快適な旅行やドライブをサポートする『リース・レンタル』*日本経済68業界
日経平均株価(225銘柄)で登場する
合計68業界の動向を紹介します。
金融の『リース・レンタル』
▼業界動向
2014年→2019年 成長
2020年→2021年 下落
2021年→2023年 回復
▼業界平均
・売上高 :1兆4558億円
・営業利益率 :8.66%
・自己資本比率:31.55%
・ROE :12.56%
・ROA :4.88%
※用語の詳しい説明は文章下段の
【経営の基礎知識】から確認できます。
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1位 トヨタ自動車株式会社
増収増益:売上45兆953億2500万円/24年3月期
24年3月期は日本企業初、
グループ連結の営業利益5兆円台を突破しました。
販売好調の反動を市場環境と捉え、
取引先や販売店への費用支援を行い、
成長領域にも積極投資。
25年3月期は減益となる見通しですが
ハイブリッド車(HV)の
世界販売台数は447万台の見込みで好調。
*世界シェアは約6割とされ
過去最高だった24年3月期実績(359万台)を
さらに上回る見立てです。
*レクサスを含むトヨタ単体の
販売台数は24年3月期1030万台
*グループのダイハツ工業株式会社と
日野自動車株式会社を含むグループ
総販売台数は24年3月期1109万台
2016年にトヨタの子会社になった
ダイハツ工業株式会社と、
かつてトヨタ(自動車製造部門)を一部門としていた
株式会社豊田自動織機の
出荷停止があった日本を除いて、販売台数が増加。
レンタカー・カーリース事業は、
株式会社トヨタレンタリース横浜
株式会社トヨタレンタリース神奈川など、
1ブロックに1社で全国54社が店舗を出店。
東京エリアは、
トヨタモビリティサービス株式会社
(23区、武蔵野三鷹、成田空港)と、
株式会社トヨタレンタリース多摩に
ブロックが分かれています。
2位 本田技研工業株式会社
増収増益:売上20兆4288億200万円/24年3月期
想定為替レートは
前期よりも5円円高の1ドル=140円に設定。
円換算の海外売上高が目減りし減速。
主力市場の北米では、
ハイブリッド車(HV)をはじめとした
好採算車種が伸びて営業最高益が続いています。
中国では、
四輪車の年間生産能力を削減し、
現地メーカーとの競争激化に伴う
販売の落ち込みに対応しています。
グループ会社の
ホンダモビリティソリューションズ株式会社や
株式会社ホンダモビリティ南関東など9社が
運営している
Hondaのカーシェア・レンタカーサービス
「EveryGO」は福島、埼玉、千葉、東京、神奈川、
愛知、大阪、兵庫、奈良、福岡、佐賀、沖縄に
計248ステーションを展開。
また、
ホンダは世界シェア約30%のバイクメーカー。
株式会社ホンダモーターサイクルジャパンは、
バイクレンタルサービス「Honda GO」を展開。
3位 日産自動車株式会社
増収増益:売上12兆6857億1600万円/24年3月期
為替の円安効果で増収していますが、
主力のアメリカ市場で在庫が増えており
販売台数を伸ばすために
ディーラーに支払う奨励金が大幅に膨らみ
採算が悪化して営業利益は1割減少。
税負担や減損損失も増え純利益は3割減。
シェアが低下傾向のアメリカ市場で
人気ガソリン車、新型「キックス」を発表。
需要が高まるハイブリッド車を
投入できないことによる機会損失を補っています。
レンタカー事業では、
株式会社日産カーレンタルソリューションが
日産レンタカーを全国約350店舗展開。
4位 株式会社日立製作所
減収減益:売上9兆7287億1600万円/24年3月期
送配電網や鉄道など社会インフラ事業における
豊富な受注残が業績に貢献しています。
冷蔵庫や掃除機などの生活家電をはじめ
調理家電や空調家電、コンピュータ製品など
電機メーカーとして高い知名度を誇ってきました。
日立グローバルライフソリューションズ株式会社は
30日間、または必要な期間、
日立の家電品レンタルサービスを2022年から開始。
