ショウナンラピダス考察 ~国枝厩舎の悲願達成なるか~
✅前書き
今週土曜日(12/2)に2歳限定の葉牡丹賞が行われます。
このレースはホープフルSや皐月賞と同じ条件の中山芝2000mで開催されるということもあり、今後の2歳、3歳限定戦を予想するうえでも重要なレースです。
過去には、トーセンジョーダンやレイデオロなど、後にG1を勝つ馬もこのレースを勝利しており、これらのG1馬に続く馬が出てくるのかという観点でも個人的に注目度は高いレースです。
そんな葉牡丹賞に出走する馬で私が注目しているのは
です。国枝厩舎が管理する2歳牡馬であり、セレクトセールにて2億4,200万円で取引された注目の良血馬でもあります。
少し話はそれて国枝厩舎の話になりますが、実はこの厩舎は牡馬のクラシックで勝利した経験がありません。
アーモンドアイやアパパネ、カレンブーケドールなど名牝を多数輩出してきたっトップステーブルですが、どうも牡馬クラシックには縁がなかったようです。
そんな国枝厩舎も定年まで残り少ないところまできました。
最後に栄冠をもたらす馬は現れるのだろうかと年々期待が集まる中、その可能性があるのではないかと思わせる馬が現れました。
その馬こそが前述のショウナンラピダスです。
本記事では、ショウナンラピダスに関する素晴らしいデータをまとてみようと思います。今回だけでなく今後も使えるようなデータにもふれているので、目次を見て気になった方は是非細部までチェックしてみてください!
✅2歳東京芝1600m加速ラップの価値
この項では、東京芝1600mで行われた2006年以降の2歳限定戦において、以下のデータに当てはまる馬をピックアップして紹介します。
このデータを選んだ理由について、実は0.2秒以上の加速ラップで走った馬は14頭いるのですが、その中から強い馬を抽出するために選んだのが上り3F 33秒台という追加条件です。
2歳戦は残り400m(2F)までゆっくり流れるレースも少なくありません。余力を残してラスト2Fだけが早くなることで、能力がそこまで高くない馬でも加速ラップを踏めてしまうという理屈が成り立つのではないかと考えたため、条件を追加しました。
そして、上記のデータに当てはまった馬は以下の通りです。
リスグラシューとダノンキングリーという2頭のG1馬が並んでいます。
モーベットとセラフィナイトは他の馬と比較するとその後の活躍はイマイチですが、このデータをクリアするだけで後に強い馬に育つ可能性が高いことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
今年のクラシック路線で大いに期待を集めているチェルヴィニアもこの条件に該当していることも見逃せません。
少し条件を広げることで、アパパネやソングラインなどの名馬も顔を出してくるので、興味を持たれた方は是非調べてみてください。
ショウナンラピダスはレース内容も優秀で、4コーナー最後方から差しての数字なので価値は高いと思われます。0.5秒の加速ラップは過去の東京2歳芝1600m戦では最大の数字であり、今回挙げた過去の名馬と比較しても劣らないレベルだったと言えそうです。
✅国枝厩舎の2戦目成績
「国枝厩舎の新馬戦は買ってはいけない!」
という競馬格言を一度は聞いたことはあるかもしれません。国枝厩舎は新馬戦で仕上げてこない厩舎として有名であり、あのアーモンドアイも新馬戦では2着に負けています。
実際に、数字で見ることでその格言の正しさがよくわかります。
以下は国枝厩舎の2歳新馬戦成績(2019年以降)です。なお、回収率については均等購入時の数字を示しています。
勝率・複勝率はそこそこの数字ですが、回収率は50~60%程度の値にとどまっており、明らかに過剰人気の傾向にあります。
では2戦目の成績はどうでしょうか?
以下が国枝厩舎の前走2歳新馬戦だった馬の2戦目成績(2019年以降)です。
勝率、連対率、複勝率のすべての項目で改善が見られます。重要なのは回収率の数字が大幅に向上していることです。このことから、国枝厩舎の2歳戦は新馬戦の次走が狙い目といえるのではないでしょうか。
最近の例では、牡馬クラシック路線でも活躍したサトノフラッグがその典型でしょう。
新馬戦は6着に敗れましたが、それ以降弥生賞を含め三連勝しています。
ショウナンラピダスは新馬戦で勝利しており、人気を背負う存在であるため、今回挙げた回収率にフォーカスしたデータからは少し外れた存在かもしれません。
データ自体は他の馬でも当てはめて考えることができるので、ぜひどこかで思い出して使ってみてください。
✅美浦坂路調教コースで強い馬を見分けるには?
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