あの当時は理解できなかった痛みと苦しみ
今でもこのフェスの映像は覚えている。
当時の私はどうしてもゴシップ的な面でしか彼女を評価せずに彼女に興味を持てなかった。
ピートのいたリバティーンズとかもやや、ストロークスに比べるとゴシップやアイドル性みたいな面でしか換算してなかったので好きになれなかったし、なんだったらアークティック・モンキーズが新星のごとく現れていたので評価を不当に下げていたと思う。
エイミー・ワインハウスを本当の意味で自分に取り込めたのは、社会人になってからだ。
彼女が亡くなった年齢を超えて、初めて彼女が抱えていた痛みや苦しみ、
有名になったことで手に入れた代償について、少しだけ理解はできたと思う。
亡くなった日の朝はとくダネで確か速報を出していた。
彼女を叩いて喜んでいた連中はすぐに手のひらを返した。それは一緒になって彼女を紛糾し、亡くなった後にはまるで聖女のごとく扱った音楽メディアも同じなのを覚えてる。
結局彼女も世界が殺したのだ。
幸あれとは言わない。
ただ、この映像の時に本当に傷ついていたのは誰だったのかは明白である。