「ちょイケじぃじぃの独り言」: 日経ビジネス「森岡毅 : 必勝の法則」【最強マーケター集団、刀の素顔】
1 はじめに
私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました。
2 今回の特集 : 「森岡毅 : 必勝の法則」【最強マーケター集団、刀の素顔】
(1) ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の再建で知られる日本屈指のマー
ケター森岡毅が率いる「刀(大阪市)」が、旋風を巻き起こしている。
(2) 本誌の森岡毅氏へのインタビュー内容
①設立から7年目に入り、「人と事業を作り出す会社」にしたいと意気込む一
方、マーケティングと知財で観光業に変化を起こし、日本の次世代に継承
する産業の構築を目指している。
② 事業目的に沿って多くの優秀な人たちが集まり、「集団知」を活かすこと
が「力」の源泉で、「バタフライエフェクト(一つの揺らぎが広がれば、世
界が変わる)」を目指している。
③ パークビジネスでの最大の敵は「投資」で、重要なことは、より少ない投
資で需要を生み出すことである。
④ ウォルト・ディズニーやユニバーサル・パーク&リゾースに対抗する第3
勢力になりたいという壮大な目標を持ち、どんな高い壁でも、しっかり階
段を作れば必ず上がることができると考えている。
(3) 「どうすれば、人はそこへ行きたいと思うか」という本能レベルまで探究し
消費者の心を動かす本質的価値を見抜いた上で仮説を立て、それが正しいか
を数字で検証し、最も効果的な戦略を繰り出すことが「森岡流の勝ち筋」で
ある。
「数学マーケティング」のベースとなるのが確率論で、確率を計算する数
式を開発して特許まで取得している。月間入場客実数の予測値とのズレは驚
異の1%の時もある(1日単位の予測でも9割越えが常である)。
一方、日本企業が重視しがちな品質や技術力といった「パフォーマンス」
の優先度は低い。
(4) 需要予測と並んで力を入れるのは、消費者視点での「ブランドの顔」に当た
るコンセプトづくりで、消費者がパッと見て、いいサービスかどうか判断で
きることを目標にしている。
(5) 人材能力を「T型(思考力に強い人)」「C型(人とつながる力や伝える力が強
い人)」「L型(人を率いて動かす力が強い人)」に分類して可視化して強みを
伸ばす一方、会社や事業推進に必要と考える4つの力「①市場構造を読み解く
力」「②プロダクトを創る力」「③プロダクトの価値を伝える力」「①〜③
を回し事業全体で推進する力」と組み合わせてチームを組成する。
力が重視するのは、「形式知化」と「集団知化」である。
(6) 力創業からの主な歩み
2017年10月 マーケティング精鋭集団「力(社員1人ひとりが切れ味の
鋭い刀になって貢献するという意味)」を創業
2018年10月 ネスタリゾート神戸(旧グリーンピア三木)」を「大自然
の冒険テーマパーク」としてリニューアルオープン
2021年5月 西武鉄道とタッグを組み「西武園ゆうえんち」(昭和の
熱気を感じる商店街など)をリニューアルオープン
2022年9月 オンライン高血圧診療サービス「高血圧イーメディカル
」を本格始動
2022年10月 ハウステンボスのブランディング・運営支援を開始
2023年5月 食体験に特化したグランピング施設の第1弾「ネイチャ
ーライブ六甲」をオープン
2024年春 東京・お台場の旧ブィーナスフォート跡地に、完全没入
体験型テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」を
オープン予定
25年 沖縄県北部にテーマパーク「ジャングリア沖縄(パワー
バカンス:ここに来れば大自然からパワーをもらえると
の設定)」をオープン予定
3 その他の内容
(1) 中国は経済が不動産不況で低迷する中、外資の直接投資が1998年以来初め
てマイナスなるなど芳しくなく、米国企業に中国への投資拡大を促すなど「
中国離れ」の食い止めに動いている。一方で経済よりも政治を優先し、企業
への締め付けを厳しくする姿勢も示している。
(2) 「愛され続けるブランドの極意」を研究するグループが、年老いていく製品
を復活させるための「伝統を活用する4つの心得」を紹介している。
① 再解釈を通じて伝統をイノベーションの源として活用する。
② 伝統的なビジュアルアイデンティティー(視覚的デザイン)を活用する。
③ ターゲットとする顧客に合わせて解釈戦略(顧客の嗜好等)を調整する。
④ 解釈戦略のバランスを取ることで様々な顧客グループの橋渡しをする。
(3) 人工知能(AI)で作った架空のタレントを広告起用する企業が増えている。生
身のタレントでは難しい広告表現が可能になる一方、「リアルなタレントの
職を奪うのでは」といった懸念の声も上がっている。
(4) 米著名投資家や世界最大の運用残高を持つ資産運用会社等が、またしても日
本株に注目するが、過去にも日本ブームは何度かあったものの数年で見切り
を付けられてきた。
4 「ちょイケじぃじぃの独り言」
森岡毅氏は、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)に入社した頃、どうい
うコンセプトにすれば商品が当たるかが感覚的にわかる先輩が多くいて大きな
ストレスを感じていた。
彼は、苦手(感覚的)を克服することをやめ、自分の長所(得意な数学領域)を使
いながら課題をクリアする方法を見つけ、それに磨きをかけてきた。
本誌の表紙には、森岡氏をはじめ創業当時等のメンバー7名の写真が掲載され
ているが、みんな「イイ目・イイ顔つき」をし、仕事へのモチベーションの高
さが、そこから読み取れる(私の現役時代では、考えられない表情をしている)
森岡氏のビジョンに集まった約100人の異能集団(経歴や専門は様々)が、各職
場で切磋琢磨しつつ、共通の「日本を変えたい」との思いのもと各地で旋風を
巻き起こしている。
USJ時代を含め構想12年、紆余曲折を経て、沖縄北部に新たなテーマパーク
「ジャングリア沖縄」が2025年に誕生するが、成功して各地の「地域活性化
」の道標になってもらいたい。
話は変わり、海外投資家等が注目する「今年の日経平均株価」を振り返ると
1〜4月間は海外の主要株式指標と同じように110、6%伸び、5〜6月は「消去
法」の買いで115%伸び、7〜10月は下落基調で93%、ただ11月単月で108、
5%伸びで7〜10月の減少分を取り戻した。仮に、このまま推移した場合、今
年の日経平均株価の上昇率は約28%となる(ベストな資産運用では?)
残念ながら、私が保有する個別株式は経営成績の悪化等もあり、低空飛行の
ままで、私には「資産運用の神」は微笑みかけなかった。
最後に、私は運動での「体」の筋トレやnotoでの「頭」の筋トレなどで健康
寿命を伸ばす一方、「宝物の孫」の世話をして、働きながら子育てをする一人
娘を私なりにサポートしていきたい。
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