「じぃじぃの独り言」: 日経ビジネス【覚醒する14億人経済・インドが世界を回す】
1 はじめに
私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました。
2 今回の特集 : 覚醒する14億人経済「インドが世界を回す」
(1) インド経済は、社会主義的計画経済を見直し、経済自由化路線にかじを切っ
て以来、平均して年7%程度の成長を続けて2021年には、名目GDPで旧宗主
国の英国を抜いて世界5位になった。
(2) 国連推計によると、インドの人口は今年、中国を抜き世界最多となり、平均
年齢も28歳と若く、人口ボーナス期があと20年は続くと見られる。
(3) BRICsの中で、ロシアと中国は権威主義を強め米欧や日本と対立し、現在の
ブラジルも中ロ陣営に立つ姿勢を鮮明にしている中、インドは先進国と途上
国の架け橋を務め、西と東・北と南に分かれた世界の結節点に立つことで国
際舞台でもインドの存在感は増している。
(4) 中国と比較すると、①インドの名目GDPは、まだ中国の1/5程度である②人
件費が中国の半分程度で、英語を話せる働き手が多いことがメリットである
③製造業の代わりにIT産業やサービス業が成長した「未成熟の脱工業化」で
製造業が発達すれば労働力を大規模に吸収できる一方、貿易構造を転換でき
れば経済が安定して外資を呼び込める。なお、地政学リスクが意識され、世
界の製造業が中国依存からの脱却を模索し始めた今、停滞気味だった産業誘
致戦略である「メーク・イン・インディア」には追い風が吹いている。
(5) インドは貧国層が多くて本人確認が大きな課題であったが、生体認証システ
ムを採用した「アドハー(政府が12桁の固有番号を国民に付与したマイナンバ
ー制度)」が普及・深化し、一足飛びにデジタルクレジット社会に移行した。
また、14億人市場のデジタル化は企業の評価を押し上げ、インドのユニコー
ン(企業価値が10億ドル以上の未上場企業)は70社で日本(7社)の10倍である
(6) 米国では、コンピュータが誤作動する「2000年問題」への備えで大量の技
術者が必要になり、インド人材が重宝がられ、その中で頭角を現した人々が
グーグルやマイクロソフトなどのトップにまで上り詰めた。なお、米国で暮
らすインド系住民は2021年時点で約480万人(20年前の2、5倍)となり、米
国で存在感を高めたインド系住民「印僑」が産業から政治まで幅広く米印を
つないでいる。
(7) インドは、複雑な税制や州ごとにバラバラの規制、硬直的な労働市場に土
地収用の難しさなど特有の事業環境で、世界競争力ランキング(2023年版)
でのビジネス環境は中国やタイを下回る評価であり、参入のハードル・リス
クは高くて過去に手痛い失敗を経験した日本企業は少なくない。なお、イン
ド人が見ているのは旧宗主国の英国であり、さらに大西洋を渡った先の米国
である。
(8) 日本企業がインドで生産する製品は買いやすく、過酷な使用環境下での耐
久性を備えることや、アフリカに渡り活躍するインド人は歴史的に多く、ア
フリカとをつなぐ印僑の太いパイプがあることで、インドで事業を軌道に乗
せた日本の製造業は人口約15億人のアフリカ大陸に目を向けている。
3 その他の内容
(1) 世界の平均気温は産業革命前と比べて1.1度上昇し、世界各国で洪水や山火
事といった自然災害が相次いで、2000年から20年間に起きた災害はそれ以
前の20年間と比べて1.7倍に増加している。一方、防災関連の製品・サービ
スは有事の際にしか役立たないケースが多いことで海外展開が難しいとされ
ていたが、平時にも活用するという「フェーズフリー」のビジネスが広がり
つつある。
(2) ウクライナによるロシアへの反転攻勢が思ったほど成果を上げていないのは
中国や、アジアやアフリカ、南米などの新興国・発展途上国「グローバルサ
ウス」がロシア経済を支えているためである。例えば、中国、インドやトル
コがロシアからの原油輸入を増やしている。
(3) 政府は、健康保険証とマイナンバーカードが一体化したマイナ保険証への移
行を2024年秋にも目指すが、健康保険証の情報とのひも付けミスが8000件
以上(ミスは2016年から発生している)続出して不要論が声高に叫ばれている
(4) 日本の製造業の就業者数は過去20年間で約157万人も減少し、団塊世代が7
5歳以上になる「2025年問題」で、ベテラン職員が続々と引退する中で引き
継ぐ若手は少なく、若手の短期間での人材育成は日本の製造業が生き残る課
題である。
(5) 政府は「スタートアップ育成5カ年計画」を策定し、投資額を27年度に10
兆円規模までに伸ばして「スタートアップ10万社」の創出を目標にしている
が、起業・独立した人たちは、社会的信用の低さから、住居選択やクレジッ
トカード作成などの審査に通らないという「見えない壁」に直面する。新し
い働き方を選んだ人の社会的信用を適正に算定するIT化が求められる。
(6) 日本車はEVの普及スピードを読み誤り、EVの価格競争力や品揃えで見劣り
中国市場における日本車の販売減少は深刻である。また、中国は国策として
EVを輸出の柱に育てようとし、今年は輸出首位の座を中国に奪われるかもし
れない。かって、家電や半導体、液晶が台頭する中国や韓国、台湾のメーカ
ーに逆転を許し、自動車産業が同じ轍を踏まないためにも今が正念場といえ
る。
4 「じぃじぃの独り言」
私は以前ふとした時に、中国に次いで経済が成長するのはインドではないか
と思ったが、今回の本誌で、現在のインドの実態や強みがわかり、私の思いつ
きも間違っていないことがわかって良かったと思った。
人口ボーナス時期は労働力が豊富にもかかわらず、教育費や医療費などの社
会保障費が抑えられるため経済が拡大しやすい傾向にあり、日本でも人口ボー
ナス期に大きな経済成長を遂げた。
インドは、人口が14億人で人口ボーナスの規模も大きく、人口ボーナス期が
あと20年続くことで、インド経済に与える影響力は、とても大きいと思う。
インド版マイナンバー制度「アドハー」は超効率的なデジタル金融サービス
の根幹となり、社会の底辺近くにまで金融サービスが行き届くことで多くのイ
ンド人の物欲に火を注ぎ、デジタル消費の活性化につながっていった。一方、
日本のマイナンバー制度は、健康保険証とのひも付けとのトラブル(2016年か
らミスがあったことはビックリ‼️)もあり、また、使う人間にとって具体的な
メリットがないのであれば、不要論が叫ばれても仕方がないと思う。
また、日本企業のインド人CEOが「多様性が求められる時代に多様性に慣れ
ていることがインド人材の大きな強みである」と話していて、この点でも日本
人との違いが今後大きく影響してくるのではないかと私は思う。
さらに、自動車産業までが、家電や半導体や液晶と同じ轍を踏むのであれば
日本経済は、本当に今後どうなってしまうかと心配をするのは私だけだろうか
今、私は24時間テレビ「明日のために、今日つながろう」を見ながらnotoに
投稿しているが、余命わずかな男性が一人娘の成長を願い家族全員で登山をし
て朝日を仲良く見る姿などを見ると、私にも「宝物の孫」がいるので胸が熱く
なり、家族の大切さが再確認できるイイ機会になった。
最後に、私は運動での「体」の筋トレやnotoでの「頭」の筋トレなどで「イ
イ目」をしつつ健康寿命を伸ばす一方、「宝物の孫」の世話をして、働きなが
ら子育てをする一人娘を私なりにサポートしていきたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?