さらに、株式会社日立製作所は事業範囲は幅広く、
デジタルによる持続可能な社会実現を目指して、
IT分野として金融・社会システムなどの事業展開。
実績としては、
工場インフラをシェアできるスマート工場や、
タッチレス化に対応する空中入力装置の開発など、
数多くのプロジェクトを手掛けています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)推進支援など
情報技術(IT)分野の収益増も寄与して最終増益。
ちなみに、DXの技術として代表的なものは、
「IoT」「AI」「ビッグデータ」「クラウド」
「ICT(情報通信技術)」「RPA(自動化)」
「XR(仮想世界の知覚技術)」の7つです。
25年3月期は1兆円の投資枠を設定。
生成AI(人工知能)に3000億円、製造分野のDXや
グリーントランスフォーメーション(GX)に2000億円、
社会インフラ関連サービスに2000億円、
機動的なM&A(合併・買収)に3000億円。
日立製作所のグループで自動車部品を行っていた
日立オートモティブシステムズ株式会社が、
Honda系の株式会社ケーヒン、
株式会社ショーワ、日信工業株式会社を統合して
2021年1月に日立Astemo株式会社に社名変更。
2023年10月、
株式会社日立製作所は、日立Astemo株式会社の
出資比率を66.6%から40%に引き下げるとともに、
連結子会社から外して持ち分法適用会社にしました。
日立Astemo株式会社の業績が計上されないため減収。
代わりに、本田技研工業株式会社(Honda)が
日立Astemo株式会社の
出資比率を33.4%から40%に引き上げています。
5位 株式会社三井住友フィナンシャルグループ
増収増益:売上9兆3535億9000万円/24年3月期
2001年、大阪の住友グループ住友銀行と、
東京の三井グループさくら銀行が合併して
三井住友銀行が誕生しました。
日銀の利上げによる国内「利ざや」拡大、
アジア地域の収益改善、アメリカ証券大手と
連携した海外投資銀行業務などが好調で最高益。
個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」は、
キャッシュカード、クレジットカード、
デビットカード、ポイント払いの4つの機能が
1枚に集約された「フレキシブルペイ」カードで、
顧客獲得に貢献し、1兆円を超える利益水準を確保。
中期経営計画の施策の進捗や
海外金利の動向や株高を踏まえて、
中期経営計画の最終年度26年3月期の
連結純利益目標を1兆1000億円台半ばに引き上げ。
ROE(自己資本利益率)は東京証券取引所の基準で
9%程度を目指す計画。
グループ会社の
三井住友ファイナンス&リース株式会社は
国内トップクラスの総合リース会社で
世界屈指の航空機リース事業を展開。
環境エネルギーや不動産、
DXを活用したビジネスにも着手しています。
グループの会社の
住友三井オートサービス株式会社は、
自動車、車両、及びそれら部品や用品をリース。
6位 スズキ株式会社
増収増益:売上5兆3742億5500万円/24年3月期
日本やインドを含むアジアの販売が伸びて増収。
国内の値上げや高単価車の比率上昇で採算改善。
一方で、
ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)や
開発費負担が重くコスト増加。
小型車に対応したHV新型エンジンを開発し
エンジンの小型化と燃費性能の向上を両立へ。
EV駆動装置も内製化する方針です。
レンタカー事業は、
スズキレンタカーを展開。
2019年に、
トヨタ自動車株式会社と資本提携しています。
7位 マツダ株式会社
増収増益:売上4兆8276億6200万円/24年3月期
アメリカでSUV販売を伸ばしながら
高価格帯へシフト。出荷台数の増加で増収。
為替の円安によるプラスはありましたが、
アメリカ金利高とディーラーへの奨励金負担で相殺。
25年3月期は円高に振れる予想のため、
為替レートを考慮しない外貨ベースで計算する
