法科大学院選定にあたっての先人の知恵

 中間試験中に少し余裕ができたのと各法科大学院の説明会が始まるので、偉大な先輩方が法科大学院進学にあたり選定の基準にしたものをまとめてみます

 細かい話をするとキリが無いので大まかに知ってほしいところを重点的に


 パンフレットや広報などの外部からわかること

 合格実績

 合格率や合格者数のことで、割合や人数で自分の合格が決まるものではないですが一番よく挙がった項目です

 不合格者が多数を占めるより合格者が多数占める方が全体のレベルが上がるとの意見もありました

 環境は大事と言いますが、ローの目的が司法試験合格である以上、合格実績=そのローの環境と言えるかもしれません


 立地

 そもそも通えるかという問題なので当たり前ですが、ローが淘汰されて選択肢が限られていますのでわざわざ説明会やパンフで調べるものでも無さそう

 

 奨学金

 年収要件や奨学金の種類は各ローで特色があるので、よくよく比較しましょう


 教授、カリキュラムなど学生に向けた制度

 誰がどう教えてくれるか、取得単位数(免除含む)、授業の様子(予習の負荷も)、学内や学外のサポート制度(在学中や修了後)など


 ネームバリュー

 狭い界隈ではわかりませんが、法科大学院が知られていない世界ではまだまだネームバリューが生きているみたいです


 内部からじゃないとわからないこと

 これまで書いてきたことは自分で調べれば大体のことはすぐわかると思います

 逆にこれらを踏まえて説明会で質問したり在校生に聞いてほしいことを書いてみます


 合格実績

 留年率や在学受験要件です

 少ないとは思いますが、受験者を調整して合格率を高くしているのではないかというローも、、、

 また留年させることで受験する学生の質を上げているのでは無いかとも思うところもあります

 私が調べた中では入学段階で在学中受験が実質的に無理なローもありました

 見かけの数字に誤魔化されることなく、自分が希望する未修既習の留年率、実質的な在学受験要件、卒業者数などの実態を確認しましょう


 奨学金

 ロー人気が上がったことにより奨学金の支給要件や受給要件が厳しくなっているところもあるようです

 二年間保証と定めていても成績で打ち切られたり、進級時の継続が明らかに厳しいなど、学生からしたら入学させてから回収すると思うようなところもあります

 そのような内容ははっきりと広報していないし、入ってから気づく人も多いので金銭的に厳しい方はよくよく調べましょう


教授、カリキュラムなど学生に向けた制度

 法科大学院側は教育機関なので過去問添削や試験対策は基本しない

 法曹になりたい学生にとって司法試験の合格に寄与できない法科大学院に価値は無い

 ここらへんの広報できない大人の事情を、担当者や先輩方に聞きましょう

 各ローはあの手この手を使っていますがオープンにできない話もあります

 サポート体制が充実しているというのも、どのレベルの、誰にとって良いのか怪しいものです

 色んな授業が設定されていても選択権などないローもあります

 自分に合うかどうか吟味しましょう



最後に

 ロー進学にあたってはまずは自分で調べた上で在校生に話を聞くのが一番と思います

 やはり外向きの広報や説明会では耳障りの良いことしか言えませんし、オフレコ話などもってのほかです

 血肉の通った話は在校生や直近の卒業者からしか聞けないので、自分の知りたいことをまとめて先輩に礼儀を持って質問しましょう


 それととある先輩が言っていた言葉で一番納得したのは自走力です

 司法試験の合格率から見てもローが司法試験に合格させてくれるわけでは無いのは明らかで、ローに教えてもらうよりもローを使って学ぶという姿勢で選ぶのが一番だと思います

 私自身もローの授業だけ受けていても合格しないなと思っていて(内容は素晴らしい)、どれだけローのシステムを使って自分が合格に向けて走れるかが大事だなと思っています

 できればこの観点からも先輩方に広く話を聞いていただきたいです

 新入生風情が申し訳ないですが、自走力については強く思いましたので蛇足させてもらいました

 

 

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