#71 学校や家庭で気になる子供の学習障害:算数障害解説
算数障害という言葉を聞いたことがありますか?
計算障害と言われることもあります。
これは学習障害の1つで、その中の計算する、推論することを苦手とする子を指して使用しています。
詳しく知りたい方は、こちらの熊谷先生の著書をご覧ください。
学習障害(LD)とは、文部科学省により次のように定義されています。
DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)によると、これまでの学習障害を限局性学習障害(SLD)として分類し、読む・書く・計算・推論の障害のことを指します。
聞く・話すについては、コミュニケーション症群として分類されています。
つまり、医学上はこのように分類されているというだけで、実際の教育現場では、聞く・話すも含めた障害のことを学習障害として取り扱っているのです。
学習障害は、
「聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論するのうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す」
ですので、学習障害であれば、授業中の取り組み方でわかります。
家庭でも、宿題の取り組み方など、詳し観察していけばわかります。
ただ、本当にLDなのか判断をし、個別の支援をしていくためには、検査が必要です。
WISC-VI、DN-CAS、KABC-Ⅱといった検査があります。
医療機関で検査するとお金がかかってしまいますが、各自治体にある教育相談所を利用すれば、無料で検査ができるはずです。
自治体によっては有料にしているところもあるかもしれないおので確認が必要です。
おそらくできる検査はWISC-VIだけだと思いますが…。
これは知能検査なので他にもいろいろなことがわかる便利な検査として一番利用されています。
私が子どもの頃は、学校でこの知能検査をやっていたように思います。
みなさんは、小学校時代、知能検査受けたことありますか?
この中でも「計算・推論」においての困難を示す算数障害について考えていきたいと思います。
算数障害とは、次の4つの領域があると言われています。
①数処理(数字・数詞・具体物の対応)
②数概念(基数性と序数性)
③計算(暗算・筆算)
④推論(文章題)
今日はこのへんで終わります。
次回は、この4つの領域についてもう少し詳しく説明していきたいと思います。
お楽しみに。
クラスの子や自分子どもが、算数障害かどうか気になる方へ朗報!
コピーして使える検査用紙と記録用紙がついている本があります↓