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#12 鉄棒 逆上がりは本当に必要?逆上がり指導のポイント

若いころ、鉄棒の指導方法がわからず、鉄棒の授業をやらなかったことがありました。かなり昔だから、許されていたように思います…
このままではまずい!と思い、体育部に所属し、体育の研究を続けていきました。

私と同じように、鉄棒指導が苦手、分からない…という先生は、経験年数にかかわらず、意外とたくさんいるのではないかと思っています。

そこで、鉄棒指導について、これまで自分自身が研究してきたことなどをみなさんに紹介していきたいと考えました。

第一回目となる今回は、指導法ではなく、逆上がりコラムです。

自分が小学生の頃、逆上がりのテストがありました。
私は幸いできましたが、できなかった子たちは、泣きながら練習していたのを覚えています。

• 昔の先生はなぜか 鉄棒の授業で、逆上がりをさせたがります。
• その名残からか、現在でも、逆上がり至上主義の先生が一定数いるのも事実です。

「学習指導要領体育編」によると、逆上がりは、

3,4年生の「腹を鉄棒に掛けて後ろに回る(後方支持回転技群)支持系の基本的な後転グループの技の例示」内に、
〇補助逆上がり(発展技:逆上がり)補助や補助具を利用した易しい条件のもとで、足の振り上げとともに腕を曲げ上体を後方に倒し、手首を返して鉄棒に上がること。

学習指導要領体育編

5,6年生の「支持系、後方支持回転技群 後転グループ発展技の例示」内に、
〇逆上がり足の振り上げとともに腕を曲げ、上体を後方に倒し手首を返して鉄棒に上がること。

学習指導要領体育編

とあります。

つまり、「逆上がりは5,6年生になってようやく指導すべき技」であり、中学年では指導すべき技ではないということです。さらに、逆上がりとは、
上り技の1つにすぎない」ということを考えると、

逆上がりが仮にできなかったとしても、他の上り技ができれば、技を組み合わせることができるということです。

ましてや、低学年で指導する技ではないのです。
なぜ、この難しい上がり技に昔の先生はこだわっていたのか?
おそらく教材研究していなかったからだと思います。

現在も、逆上がりばかり指導している先生は、鉄棒運動の教材研究が足りないと言えます。

逆上がりは熱心に指導してはいけません!
なぜか?

鉄棒嫌いが生まれるからです。
つばめもできない子が、逆上がりなどすぐにできるわけありません。
練習の途中で嫌になるのは明らかです。

一刻も早く逆上がり至上主義指導は卒業しましょう。

5,6年の「鉄棒運動」では、
これまでに学習してきた技の中から、上り技、回転技、下り技を組み合わせて練習していきます。

当然ですが、鉄棒運動の一番のメインは回転技です。

オリンピックの鉄棒競技を見たことは一度はあることでしょう。
鉄棒競技のメインは回転です。どんな難易度の技を決められるかで点数が変わってきます。どうやって上がるかなどはほとんどみな同じです。

5,6年生では、逆上がりの指導は例示にもあげられているので、指導は必要です。
3,4年生での補助逆上がりの指導も大切だと思います。

しかしながら、難しいと言われている逆上がりばかりを指導していると、鉄棒嫌いができるだけでなく、結局回転技を1つもできないまま卒業することになるのです。

みなさんの学校の鉄棒指導はどうでしょうか?
鉄棒の授業をしているクラスがあったら、教室からちょっと覗いてみてください。

みなさんが子どものころ、逆上がりの指導に熱心な先生っていましたか?
とても興味あるので、もしよかったら教えてください。


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