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「ちょイケじぃじぃの独り言」: 日経ビジネス『パワーファミリーの研究』【年収1500万円世帯、消費の新主役】

1  はじめに

  私は関心があった「日経ビジネス」を定期購読し、自由時間は十分あるの
 で、気になった記事を整理しました。

2  今回の特集 :   『パワーファミリーの研究』【年収1500万円世帯、消費の
         新主役】

 (1) デフレからインフレへの転換点を迎え、安売りではなく付加価値で商売する
  時代がやってき、経済の成長エンジンとなる顧客で有望なのが、共働きで世
  帯年収1500万円以上を誇る現役世代、名付けて『パワーファミリー』である
   彼らは多忙でも趣味にお金を惜しまず、子供の教育にも熱心で資産運用に
  も積極的に取り組むが、堅実で無駄を嫌う、手ごわい顧客でもある。
 (2) 女性が継続的にキャリアアップできる環境が整い、若年層を中心に共働きで
  こそ豊かな生活を実現できるという価値観が広がり、1500万円以上の世帯は
  現状では50代が47%で最も多いが、今後、収入の伸びしろが大きい30〜40
  代がパワーファミリーの中核になっていくと見られる。
   夫婦それぞれの年収が700万円以上の世帯数は2023年に40万世帯と、10
  年前から倍増し(総務省統計)、うち6割は子どものいる世帯である[パワーフ
  ァミリーは全国的に存在感を高めつつある]。
 (3) 多忙なパワーファミリーは、時間を無駄にしない「時は金なり」ための出費
  を惜しまず、趣味・教育・家事を糸口に、彼らの生活に生涯寄り添うべく動
  き出した先行企業の事例を紹介している。
 (4) パワーファミリーは、大企業などでの勤務経験があって金融リテラシーが高
  く、投資に関して非常に勉強熱心で、一方、不必要な出費を嫌うので手数料
  の安いネット取引を好む。
   あるアンケートでは、調査対象の7割以上がNISAを利用して1ヶ月当たり5
  万円以上を投資している。

3  その他の内容

 (1) イーロン・マスク氏が率いる米スペースXの衛星通信サービス「スターリン
  ク」は、人工衛星の打ち上げ数で群を抜き、技術面でも競合を圧倒し、1強に
  なりつつあり,能登半島地震でも存在感を発揮した。
   日本は、「スターリンク」のすごい技術力に追いつけず、周辺に眠る多く
  のチャンスを先回りして掘り当てることだけである。
 (2) 米国では、新型コロナウイルス禍を経て、孤独が蔓延し、孤独が社会にもた
  らす悪影響が認知され、「自らが寂しさを認めて動き始めることが最初の一
  歩になる」としている。
 (3) インフレに伴う賃上げムードの高まりや採用難を受け、初任給の引き上げが
  相次いでいるが、高額の初任給には固定残業代(80時間分)を含む事例も多く
  長時間労働リスクを懸念する声もある。
 (4) 進化人類学者が、日本の若者は諸外国に比べておとなしくなりすぎ、世の中
  を変えようと動く若者が少ないことが、日本が失われた30年から立ち直れな
  い理由の一つで、若い世代が「この閉塞感をひっくり返そう」と思える状況
  を作らなければ、日本の明日はないと指摘している。

4  「ちょイケじぃじぃの独り言」

  前回の本誌では、東南アジア地域(ASEAN)の経済成長により勃興している都
 市部のオフィスワーカーを中心とした『新興富裕層』を取り上げ、「幼い頃の
 厳しい生活を原動力に、より豊かな生活を目指して努力を続ける」姿と将来の
 不安などから堅実性も持ち合わせた姿などを紹介している。
  ASEANの名目国内総生産は、2026年には日本を上回ると予測され、ASEA
 Nの域内人口は2050年には約8億人に達する見込みであるため、『新興富裕層
 』の厚みも拡大するのではないかと思う。
  今回の本誌では、日本の共働きで世帯年収1500万円以上を誇る現役世代『パ
 ワーファミリー』を取り上げ、堅実で無駄を嫌う姿などを紹介する一方、特集
 の「エピローグ」では、コンサル大手の「近い将来にフォロワー層が消滅する
  」というリポートを紹介し、この大衆の消滅をパワーファミリーという新た
 な大衆の誕生につなげられるかが問われ、政府や経済界が「分厚い中間層」の
 復活を待望しているとまとめている。
  *「フォロワー層」とは、「皆が買っている物を買う消費者」を指し、昭和
   の中流層の流れをくむ消費の一大勢力で、「大衆」とも言い換えられる。
  ただ、2023年の『パワーファミリー』の世帯数は40万世帯で、日本の世帯
 数5419万世帯の0.7%で、どのようにしたら、「分厚い中間層」になるのか、
 私にはよく理解出来ない。
  著名なビジネス雑誌が、このような無責任な特集記事を掲載することにガッ
 カリする一方、進化人類学者が「日本が失われた30年から立ち直れない理由の
 一つとして若い世代を指摘している」が、本当の理由は「このような無責任な
 大人」のような気がする。
  私も、少ない年金生活で「日経ビジネス」の定期購読を続ける(無駄❓)のか
 考える時期かもしれないが、、役に立つ記事もあることから、もう少し続ける
 ことにしたい。
  それは、初任給の引き上げが相次ぎ、なぜ、できるのかよくわからなかった
 が、新興企業での初任給の引き上げに固定残業代(80時間分)が含まれているこ
 を知り、正直なところ、いい加減だなぁと思ってしまう。
  月4週、週5日勤務とすると、毎日の残業時間は4時間(80時間➗20日)とな
 り、1日8時間勤務なら、残業を含むと毎日12時間勤務となり、子育てをする
 時間を確保することなど無理のような気がする。
  ある上場企業の若手社員は「残業なしで帰っても高給がもらえてありがたい
 」と話しているが、人材不足などで、いつ担当業務が増えるかはわからないと
 思う。
  4月の日経平均株価は、3月末と比べて△6%で、海外の主要株価指数と比べ
 て大きく減少し、海外投資家の「消去法」としての買いも終わったような気が
 する一方、海外投資家の影響を受けやすい日本株式はリスクが高いような気が
 する。
  特に、成長が期待されて新興企業が多く占める「東証グロース市場指数」は
 日経平均株価が今年に入り約13%上昇しているが、△7%で、海外投資家は日
 本の新興企業の成長を全く信用していないと言わざるを得ないと思う(私が持つ
 日本の新興企業の株式は、経営成績の悪化もあり、散々な状況である)。
  最後に、私は運動での「体」の筋トレと資格学習やnotoなどでの「頭」の筋
 トレで「老いと闘える最後のチャンス」である70歳代を運に全てを任せ、ハッ
 キリした姿勢で過ごす一方、「宝物の孫」の世話して、働きながら子育てをす
 る(夫は単身赴任中)一人娘をサポートしていきたい。
 

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