがブランドのはじまりです。
その高貴で美しい香りは、瞬く間に世界の王族・貴族を虜にしました。かのマリー・アントワネットもその一人。顧客だった彼女は、フランス革命でギロチンにかけられるその時まで、肌身離さずウビガンの3本の小瓶を胴衣に忍ばせていた、という有名なエピソードも。
時は過ぎ、1882年には世界初となる合成香料を用いた香水「フジェール ロワイヤル」を発売。香水界に衝撃を与えると同時に現代的香水作りの幕開けを飾ります。
香水史で語られる名香たちが現代調香師の手によって蘇ります。華々しい発展と再興を支えた、革新的クリエイションをお楽しみくださ
●ギロチン(仏: guillotine フランス語発音: [ɡijɔtin] 英語発音: [ˈɡɪlətiːn])は、2本の柱の間に吊るした刃を落とし、柱の間にうつ伏せ状態にさせた被処刑人の首を切断する斬首刑の執行装置である。フランス革命において受刑者の苦痛を和らげる人道目的で採用され、以後フランスでは1792年から1981年まで使用された。「断頭台」、「断首台」とも呼ばれるが、これらはより正確に言えば斬首刑の執行の際に用いられる台全般を指し、ギロチンに限らない。またギロチンのような断首装置の原型は13世紀のヨーロッパにはすでに存在した。
●たしかに、件の男は異端審問官より拷問官に向いていたようだ。ヴォルフラムは、一神教の教義に背いた『悪魔つき』として拷問が加えられた。ヴォルフラムは、右耳を付け根から斬り落とされた。同様に、右手の五本の指も、付け根から斬られていた。拷問を加えた男は、ヴォルフラムの耳と指を、牢獄の番犬の餌に混ぜて食わせたと証言している」
「ひでぇな・・」
「だが、拷問はそれだけでは終わらなかった。ヴォルフラムの右目には、『悪魔つき』を示す烙印が押され眼球を焼かれた。その『悪魔つき』の目を完全に塞ぐ為に、右のまぶたには、罪人を示す焼き印が押された」
「気分が悪くなりますね・・」
「更に気分が悪くなるぞ、ルドルフ。男は何故だか分からないが、ヴォルフラムの右側の体を執拗に責め苛む事に注力した。肺や臓器をギリギリで外し、鋭く細身の剣で身を突き刺し、その行為自体を楽しんでいた節がある。その為に、ヴォルフラムは・・短期間の拷問にも関わらず、右側の身体機能の多くを奪われてしまった」
ルドルフが大きく息を吐き出す。彼の表情は暗い。それは、アルミンも同様であった。
「拷問官でもない素人が、それだけの拷問をおこない・・ヴォルフラムが、生きていたとは信じがたい」
「確かにそうだな、ルドルフ。だが、ヴォルフラムは生きていた。拷問を受け、剣を刺されたその状態で・・ヴォルフラムは、鎖に繋がれて牢獄に放置されていた。牢獄でヴォルフラムを発見した者は、恐らく彼の死を予期した事だろう。だが、先も述べた通り、ヴォルフラムは生きていた・・」
ヘクトールは、不意に何事かを考え沈黙した。その沈黙さえも、二人には恐ろしく感じられた。ルドルフは、たまらず声を掛ける。
「ヘクトール様、続きを・・」
「ああ、すまない・・少し考え事をしていた。先にルドルフが指摘した通り、男には異端審問官よりも、拷問官としての才能があったようだな。死なないように拷問を続ける為には、相当の技術が必要だ。件の男は、新人拷問官よりよほど腕がある。おそらく、男に拷問の技を仕込んだ拷問官も職を解かれ・・男と共に殺される事だろうな。まあ、どうでもいいことだが」
「ヘクトール様は、既にディートリッヒ家に、男の処分を譲ると決めたのですね?」
「アルミン・・今回に関しては、被害はあちらが大きい。それに、件の男が死ぬなら・・誰が殺そうと問題はない筈だ?それよりも、問題はヴォルフラムだ。奴は、右手五本の指を、根元から切られた。指を失っては剣を握れない。右足首と右手首の健も斬られた。ヴォルフラムは、剣士としては死んだも同然だ。もう奴は『マテウスの騎士』を名乗れはしないだろう。ヴォルフラムは、自分の身さえ・・守れない体となってしまった訳だからな・・」