外貨建て資産は、評価損としています。
中国の長安汽車と共同開発した
EV・PHV「EZ-6」を24年9月に量産開始。
電動化で先行する中国市場に対応しています。
かつてマツダ株式会社が株式保有していた
株式会社マツダレンタカーは、
2009年、カーシェアリング事業に参入した
パーク24株式会社が最終的に株式を取得したことで
2011年、株式会社マツダレンタカーは
タイムズモビリティネットワークス株式会社に社名変更
2013年、マツダレンタカーは
タイムズカーレンタルにブランド変更された。
グループ会社の
マツダオートリース株式会社は、
個人、法人向けの自動車リースを行っています。
2017年に、
トヨタ自動車株式会社と資本提携しています。
8位 オリックス株式会社
増収増益:売上2兆8143億6100万円/24年3月期
総合リースを主力事業として、
自動車、航空機、船舶機、パソコン、複写機、
IT機器、医療機器、建設機械、工作機械、産業機械、
店内ショーケース、冷凍(冷蔵)庫、厨房機器などを
長期的に貸し出すことで収益を上げています。
自動車の車両管理台数は世界トップクラスで
リースの他に、
レンタカー、カーシェアリングも行っています。
現在では不動産、信託銀行、証券会社、保険など
多角的な金融事業、事業投資も行なっており、
必要に応じて支払いの立て替えや融資も行います。
再生可能エネルギー事業では、
風力、太陽光、水力などの発電設備も開発。
関西パ・リーグ球団オリックス・バファローズ
(オリックス野球クラブ株式会社)の親会社で有名です
インバウンドの回復で輸送機器や不動産運営、
空港コンセッション(公共施設の運営)収益が伸長。
旅客の増加と機体の需給逼迫で機体価格が上昇。
航空機リースの事業成長は続く見込みです。
主力事業の航空機リース事業を強化するため、
24年度で1500億円以上の資金投入。
25年度26年度にも追加投資を検討。
今後3年間で新たに50機以上を購入し、
保有機数を100機以上に増やす予定です。
9位 三菱自動車工業株式会社
増収減益:売上2兆7895億8900万円/24年3月期
世界販売台数は前期比1割増の89万台。
インフレや高金利で景気が減速していた
主力市場のタイ・インドネシアが下期から回復増収。
一方で、競合との販売競争が激化。
ディーラーに支払う奨励金負担が北米などで増加。
米中勢が先行する電動化や、
ソフト開発の加速とコスト削減を計画しています。
2024年7月、
本田技研工業株式会社と日産自動車の連合への
合流を発表したことで
世界販売800万台規模の連合が形成。
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【経営の基礎知識】これさえ分かれば大丈夫!
[ 損益計算書(PL) ]
売上高(客数 × 客単価)
−原価 :仕入など製造原価、人件費など売上原価
−販売管理費:営業活動費、物流、広告、水光熱など
=営業利益
−営業外損益:銀行利息、為替損益、株式損益など
=経常利益
−特別損益 :突発的な損益、固定資産の売却など
−税金 :法人税、法人住民税、消費税など
=当期純利益
営業利益率(=営業利益 ÷ 売上)
5%〜10%で優良な経営状況といえます。
年間の経営活動で得た当期純利益を
利益余剰金として自己資本(純資産)に加える。
ちなみに、自己資本(純資産)と、
銀行などから借りた他人資本を合わせた
「総資産」が会社のお財布になります。
自己資本比率(=自己資本 ÷ 総資産)
少なくても30%、50%以上で優良な経営状況。
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[ 貸借対照表(BS) ]
ROE(=当期純利益 ÷ 自己資本)
自己資本(純資産)は、返済不要な資産、
ROEは、自己資本利益率の略になります。
10%以上で投資価値があると判断されます。
ROA(=当期純利益 ÷ 総資産)
総資産は、自己資本(純資産)+他人資本(負債)、
ROAは、総資産利益率の略になります。
5%以上で投資価値があると判断されます。